米リップル社、クリエイターファンドの2回目の対象者を発表
XRPLの発展へ
米リップル社は18日、同社が昨年立ち上げた「クリエイターファンド」の2回目の対象者を発表した。
以下の7つの対象プロジェクトをリップル社は支援。選ばれたプロジェクトは、分散型台帳「XRP Ledger(XRPL)」を活用して、エンターテインメントやメディア等のWeb3領域で有益なユースケースを作り出すことが期待されている。
- 9LEVEL9:NFTチケットを活用し、ライブ等を行うことができるメタバースプロジェクト
- Anifie:日本のクリエイターやアーティスト向けのNFT電子市場
- Capital Block:世界のスポーツクラブ向けのWeb3プラットフォーム
- Cross-Metaverse Avatars:NFTアバターのためのツール
- NFT Master:動画配信機能を備えるNFT電子市場
- SYFR Projects:知的財産権のサービスを提供する企業
- Thinking Crypto:NFT保有者に限定インタビューへのアクセスなどの特典を提供するプロジェクト
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リップル社が、2.5億ドル(当時のレートで280億円)規模のクリエイターファンドの立ち上げを発表したのは21年8月。ファンドの対象に選出されたクリエイターやプロジェクトは、経済的な支援やXRPLの技術サポート等を受けることができる。その後22年3月には、1回目の対象者が選出された。
今回の第2回の発表に際し、リップル社の幹部Markus Infanger氏は以下のようにコメントを寄せている。
Web3の技術は、クリエイターが権利を取り戻すことに寄与し、経済圏を変革し続けている。
我々のパートナーやクリエイターファンドによる支援を提供し、XRPLのイノベーションを加速させていきたい。
リップル社の発表によると、クリエイターファンドには現在までに5,000超の申請が行われている模様。22年内に次回の対象者も発表する予定だとした。
XRPLとは
XRPLは、ビットコイン(BTC)に魅了された3名の開発者が2011年に開発を開始。最初にローンチされたのは2012年6月である。
3名の開発者は、ビットコインはマイニングによってエネルギーを大量に消費していることを問題視。そして、より持続可能なシステムを作り出すために、XRPLの開発を進めた。リップル社は今回の発表でも、XRPLは処理速度が速く、安価なコストで利用でき、持続可能であると説明している。
現在もXRPLの開発は継続されており、17日にはイーサリアム(ETH)の仮想マシン(EVM)と互換性のある、XRPLのサイドチェーンのテスト版がリリースされたことが発表された。正式にローンチされれば、サイドチェーン上のイーサリアム経済圏で、暗号資産(仮想通貨)XRPを利用できるようにもなる。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します