はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

Web3ゲームのユーザー基盤がDeFiの2倍に、年間で85%成長

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Web3ゲームのユーザー規模

Web3(分散型ウェブ)ゲームのユーザー規模は、2022年末時点にDeFi(分散型金融)利用アドレスの約2倍になったことが9日に明らかになった。

リサーチ企業Delphi Digitalは、Web3ゲームとDeFiにおけるユニーク・アドレス・ウォレット(UAW)の週間の統計データを提示。同社を含む複数の分析企業がWeb3ゲーム分野に強気の見解を示している。

Web3ゲームとは、主にブロックチェーン技術やNFT(非代替性トークン)により、遊びながら報酬を稼ぐことができる「P2E(Play-to-Earn)」ゲームを指す。ゲームプレイを通して独自のトークンやゲーム内アイテムであるNFTを報酬として受け取り、それらを売却することで現金を得られる。

統計サイトDappRadarによると、Web3ゲームに関連するUAWは2021年第3四半期に初めてDeFiを抜いた。当時154万件のブロックチェーン市場のUAWのうち、Web3ゲームが754,000件(49%)を占めていた。

P2E代表格のAxie Infinity(アクシー・インフィニティ)は東南アジアで大きな人気を獲得し、1日のアクティブユーザー数が21年11月のピーク時に110万人に上った(ブロックチェーン分析プラットフォームNansenより)。

関連:P2EのNFTゲーム、国別の普及ランキング=Finder調査

ユーザー規模が年間85%拡大

2022年には暗号資産(仮想通貨)市場の弱気相場が長期化する中、5月のテラ(LUNA)ショックや11月のFTXショックなどデレバレッジ(過剰債務の削減)イベントが相次いだ。

DeFiにおける預金総額(TVL)は22年初めの約1,500億ドルから400億ドル規模に縮小。Web3ゲーム市場も弱気相場の影響を受け、ピーク時に比べてユーザーベースは減少している。

しかし、DappRadarは、Web3ゲームは1日当たりの平均UAWが1,152,255件となり、対前年比85%増加しているトップカテゴリーだと指摘している。

出典:DappRader

関連:ブロックチェーンは「過度な期待」から「幻滅期」へ=未来志向型ハイプサイクル2020

ハイプ・サイクル

Delphi Digitalは、Web3ゲームがガートナーの「ハイプ・サイクル」における黎明期・過度な期待のピーク期を越えて22年に幻滅期に入ったと見ている。今後は啓発期と比較的長い生産性の安定期を迎えると指摘している。

出典:Delphi Digital

2021年11月にピークを迎えたAxie InfinityのDAU(デイリーアクティブユーザー)は22年末に9,500件にまで低下している。しかし、Delphi Digitalはこれらの初期のWeb3ゲームが「メインストリームからの関心を集める役割を果たし、多くの才能の流入につながった」と指摘する。

実際に22年にWeb3ゲーム分野への投資額は拡大。Metaverse PostによるとNFT、メタバース、ゲーム、AI、VR、ARを専門とする348社及びプロジェクトが合計約9,500億円(71億6,499万7,888ドル)を調達。前年比で48億ドル増加した。

そのうちWen3ゲームセクターは44億8,730万ドルを調達。「Otherside」を手掛けるYuga Labs社を筆頭とするメタバース分野は22年を通して合計18億2,890万ドルを調達した。

出典:DappRader

ガートナーは22年10月にWeb3について、「分散型Webアプリケーションの開発をサポートし、ユーザーが自身のアイデンティティ、コンテンツ、データをコントロール可能にする、ブロックチェーン上に構築された新しい技術スタック」と定義しており、メタバースの構成要素になると指摘している。

メタバースはWeb3のトークン化技術により、仮想的な舞台で価値を保存し、交換可能になる。メタバースとWeb3は一つの概念に統合されるものではないが、将来のインターネットのビジョンを補うものだ。

米大手ブロックチェーン開発企業ConsenSysは、仮想通貨ウォレット「MetaMask(メタマスク)」ユーザーの利用件数の多い上位10のdApps(分散型アプリ)のうち5つがゲームカテゴリーに属すると指摘。特にフィリピンやブラジルなどの国々で利用者数が急激に増加しており、P2E市場を推進していると加えた(なお、この5件にAxie Infinityは含まれていないという)。

世界中で30億人強のユーザーベースを誇るゲーム市場は、無料モデルの普及により2014年以降ユーザーベースが100%以上増加している。新たな経済モデル「P2E(Play-to-Earn)」の導入により、ゲーム市場のTAM(実現可能な最大の市場規模)はさらに拡大する可能性があると、ConsenSysは指摘。最終的にP2Eゲームによって、数十億ものユーザーがWeb3に参入することになると述べている。

関連:仮想通貨関連企業へのVCの投資総額、2021年を上回る

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/15 水曜日
18:50
モブキャストHD、ソラナ投資に5億円を投じる計画
モブキャストHDは暗号資産事業への本格参入を決定し、ソラナ(SOL)購入に向け5億円を投資する計画を発表。ステーキング収益も視野に入れる。
18:30
リップル、南アフリカでカストディ事業強化 金融大手アブサバンクと提携
リップルは南アフリカのアブサ銀行と提携し、アフリカで初の大手カストディパートナーを獲得。デジタル資産の安全な保管と事業拡大を進めます。
17:55
イーサリアムFusakaアップグレード、テストネットSepoliaで有効化 12月メインネット実装へ 
イーサリアムの次期アップグレード「Fusaka」が10月14日、テストネットSepoliaで稼働開始した。PeerDAS技術により処理負担を大幅軽減し、取引速度を最大12,000件/秒まで向上。12月のメインネット実装に向けて段階的にテスト展開中。年内2度目の大型アップグレードでスケーラビリティをさらに強化へ。
17:28
コインチェックグループ、機関投資家向け事業を強化
Coincheck Groupが仏Aploの買収を完了し、国内では事業法人向けクリプト・トレジャリー支援を開始。海外と国内の両面で機関投資家向け事業を拡大する。
17:19
コインベース、インド大手の仮想通貨取引所CoinDCXへ投資 評価額3700億円相当
米暗号資産取引所大手コインベース・グローバルが、インドの暗号資産取引所CoinDCXに追加出資。投資後の企業価値は24.5億ドルと評価される。この出資はCoinDCXが今年7月にハッキング被害に遭った数カ月後。コインベースはインドと中東地域での事業拡大を目指す。
15:00
ブラックロックCEO、資産トークン化を次の成長戦略に 620兆円市場狙う
ブラックロックのラリー・フィンクCEOが、不動産から株式・債券まであらゆる資産のトークン化を次なる成長戦略と位置づけた。世界のデジタルウォレットに保管された約620兆円の資金に着目し、ETFのトークン化を視野に入れている。
14:15
ソルメイトが75億円相当ソラナを購入、キャシー・ウッドのアークが主要株主に
ナスダック上場のソルメイト・インフラストラクチャーがソラナ財団から75億円相当のSOLを15%割引で購入。米大手ヘッジファンドアーク・インベストが11.5%の同社株を保有している。
13:45
バイナンス、仮想通貨の上場費用告発を否定
バイナンスはリミットレス・ラボのヘザリントンCEOがトークン供給量の8%要求を告発したことに対し、虚偽で名誉毀損的だと反論。取引所は上場手数料を請求していないと表明した。
13:20
ニューヨーク市、全米初の自治体仮想通貨専門局を設立
ニューヨーク市のアダムス市長が行政命令に署名し、全米初となる自治体の仮想通貨・ブロックチェーン局を設立した。モイセス・レンドン氏が局長に任命され、責任ある仮想通貨の利用を促進する。
11:40
バイナンス、韓国への再進出なるか 当局がGopax買収で二年半ぶりに審査再開=報道
韓国当局が仮想通貨取引所バイナンスのGopax買収審査を約二年半ぶりに再開したと伝えられる。米国での訴訟取り下げが背景で、今年中の役員変更承認の可能性もある。
11:25
テザー、セルシウス破産管財団に約450億円和解金支払う
ブロックチェーン・リカバリー・インベストメント・コンソーシアム(BRIC)は、テザーがセルシウスネットワークの破産管財団に約450億円を支払ったと発表した。2024年8月に提起した訴訟が和解に至った。
10:40
ウィズダムツリー、ステラ(XLM)ETPを欧州市場で上場
米ウィズダムツリーがステラブロックチェーンのネイティブトークンであるXLMに投資できるETPを欧州で立ち上げた。現物裏付け型で管理報酬は0.50%と欧州最低水準となる。
10:25
米カリフォルニア州、休眠仮想通貨の強制清算を阻止する法案成立
米カリフォルニア州で休眠仮想通貨の自動清算を禁止する法案が成立。現物のまま州政府に移転され所有者は価格上昇時に恩恵を受けられるようになる。
10:20
イーロン、ビットコインのエネルギー基盤構造を評価
イーロン・マスク氏は、仮想通貨ビットコインは法定通貨で見られる増刷による価値低下に耐性があるとの見方をXに投稿。最近はマスク氏がビットコインに言及するのは珍しい。
08:00
S&Pグローバル、チェーンリンク経由でステーブルコイン評価を提供開始
S&Pグローバルがチェーンリンクと提携し、ステーブルコイン安定性評価をブロックチェーン上で提供すると発表した。格付け機関の評価がスマートコントラクトで直接利用可能になるのは業界初となる。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧