ビットコインは急落後レンジ上限まで反発 異例のソラナチェーン停止でSOL下落
ビットコイン相場と金融マーケット
15日の暗号資産(仮想通貨)市場。ビットコイン価格は、前日比+4.09%の516万円と反発した。
7日の急落後は43,000ドル〜47,500ドル前後のレンジで推移している。一時の過熱感は落ち着き下目線が増加する中、上抜けに成功して週足を下髭陽線で閉じることができれば、一定の市場心理改善が見込めるだろう。一方、上抜け失敗でレンジ下限からさらに叩き落とされるようであれば、短期下落トレンド入りしてしばらく低迷する可能性も考えられる。
週足始値は46,027ドル、週足安値は43,465ドル。
個別銘柄の動向
ソラナのメインネットワークが停止した影響により、ネイティブトークンSOL価格が過去24時間で一時13%下落した。約12時間にわたり、新たなブロックを生成出来ていない。
エクスプローラーのSolana Beachによると、ブロックは断続的に承認されたり失敗したりしており、不安定な状態にあった。バリデータコミュニティは、ネットワークのリスタート(再起動)を実行することになるという。
ネットワークにおける過度なトランザクションが想定を超える負荷をかけたことが主因とみられる。Twitterの「SolanaStatus」アカウントによれば、Solanaのダウンタイムは、秒間40万件ものトランザクションで限界に達した。
Solana LabsのAnatoly Yakovenko CEOの見解によれば、今回キャパオーバーをもたらした過剰負荷は、分散型取引所RaydiumのIDO(Initial DEX Offering)の上場戦におけるbotによる大量のトランザクションに起因している可能性が高い。
ソラナチェーンは、安価なネットワーク手数料と他の追従を許さない高処理能力を有し、イーサリアム経済圏発展の代償として抱えるスケーラビリティ問題(欠点)改善・代替に資本を投入する”イーサリアムキラー”と呼ばれるレイヤー1ブロックチェーンの一つ。
昨今では、Degenerate Ape Academy、Aurory、Star Atlasなどソラナ基盤のNFT(非代替性資産)市場の活性化に伴い、SOL価格の高騰につながった節がある。
大手デリバティブ取引所FTXを中心とする支援(展開力、資本力)の強さのほか、スケール速度の高さから将来を有望視される一方、ブロックに記録されているデータの内容が正しいかどうかを検証するバリデーターノード数では、アルトコイン最大の時価総額を有するイーサリアム(ETH)が大きく先行しており、ソラナを含む競合ブロックチェーンだと「分散性(安定性)」が不十分との指摘も少なくない。
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パレットトークン(PLT)
コインチェックで国内初のIEO(Initial Exchange Offering)を実施したパレットトークン(PLT)が、ステーキングサービスを開始した。
14日10時時点で、IOS(iPhone)版、Android版ともにローンチしている。
ステーキングするためには、先日リリースされた専用ウォレットが必要だ。イーサリアムチェーンから独自のパレットチェーンにブリッジし、保有PLTを委任先ノードにロックアップすることでステーキングが可能となる。コインチェックのIEO時にはイーサリアムチェーン上にあったため、ブリッジするまでのプロセスでは、数千円程度のガス代(トランザクション手数料)がかかる。
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パレットのステーキングは、3日ごとのサイクルに分かれて実行され、サイクルごとに報酬を獲得することが可能。9月16日12時3分までに申請を行った場合、9月22日に初回報酬を受け取ることができるという。詳細は、公式のステーキングガイドまで。
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