ビットコインは大荒れ模様、時価総額TOP20前週比ではネムとユニスワップ(UNI)の上昇目立つ|CoinPost週次レポート
BTCは大荒れ模様
3月第1週の暗号資産(仮想通貨)市場。先週末の底値43,000ドル(約460万円)から反発し、3日には52,000ドル台まで回復するも、その後揉み合っている。
調整色を強めていたイーサリアムは、アップグレードの材料が出てやや回復基調に。日本円で約18万円まで反発した。
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なお米国では今週、長期金利(米10年国債利回り)が急上昇した影響で、株式市場の大幅下落を中心にリスク回避姿勢が強まった。金(ゴールド)が1600ドル台まで下落したほか、仮想通貨市場にも影響を及ぼした。
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注目された米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長発言では、金利対策への踏み込んだ発言はなく、金利上昇に歯止めが掛からなかった。
マイクロストラテジーBTC買い増し
1日には、米マイクロストラテジー社がさらに1500万ドル(16億円)相当のビットコイン(BTC)を現金で買い増ししたことがわかった。Michael Saylor CEOは平均取得額が45,710ドル(約500万円)と、2月下旬から急落したビットコインを押し買いに入った可能性が指摘された。
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グレースケールの乖離がマイ転
また先週の週次レポートで報道した通り、米グレースケール社の提供するビットコイン投資信託(GBTC)のシェア価格が現物価格に対する価格乖離がマイナスに転じた。
1日には一時プラスに転じたが、再びマイナスに。5日時点ではディスカウント(マイナスの価格乖離)は-11%台まで広がっている。
米グレースケール社は適格投資家や機関投資家を対象に仮想通貨投資信託などの金融商品を提供する大手企業。2月末時点で約66万BTCを保有しており、20年の上昇相場に乗じて保有額も急増。ビットコインの総供給量の3%に相当するBTCを保管しており、仮想通貨市場への影響も大幅に増加している。
JPモルガンのアナリストらは先月、カナダで取引が開始されたビットコインETFなど、他の仮想通貨関連商品の台頭を要因に挙げ、仮想通貨市場への売り圧になると分析していた。
一方で、ブルームバークのシニア・コモディティ・ストラテジストのMike McClone氏は対照的に好材料だと説明。過去にグレースケール社の価格乖離が急落した後には、ビットコインが上昇した傾向を取り上げ、まだ成熟の余地のあるビットコイン市場の将来性を高く評価していた。
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時価総額TOP20銘柄(前週比)
全面安となった前週から一部反発。ユニスワップ(UNI)は先週に続き好調を維持し、前週比+22%の騰落率を記録した。
近日中に新通貨Symbolのスナップショットを控える仮想通貨ネム(XEM)は、前週比40%高と注目を集めている。また、来週16日から18日は金融庁と日本経済新聞の共同主催するFIN/SUMが開催される予定で、NEMグループのCEOが参加を予定している。
仮想通貨シータ(THETA)は、今週TOP20銘柄に浮上。欧州地域におけるソニーの研究開発(R&D)を行うブリュッセル研究所(BRL)がThetaネットワークにノード運営やガバナンス議会のメンバーへの参加を表明したことなどが材料視されたか。年初来騰落率ではTHETAは+120%と高騰している。
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ビットコインのオンチェーンデータ
ビットコインのオンチェーンデータ分析は以下の通り。
2月のマイナー収益、過去最高額を更新
2月のビットコインマイニングの総収益は、17年12月の記録を塗り替え、過去最高に達した。
BTCハッシュレート推移とチャート
今週は2021年2月26日から2021年3月5日の期間を対象に、BTCのハッシュレート(採掘速度)および価格について分析を行なった。
BTCハッシュレート(採掘速度)について
最低値:約154.1TH/s(前週比 103.9%)2021年3月2日
最高値:約156.5TH/s(前週比 100.1%)2021年3月3日
BTC価格について
最低値:約462万円(前週比 95.6%)2021年3月1日
最高値:約560万円(前週比 91.2%)2021年3月3日
今週、BTC価格とハッシュレートに大きな動きはなく、500万円を節目に揉み合う相場となった。
ビットコインの採掘難易度と次回の調整予測日
ビットコインのマイニング(採掘)難易度の調整は、2021年3月6日に行われた。
採掘難易度の調整日時:2021年11月28日11時28分
ブロック番号:673344
変動率:-1.27%
Difficulty(難易度):21.45 T(前回比 98.7%)
平均ハッシュレート(採掘速度):153.47 EH/s(前回比 98.7%)
平均ブロック生成時間:10分08秒(前回 9分52秒)
難易度および採掘速度のいずれの値も年初来初めて前回比を下回る結果となった。
アクティブアドレス
ビットコインのオンチェーンデータを行うアナリストWilly Woo氏によれば、ビットコイン市場の参加者は日増しに成長を見せ、特に2月からの個人投資家の参入スピードが顕著であったことを指摘。この勢いを鑑みた場合、「以前のピークを超える勢い」との見通しを立てたうえで、強気相場は未だ始まったばかりとの独自考察を行っている。
イーサリアムのオンチェーンデータ
イーサリアムのデータ分析。
2月のマイナー収益、過去最大
イーサリアムも上述したビットコインと同様に、2月のマイナー収益は過去最高を記録している。
グレースケール新規流入
今週の購入枚数
BTC:-196BTC(累計約65万BTC)
ETH:+3180ETH(累計約320万ETH)
ステーキング額
ガス代
DeFi(分散型金融)
クリプト指標
日程 | 指標 |
---|---|
3/9 |
四半期GDP |
3/11 |
ECB政策金利 |
3/12 |
メジャーSQ |
3/12 |
ネムの新通貨Symbolスナップショット |
2021年3月15日 |
仮想通貨イーサリアムの処理性能改善策「オプティミズム」が実用化へ |
2021年3月16日~2021年3月18日 |
日本マーケティングで日経産業広告社と連携 |
新チェーンSymbol、ローンチ日とスナップショット日を発表
2021年3月12日
Symbolのローンチ日は2021年3月15日(月)頃、スナップショット日は2021年3月12日(金)9時50分頃となる。
NEM保有数に応じて、Symbolローンチと同時に1対1の比率で、新通貨「XYM」が分配される仕組み。
Symbolは、現在XEM(ゼム)が流通しているNIS1ブロックチェーン(以下NEM)の大型アップデートであり、セキュリティや処理能力の面の向上が期待されている。また、新ブロックチェーンのSymbol(XYM)が誕生した後も、既存のNEMブロックチェーン「NIS1」は継続して稼働する。
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仮想通貨イーサリアムの処理性能改善策「オプティミズム」が実用化へ
2021年3月15日
レイヤー2プロジェクト「Optimism(オプティミズム)」が実用化に向かって進んでいる。
「事前版メインネット」というトライアル版の実施を1月15日に開始しており、DeFi(分散型金融)プラットフォーム「Synthetix」に導入された。メインとなるパブリック版のメインネットのリリースに関しては、3月15日を予定している。
また、Synthetixのほか、UniswapやChainlinkもOptimismの技術導入を試行する計画を発表している。
関連:仮想通貨イーサリアムの処理性能改善策「オプティミズム」が実用化へ
日本マーケティングで日経産業広告社と連携
2021年3月16日~2021年3月18日
2021年3月16日から3日間に渡って開催される、金融庁と日経共同主催のFIN/SUMが開催される。
FIN/SUMでは、NEMグループCEOの基調講演や、ブロックチェーンをテーマにしたワークショップを主催を予定している。
関連:ネム、日本マーケティングで日経産業広告社と連携 金融庁と日経共同主催のFIN/SUMに参加へ
前週の週次レポート:ビットコイン急落で全面安、仮想通貨相場に影響する複数要因を解説|CoinPost週次レポート
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関連:クリプト指標導入「CoinPostアプリ」の使い方をトレーダー目線で解説|寄稿:Bit仙人
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