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イーサリアムL1処理能力、次期大型アップグレード「グラムステルダム」で3倍超に届く可能性

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

 
この記事のポイント
  • ガスリミット目標を6000万から2億へ引き上げで合意
  • ePBSの安定動作を確認、並列処理の実装も前進

コア開発者らが集中作業

イーサリアム財団は2日、北極圏のスヴァールバル諸島で、約100人のコア開発者が次期大型アップグレード「Glamsterdam(グラムステルダム)」の実装に備えて1週間集中作業する合宿「ソルドニュ・インターオプ」を行ったと報告した。

グラムステルダムはイーサリアム(ETH)の規模拡張に寄与することが期待されている。合宿では主に以下の成果があった。

  • ガスリミット下限目標(2億)で合意
  • ePBSの安定動作
  • EIP-8037のガス価格調整を確定

リキッドステーキングプロトコルLidoのアドバイザーなどを務めるHasu氏は、新たなガスリミット下限目標2億は、現在の6,000万からの大幅な引き上げになると指摘した。

また、これはイーサリアムのメインネット(L1)の実行能力が3倍以上になることを意味しており、もし需要が同じように増えなければ、手数料は何年もほぼゼロのままで推移する可能性があると続けた。

イーサリアムのガス代(手数料)は、ブロックに入りきらないほど取引が混雑している場合に上昇する。ガス上限を増やせば、ネットワークが処理できる量が一気に増えて混雑が解消され、ユーザーの支払う手数料も安くなる仕組みだ。

2億というガスリミット目標は、今後AllCoreDevsの会議で最終的に決定する見込みである。

ePBSは、ブロックの作成者(ビルダー)と提案者(プロポーザー)の役割をプロトコルレベルで分離・最適化することだ。これにより、限られた時間内での処理効率を最大化し、ガスリミット引き上げにも寄与する。

今回の集まりでは、ePBSの安定動作を確認し、クロスクライアントのバグを発見・修正することができた。

また、ガスコストに関しては動的ガス価格モデルを採用せずに、固定値とした。各オペコードのガスコストを現実の負荷に近づけて固定値として再定義した格好だ。

関連記事:ヴィタリック、イーサリアムのスケーリング本格化へ ロードマップ提示

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パラレル処理で高速化へ

その他に、ブロック処理の並列化などに関する機能テストも行っている。並列検証により、複数のトランザクションをソラナ(SOL)のようにパラレル処理できるようになる。

具体的には、ブロックアクセスリスト(BAL)の最適化を行った。BALは、クライアントにブロックの読み書き設定に関する十分な情報を事前に提供することで、並列実行、I/Oのバッチ化、並列ステートルート計算を可能にするものだ。

また、FOCIL(検閲耐性系機能)、ネイティブアカウント抽象化などでも作業に進捗があった。今後は、各チームが今回プロトタイプを作成した内容を本番環境に対応させるべく、それぞれ持ち帰り作業を行う。

現在、手数料の安いL2が実用で利用されている傾向がある。メインネット(L1)の規模拡張・処理能力向上により、L1の需要が増えることが考えられる。

短期では需要が増えない場合、イーサリアムのガス代によるバーン(焼却)が減ることで弱気要素になる可能性があるが、長期的にはL1のユーザーや取引量が増える可能性がある。

なお、コインベースらの市場レポートによると、イーサリアム上での価値がメインネットに集中する傾向が観測されている。イーサリアムは2025年10月以降、その主要なレイヤー2(L2)トークンを上回るパフォーマンスを見せているところだ。

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