LINEブロックチェーンで開発中の新サービスを発表──LINE DEVELOPER DAY 2021
新たに開発中の3つのサービス
LINE株式会社は先週10日~11日にかけて、オンライン技術カンファレンス「LINE DEVELOPER DAY 2021」を開催、LINEブロックチェーンやNFT(非代替性トークン)マーケットプレイスの展望などを明かした。
LINEの暗号資産(仮想通貨)・ブロックチェーン関連事業を手掛ける株式会社LVCの米山裕介氏は、新たに開発しているサービスとして次の3点を挙げた。
- 「NFTマーケット」を中心としたウォレットサービスの機能追加
- イーサリアムと互換性を持たせるためのブリッジ機能の新規開発
- スマートコントラクトを実現するためのWASM VM(ワズムバーチャルマシン)の追加機能の開発
なお、LINEが現在提供しているNFTマーケットプレイス「NFTマーケット」は現状ベータ版だが、年内に正式版をリリースする予定となっている。
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LINEブロックチェーンのエコシステム自体も拡大を続けており、株式会社ディー・エヌ・エー、株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス、doublejump.tokyo株式会社、CryptoGames株式会社などの企業によって、今年新たにLINEブロックチェーンが導入されたという。
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LINEブロックチェーンの展望は
また、米山介氏は、イーサリアム(ETH)のエコシステムでガス代(ネットワーク手数料)の高騰が問題となっていることを指摘。
イーサリアムでは市場原理に従ってガス代を変動させる仕組みになっているが、LINEブロックチェーンではそのような仕組みは採用せず、ブロックチェーン同士を連結させる技術であるインターオペラビリティ(相互運用性)の研究・開発を進めていると説明した。
このインターオペラビリティの技術を利用してブロックチェーン自体を増やすことで、市場原理によりガス代を変動させることなく処理能力の向上、取引コストの削減を図りながら発展させるアプローチをとると述べた。
さらに、Verifiable Random Function(ベリファイブルランダムファンクション:公開鍵の疑似ランダム関数)や、Byzantine Fault Tolerance(ビザンチンフォールトトレラント性:ビザンチン将軍問題が発生しても全体が正しく機能するシステム)を持った技術基盤によるコンセンサスアルゴリズムの開発も進めていることも明かした。
ビザンチン将軍問題とは
内部で連絡しあうチーム内で、特定人物が悪意を持つ、などの理由で偽情報を出回らせた可能性がある場合、全体が正しい合意及び判断を行うことが出来なくなるかを問う合意形成(コンセンサス)における問題。
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