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ナイジェリア上院、仮想通貨規制法案を可決 ライセンス制度の導入へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 590億ドル規模の市場に初の包括的ライセンス規制
  • マネーロンダリング対策やFATF基準への準拠も義務付け

上院がライセンス義務付け法案を可決

ナイジェリア上院は9日、仮想通貨取引所や仮想資産サービス事業者(VASP)に対してライセンスの取得を義務付ける「仮想資産サービスプロバイダー規制法案」を第二読会で可決した。現地メディアのPremium Timesが報じた。ライセンス制度の導入に加え、コンプライアンス、透明性、当局への報告義務なども法案に盛り込まれている。

法案は声決(音声投票)で可決され、上院資本市場委員会に付託された。同委員会は公聴会を実施したうえで4週間以内に勧告をまとめる。法案を提出したのは上院副議長バラウ・ジブリン氏で、本会議での審議は上院首席院内幹事タヒル・モンゴノ氏が代理として説明に立った。

関連記事:ナイジェリア、仮想通貨税務報告制度を施行 アフリカ全域に影響も

ナイジェリア税務管理法が1月から施行され、仮想通貨取引の報告制度が始動した。世界トップ3の採用率を誇る同国は、約14兆円の市場を既存の税務・本人確認システムで管理する。取引所が執行の中心を担い、税収対GDP比18%を目指す財政改革の柱に。アフリカ全域への波及効果も注目される。

590億ドル市場と規制の空白

モンゴノ氏は審議の中で、数百万人のナイジェリア若年層がすでに仮想通貨取引やブロックチェーン開発、フィンテックビジネスを通じてデジタル経済に参加していると指摘し、専用の法的枠組みが存在しないまま拡大してきたことが投資家と規制当局の双方にリスクをもたらしていると述べた。

KPMGとチェイナリシス(Chainalysis)の共同レポートによると、ナイジェリアが2023年7月から2024年6月の1年間に受け取った仮想通貨の受取総額は約590億ドルに上り、同期間のサブサハラアフリカ全体(1250億ドル)の約半分を占めた。

同レポートはまた、ナイジェリアの取引所が受け取った仮想通貨価値の85%が100万ドル未満の取引によるものだったと指摘しており、リテールや中小規模ユーザーへの普及が広範に進んでいることを示している。

関連記事:ナイジェリア中銀、銀行の仮想通貨関連サービスでガイドライン提供

ナイジェリアの中央銀行は2日、公式サイトに銀行がビットコインなどを扱う仮想通貨企業に口座サービスを提供する際のガイドラインを掲載した。

マネーロンダリング対策とFATF準拠

法案は詐欺やサイバー犯罪、相場操縦、無登録の投資スキームから投資家を保護することを目的の一つに掲げる。さらに、マネーロンダリングやテロ資金供与リスクへの監視強化とともに、金融活動作業部会(FATF)や国際通貨基金(IMF)が推進する国際基準との整合も図るとしている。

KPMGとチェイナリシスのレポートは、2024年に世界全体の仮想通貨詐欺被害額が100億ドルに達し、うち83.4%がロマンス詐欺(pig-butchering)と高利回り投資詐欺によるものだったと指摘している。

ナイジェリアの中央銀行は2017年に金融機関による仮想通貨取引を制限し、2021年にも同様の措置を強化したが、国内の仮想通貨活動は拡大を続けた。

審議に参加した複数の上院議員は、市場の成長にもかかわらず包括的な法的枠組みが依然として存在しないと訴えた。オグン中央選挙区のシュアイブ・サリス上院議員は「規制枠組みを設けなければ、この分野は闇市場に潜る」と発言。ジブリン副上院議長も、明確な監督体制なしに事業が続けば闇取引を促進し、犯罪を助長するリスクがあると警告した。

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