12/21(水)朝の相場動向(前日比)
- NYダウ:32,895ドル +0.4%
- ナスダック:10,561ドル +0.1%
- 日経平均:26,568円 -2.4%
- 米ドル指数:104 -0.7%
- 米国債10年:年利回り3.68% +2.8%
- 原油先物:75.9ドル +0.7%
- 金先物:1,828ドル +1.6%
- ビットコイン:16,855ドル +1.3%
- イーサリアム:1,212ドル +3%
伝統金融
暗号資産
今日のニューヨークダウは小幅反発。昨日の日銀利上げ発表などを含め世界各国の中銀が金融引き締めを継続する中、年末ラリーへの期待は後退した格好だ。
米国株の個別銘柄では電気自動車のルーシッドが+1.45上昇。15.2億ドルの資金調達に成功したことが材料視された。ITやハイテク、エンタメ株などは依然として売りが続いた。ベローナ・ファーマ+37%、エバークオート+23%、アップル-0.17%、アマゾン+0.35%、テスラ-6.5%、メタ+2.1%、コインベース-0.6%。医薬品やエネルギー、IT・ハイテク株も一部買われた。
日銀、事実上の利上げ
20日の国内株は事前の現状維持の予想に反して修正された日銀のイールドカーブ・コントロール政策を受けて全体相場が急落。また、日本取引所グループ傘下の大阪取引所は20日午後、金利先高観から長期国債先物(10年国債)価格の急落を受け、取引を一時停止する「サーキットブレーカー」を約9年7ヶ月ぶりに発動した。
日本の景気の減速を懸念した日銀は金融政策を決める会合で大規模な金融緩和策の一部を修正するとして、これまで維持してきたプラスマイナス0.25%程度の変動幅の長期金利をプラスマイナス0.5%程度に変更すると発表。短期金利はマイナス0.1%を維持した。
なお、日銀は声明で「金融緩和の持続性を高めることで物価安定の目標の実現を目指していく」とした。 長期金利引き上げを受けて円相場は上値上がりし8月以来、4か月ぶりの円高水準となった。日米の金利差が縮まり円高に振れる可能性が出てきたが、日本景気の減速への懸念も高まった。
市場関係者の意見
20日のロイターによると、野村総合研究所のエコノミストは金利の許容変動幅拡大について「日銀の金融緩和姿勢が悪い円安を助長しているとの外部からの批判を受け入れたかのようなYCC(イールドカーブ・コントロール政策)修正を決めたのは非常に驚きだったが、足元では円安が一巡して批判が沈静化してきたこのタイミングだからこそ、YCCの修正を行っても日銀が外部からの圧力に屈したとの印象を回避できると考えたのではないか」とコメント。また、大和証券のチーフエコノミストは「日銀はあくまでボラティリティーに対応したレンジ拡大と説明するとみられる。ただ、マーケットはこの先、金融政策の正常化に疑心暗鬼になると思う。正常化の議論がくすぶり続けることになるだろう」と語ったという。
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仮想通貨市場
仮想通貨市場も全体的に反発。先月に米連邦破産法11条の適用を申請した仮想通貨貸借サービス企業BlockFiが19日、顧客資産の早期返金に向けて一部の出金を許可するよう米破産裁判所に申し立てを行ったなどの動きが見られた。
仮想通貨・ブロックチェーン関連株(前日比/前週比)
- コインベース|34.9ドル(-0.57%/-4.5%)
- シルバーゲート・キャピタル|16.9ドル(-1.57%/-9%)
- ネクソン|2,764円(-3.3%/-3.3%)
コインベースの株価は年初来-85%。減少してきた80億ドルの時価総額はミーム銘柄のドージコイン(DOGE)の100億ドルを下回った状況。弱気相場だけでなくセルシウスやFTX、BlockFiの破綻による集権型サービスへの信頼失墜もコインベースの主な収入源である取引高に多大な影響を与えている。
大手FXブローカーOANDAのアナリストは「ドージコインがコインベースよりも高い時価総額を持っているということは、仮想通貨スペースにまだ何か問題があることを示している」と指摘し「コインベースは仮想通貨へのまともな長期的投資かもしれない」が、今後数カ月で株価が30ドルまで落ちる可能性があるとした。
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