ステーブルコインJPYCがイーサリアムの「マージ」に対応、「JPYCv2」に移行へ 他ブロックチェーンではすでに移行済

「The Merge」対応アップデート

日本円連動ステーブルコイン「JPYC」を発行するJPYC株式会社は19日、暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)の次期大型アップグレード「The Merge(マージ)」に対応することを発表した。

これに伴いイーサリアム上の「JPYC」に各種アップデートが導入され、「JPYCv2」に移行する。

JPYCは、1JPYC=1円で取引される円連動ステーブルコインで、日本国内法上、仮想通貨ではなく、資金決済法の前払式支払手段とされているのが特徴。

トークン規格はERC-20で、Vプリカギフトなどと交換して通常の買い物に使用することも可能だ。

関連:日本円ステーブルコインJPYC、Astar Networkに対応

現在「JPYC」は、イーサリアムのほか、Astar Network(ASTR)、ポリゴン(MATIC)、紫電(SDN)、紫電(SDN)、グノーシス(GNO)、アバランチ(AVAX)に対応。

これらのネットワーク上の「JPYC」はすでにv2へと移行しており、今回イーサリアム上のものが、続いて「JPYCv2」に変化する形となる。

ステーブルコインとは

価格が常に安定している(stable)仮想通貨を指す。ステーブルコインは暗号資産の一種で、BTCやETH、XRPなど変動性のある資産とは異なり、米ドルなどに裏付けられその価値($1)を保つことが目的だ。米ドルの裏付けによるステーブルコイン(USDT・USDC)のほか、DAIといったアルゴリズムを利用するステーブルコインもある。

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移行機能も提供予定

イーサリアム上の「JPYCv2」の移行スケジュールは以下の通りだ。

  • 8月31日:イーサリアム版JPYCの注文受付を停止
  • 9月15日:Merge移行実施(予定)
  • 10月1日:JPYCv2発行開始、v1→v2への交換開始(予定)

JPYC社は、今回のアップデートは、「さらなる需要増への対応と資金決済法改正を見据え、ステーブルコインの世界標準規格に準拠することによるセキュリティおよびガバナンス強化の実現を目的」とすると説明。

現在、利用者などがイーサリアム上で保有する「v1」版の「JPYC」については、「JPYCv2」に移行する機能が提供される予定だ。なお「JPYCv2」への移行を行うと、コントラクトアドレスも変更される。

「The Merge」について

「JPYC」が対応と支持を発表した「The Merge」は、イーサリアムのコンセンサスアルゴリズムを、プルーフ・オブ・ワーク(PoW)からプルーフ・オブ・ステーク(PoS)へ移行することに特化したアップグレード。

現時点で、メインネットでの実施予定日は9月15日前後とされている。

関連:待望のPoSへ、イーサリアム大型アップグレード第一弾「The Merge」を詳細に解説

PoSは保有(ステーク)する仮想通貨の割合に応じて、ブロックを新たに承認・生成する権利が得られるコンセンサスアルゴリズムだ。

マージでは1日あたりの生成数がPoW時の12,000ETHから、1,280ETHに減るため、インフレ率の減少や消費エネルギーの削減などが注目されている。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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