米国版バイナンス、USTを巡り投資家から集団訴訟

USTで集団訴訟

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスの米国法人「Binance US」は、ステーブルコイン「テラUSD(UST:現USTC)」の売買を巡り、米ユーザーからカリフォルニア州の地裁へ集団訴訟を提起された。

今回の訴訟の行方によっては、これから同様の訴えが続く可能性があるとの見方が上がった。裁判が行われれば、中央集権取引所の法的位置付けや問題の責任の所在などが示されるとして、注目が集まっている。

USTとは

テラのプロトコルで発行されていた、米ドルの価値に連動したステーブルコイン。

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被告は、USTの価値はLUNAトークンの価値と、両銘柄の開発企業「Terraform Labs」の事業の成否に依存しており、USTは有価証券だと主張。Binance USは米証券取引委員会(SEC)に登録せずにUSTを販売したとして、米証券法に違反したと訴えている。

他にも、Binance USは、テラで発行されるステーブルコインは「法定通貨に価値が裏付けられている」と虚偽の説明を行なっていたことも指摘。証券法違反と虚偽の説明をしたことで、USTの価格暴落によってBinance USの顧客に甚大な被害をもたらしたなどと主張した。

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一方で、同社の担当者は今回の訴えについて、CoinPostの提携メディア「The Block」に対し以下のようにコメントしている。

Binance USは、米財務省の金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)に登録して規制を遵守しており、今回の訴えには根拠がない。

また、我々はLUNAトークンを上場したことはない。これから、Binance USを徹底的に守っていくつもりだ。

今回の被告は、陪審による裁判を望んでおり、損害賠償などを求めている。

USTを上場廃止へ

Binance USは13日、USTの上場を19日に廃止することを発表。今回の訴訟には言及せず、あくまで定期的に行なっているレビューの結果だとした。

発表の冒頭では、同社が求める基準を満たさない銘柄の上場は廃止していると一般的な理由を説明。そして、「プロジェクトへのチームの取り組み方」や「ネットワークの安定性や安全性」、「デューディリジェンスへの対応力」などを常に考慮しているとした。

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