「断続的な不安定」が原因か
暗号資産(仮想通貨)ソラナ(SOL)のブロックチェーンは14日20時50分ごろより、「断続的な不安定」な状況に陥ったことがわかった。ブロックチェーンの稼働停止が10時間近く続いている。
Solana mainnet-beta is experiencing intermittent instability. This began approximately 45 minutes ago, and engineers are investigating the issue.
— Solana Status (@SolanaStatus) September 14, 2021
ソラナのブロックチェーンエクスプローラーSolScanによると、前回ブロックが処理されたのは11時間前で、それから更新されていない。また、エクスプローラーのSolana Beachによると、ブロックは断続的に承認されたり失敗したりしており、不安定な状態にあるとみられる。
ソラナ財団は14日22時半ごろ、「ネットワークのリソース消耗(過度なトランザクション数)がサービス停止の原因である」と説明。バリデータは必要な場合、リスタートする可能性があると発表した。
翌15日朝4時11分には、「ソラナメインネット(Beta)は秒間処理速度400,000TPSであったが、トランザクションのピークに達した」、「ネットワークのフォークでメモリー消費を増幅させられたため、一部のノードがオフラインになっている。エンジニアはネットワークの安定化を試みたが、成功しなかったため、バリデータコミュニティはネットワークのリスタート(再起動)を実行することを決めた」と続報を発表した。
当時、仮想通貨の売り出し価格で購入できるIDOが実施されており、過去の事例でも見られていたBOTを用いた大量のトランザクションがきっかけになったと見られている。
ソラナの秒間処理速度400,000TPSはVISAなどのクレジットカードシステムを凌ぐ数値となるが、このネットワークのピークに達したことを公式は伝えている。
現時点では以上がアップデートされた情報となる。(再起動の手順はこちら。)
1/ Solana Mainnet Beta encountered a large increase in transaction load which peaked at 400,000 TPS. These transactions flooded the transaction processing queue, and lack of prioritization of network-critical messaging caused the network to start forking.
— Solana Status (@SolanaStatus) September 14, 2021
*本記事では、ソラナネットワークの最新状況を追って随時更新していく。
関連:仮想通貨ソラナ(SOL)とは|注目ポイントと今後の将来性
続報:チェーン復旧
日本時間15時頃、Solanaバリデーターコミュニティによってバージョン1.6.25へのアップグレードが実行され、メインネットの再起動が正常に完了したことが報告された。
The Solana validator community successfully completed a restart of Mainnet Beta after an upgrade to 1.6.25. Dapps, block explorers, and supporting systems will recover over the next several hours, at which point full functionality should be restored.
— Solana Status (@SolanaStatus) September 15, 2021
dApps(分散型アプリケーション)、ブロックエクスプローラー、及びその他のサポートシステムは、今後数時間で復旧する見込み。