ビットコイン6万ドル台で膠着状態、雇用統計控え様子見基調か
マクロ経済と金融市場
前週末24日の米NY株式市場は、ダウ平均株価は前日比530.1ドル(1.35%)安、ナスダック指数は228ポイント(1.41%)安で取引を終えた。
東京株式市場では、前場の日経平均株価は前日比960円(2.42%)安と急落した。
中東情勢をめぐる地政学リスクが懸念されるほか、タカ派として知られるミネアポリス連銀のニール・カシュカリ総裁が今年中の利下げを否定したこと、3月の雇用統計発表を日本時間21時半に控え、様子見基調が強まった。
米国株の暗号資産(仮想通貨)関連銘柄の値動きは次の通り。
ニューヨークに本拠を置く金融会社オッペンハイマーは、コインベースの目標株価を200ドルから276ドルまで引き上げた。4日時点の終値は249.61ドルだった。
エグゼクティブディレクター、オーウェン・ラウ氏は「同社のファンダメンタルズが改善し、トレーディング収益が増加しており、24年第1四半期の取引量は、前四半期比95%増、前年比107%増の3,000億ドルになる見込みだ」と述べた。
また、コインベースがカナダのオンタリオ証券委員会と協力して取り組み、カナダ証券管理局(CSA)の下で制限付きディーラーとして業登録を受けた初のグローバル暗号資産(仮想通貨)取引所となった発表をしたことはポジティブだ。
一方でリスクとしては、現在係争中の米SEC(証券取引委員会)との裁判を挙げ、最高裁まで持ち越される可能性が高いとの見立てを示した。
コインベースのBaseブロックチェーンは、DeFi(分散型金融)エコシステムにて、イーサリアムのレイヤー2ソリューションとしての地位を確立しつつある。
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ブルームバーグが2日に報じたところによれば、Baseチェーンのアクティブ急増の原動力は、コインベースに上場していない投機性の高いミームコイン需要であるとしている。
仮想通貨市況
暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン価格は前日比3.3%高の1BTC=67,841ドルに。
64,521ドルから反発したもののレンジ内の値動きに留まっており、7万ドルの戻り売り圧力を確認したいところか。
CryptoQuantによれば、先物市場におけるFunding Rate(資金調達率)は依然として高い水準にあり、市場価格のさらなる調整を警戒する向きもある。
アルトコイン市場
リップル社は4日、XRPレジャー(XRPL)とイーサリアムのブロックチェーンで発行される米ドルペッグ型のステーブルコインを今年後半までにローンチする計画を発表した。
背景にあるのが、年々膨らむステーブルコイン市場の活況だ。現時点で1,500億ドルに達する市場規模があるが、2028年までに2兆8,000億ドルを超えると予測されているという。
そのことを踏まえ、信頼、安定性、実用性を提供するステーブルコインには明らかな需要があるとしている。
リップル社は米ドルペッグ型ステーブルコインを通じてブロックチェーン間の相互運用性を高めるとともに、ユースケースの多様化と決済インフラ強化を見据えており、伝統金融市場とDeFi(分散型金融)市場の架け橋となることが期待される。
ローンチ時にはXRPレジャーとETHチェーンのみであるが、今後他のブロックチェーンや分散型金融(DeFi)プロトコルおよびアプリに拡張予定があると言及した。
XRPの市場価格は現在、前日比2.6%高の0.58ドルで推移している。
その他の銘柄では、半減期を終えたばかりのビットコインキャッシュ(BCH)が前日比12.0%高、前月比66.5%高と大幅上昇した。ビットコインキャッシュは2017年にビットコイン(BTC)からハードフォークして誕生した。
なお、ビットコイン(BTC)の半減期は、4月20日頃に迎える予定で、マイナー(採掘業者)のブロックの報酬は6.25BTCから3.125BTCに半減される。
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