14日朝の金融市場短観|ドル円続落 ビットコイン2万ドル復帰、「AGIX」などAI関連トークン高騰
1/14(土)朝の相場動向(前日比)
- ビットコイン:19,479ドル +3%
- イーサリアム:1,429ドル -0.2%
- AGIX:0.15ドル +60%
- FET:0.23ドル +14%
- OCEAN:0.25ドル +5%
- NYダウ:34,295ドル +0.3%
- ナスダック:11,079ドル +0.7%
- 日経平均:26,119円 -1.2%
- 米ドル/円:127.8 -1%
- 米ドル指数:102 -0.06%
- 米国債10年:年利回り3.5 +1.5%
- 金先物:1,922ドル +1.2%
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本日のニューヨークダウやナスダックは続伸。ニューヨークダウは取引開始前に発表された複数の米大手銀の収益を受け売り先行で始まったが、その後発表された1月ミシガン大学消費者態度指数や米消費者のインフレ期待指数が下げの解消材料となり、プラスに転じた。
1月の米ミシガン大消費者信頼感指数速報値は前月の確報値と市場予想を上回った。2022年4月以来の高水準となった。一部からは期待されるインフレのピークアウトとサプライチェーン混乱の緩和が消費者間の耐久財購入意欲を高め指数を押し上げたと見られている。(ミシガン大学消費者信頼感指数速報値とは、米国の消費者マインドを表す経済指標で、ミシガン大学のサーベイ・リサーチセンターが毎月発表している)。
- ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値):今回64.6 予想60.5 前回59.7
また、同米ミシガン大学発表の1年先の期待インフレ率(速報値)は1月に入って低下し、ほぼ2年ぶりの低水準となったことも明らかになった。1年先の期待インフレ率の速報値は4.0%と、12月の4.4%から予想を下回った。短期のインフレ期待指数の低下は4カ月連続となる。米消費者による今後1年で物価上昇の圧力が大幅に緩和するという観測が高まった形だ。一方、5年先の期待インフレ率は3.0%と12月の2.9%から上昇した。
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来週以降の経済指標・イベント
- 1月18日:日銀政策委員会・金融政策決定会合の決定内容
- 1月18日:米12月小売売上高・卸売物価指数(PPI)/コア
- 1月20日:日本12月全国消費者物価指数(CPI)
米国株(週末は3連休)
昨夜はJPモルガン・チェース、シティグループやバンカメ、ウェルズ・ファーゴなど米大手銀らが決算を発表した。全体的には1株利益が市場予想を上回ったものと下回ったものがあり、各行も米景気悪化に備える姿勢を見せた。それぞれの株価は、JPモルガン+2.4%、バンカメ+2.2%、シティグループ+1.5%、ウェルズ・ファーゴ+3.1%。
またIT・ハイテク株は一部続伸。個別銘柄では、ビッグベア・ai(AI関連)-22%、C3.ai(AI関連)+5%、アマゾン+3%、マイクロソフト+0.3%、アップル+0.9%、テスラ-1%、メタ+0.3%、コインベース+5%、マイクロストラテジー+3%、マラソン・デジタル+9%。今週から、銀行を始め米企業の決算シーズンに入った。
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米ドル/円続落:127.8
ドル円は続落し一時127を割っていた。ドル買いは米輸入物価指数のプラスな改善(前月比で0.4%上昇)を受け一時優勢となったが、上述のミシガン大学消費者信頼感指数速報値などから米FRBの利上げ減速観測が強まり、ドル売りが促された形だ。米国債相場は反落した。
また、イエレン米財務長官が米国債務が19日に上限に達すると警告したこともドル売りの材料になった。一方、日銀が金融政策決定会合(1/17〜1/18)で早期利上げを実施するとの期待感が強まり長期金利の上昇に伴い円買いは加速した。来週の会合で日銀がイールドカーブ・コントロールを撤廃する予想も出ている。
13日の日本の長期金利は上昇し、日銀が2022年12月にサプライズ政策修正として上限を「0.25%程度」から引き上げて1カ月も経たずに上限を突破した場面があった。日銀は13日、円高に伴う国債の高まる売り圧力に対応するために5兆億円以上の国債を買い入れたと発表した。そのため長期金利は最終的に0.5%に下がり取引を終えた。
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仮想通貨相場
ビットコイン(BTC)は19,000ドルを回復し20,000ドルに向かって続伸。前週比18%高となった。(朝10時:ビットコインが11月FTX破綻以外初めて20,000ドル復帰)
また、AI関連トークンのAGIXは前日比+60%と暴騰し、前週比+242.5%。AGIXはSingularityNETというAI電子市場のネイティブトークン。14日朝、電子市場に関連するAIドメイン固有言語プロジェクト( AI-DSL)の開発で第二段階を完成し第三段階のローンチに向けて準備中とのことが発表された。
イーサリアム(ETH)については、11日にステーキングしたイーサリアムの引き出し機能をテストできるdevnet(開発用ネットワーク)のバージョン2がローンチされたことが明らかになった。投資家が注目する次期アップグレード「Shanghai(上海)」における機能であり、Shanghaiの実施は今年の3月が目標とされている。
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メタバース・ゲーム系トークンも高騰
さらに、米メタ社の堅調な価格推移(前月比+13.8%)などに相まって、メタバース・ゲーム系トークンも高騰している。
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NFT動向
イーサリアム・ソラナの価格続伸や相場感好転に相まって、NFT市場も活気を見せている。
イーサリアムNFTの代表的なコレクションBAYCやAzukiのフロア価格(最低価格)および出来高は2023年に入って上昇。
BAYCに関しては、12日に新作ゲーム「Dookey Dash」のリリース計画が発表された。ゲームへの参加パスを入手することでNFTへの需要が高まり、BAYCやMAYCの取引量も大幅に増加した。
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また、アニメアート系NFT「Azuki」は13日、コミュニティメンバーや保有者のためのハブ都市「Hilumia」をローンチしたと発表した。Azukiの一週間出来高は11,323 ETHで前週比3.68%増となった。
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ソラナNFTでは、DeGodsやABC、y00ts、TaiyoPilotsなどのトップコレクションも堅調に推移している。
また、アラメダの依存脱却とソラナエコシステム活性化目的にエアドロップされたミームトークンBonk Coin(BONK)に関連するNFTプロジェクト「BONKz」は発売価格から一時10倍以上高騰していたことも話題になった。
仮想通貨・ブロックチェーン関連株(前日比/前週比)
- マラソン・デジタル・ホールディングス|7.6ドル(+9%/+87%)
- ハイブ・ブロックチェーン・テクノロジーズ|3.1ドル(-1.5%/+72%)
- アルゴ・ブロックチェーン|1.4ドル (+3.5%/+3.5%)
- アイリス・エナジー|1.8ドル (+9.5%/+43%)
- コインベース・グローバル|49.9ドル (+5.1%/+50%)
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GMラヂオ第二弾 アーカイブ
今回の特別ゲストは、Web3(分散型ウェブ)大手企業アニモカ・ブランズの会長を務めるYat Siu氏と、Darewise EntertainmentのBenjamine Charbit氏が参加。Web3ゲーム・NFTの今の課題やDarewiseの自社タイトル第一弾「Life Beyond(ライフ・ビヨンド)」、そして業界の展望について語っている。
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