
暗号資産(仮想通貨)の材料まとめ
前週比の騰落率(18日〜24土)
時価総額上位の暗号資産(仮想通貨)銘柄を中心に、過去1週間の材料をまとめた。
時価総額1位:ビットコイン(BTC)
米ストラテジー社(旧マイクロストラテジー)は19日夜、2025年5月12日から18日の間に総額1,100億円を投じて、7,390BTCを購入したことを報告。これにより、同社のビットコイン保有量は576,230BTCに達し、その価値は約8.8兆円に相当する。
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また、ビットコイン価格が1,500万円を超える中、コミュニティではその基本単位をめぐる議論が再燃。きっかけとなったのは、ビットコインの基本単位を再定義するビットコイン改善提案(BIP)177に、ツイッター(現X)の創設者で長年のビットコイン信奉者であるジャック・ドーシー氏が、支持を表明したことだ。
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他には、ブルームバーグのETFアナリスト、エリック・バルチュナス氏が20日、世界最大の資産運用会社ブラックロックのビットコイン運用保有量が、ビットコイン創設者サトシ・ナカモト氏に次ぐ世界第2位に浮上したことについて投稿した。
同氏の引用画像によれば、ブラックロックのビットコインETF(IBIT)はサトシの保有量の約57%に達し、来年夏までには世界最大の保有者になる可能性があるという。
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時価総額2位:イーサリアム(ETH)
イーサリアム共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏は19日、イーサリアムのレイヤー1(L1)拡張性問題を解決するための新ロードマップを発表。高いガスリミットでもノード運用を容易にする「部分的ステートレスノード」という新概念を中心に据えた計画だ。
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また、仮想通貨オンチェーン分析プラットフォームCryptoquantの登録アナリストShayanMarketsが20日、イーサリアムが重要な2,500ドルのレジスタンスレベル付近で「過熱状態」にあると分析した。
同氏は出来高のバブルチャートを用いて、この水準への接近により取引量が大幅に増加しており、主に利益確定の動きと心理的に重要なこの価格帯での売り圧力の存在が原因と指摘している。
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他には、21日公開のCryptoquantの市場分析によると、主要仮想通貨の取引所への流入量が大幅に減少し、売り圧力の低下を示している。イーサリアムの1日当たりの取引所流入量は約100万ETHまで減少し、昨年11月の320万ETHから約70%の大幅な減少を記録した。
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さらに、米ナスダック上場の仮想通貨関連企業BTCS Inc.が20日、約842万ドルを投じて3,450ETHを取得したと発表。購入価格は1ETHあたり平均2,441ドルで、5月14日に締結した最大5,780万ドルの転換社債発行による資金を活用した。
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時価総額4位:XRP
米国最大のデリバティブ取引所CMEグループは米時間19日、リップル社関連の仮想通貨XRPの先物取引サービスを正式に開始。ビットコイン、イーサリアム、ソラナに続く4番目の仮想通貨商品で、初日の取引高は1,900万ドルに達した。
また、米証券取引委員会(SEC)が20日、XRPに連動するETFの承認判断期限を延期し、パブリックコメントを募集すると発表。対象となったのは21Shares Core XRP Trust、Grayscale XRP Trustだ。
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時価総額6位:ソラナ(SOL)
ソラナのアナトリー・ヤコベンコ共同創設者は12日、複数のブロックチェーン間でのデータ転送を可能にする「メタブロックチェーン」というアイデアを提案。複数のデータ可用性(DA)レイヤーを利用可能にすることで、ユーザーは最も安価なレイヤーを選択できるようになるとしている。
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また、Solana Labsから派生したソラナの開発スタジオAnzaが19日、新たなコンセンサスプロトコル「Alpenglow」を提案。これを実装することにより、理論的にはソラナがより高速になり応答性の点でWeb2インフラとも競合できる可能性があると主張している。
関連:ソラナの新コンセンサスプロトコル「Alpenglow」提案 性能引き上げへ
他には、ソラナのスマートフォンを開発するSolana Mobile(ソラナ・モバイル)が21日、ソラナスマホ二代目の機種「Seeker(シーカー)」の正式な出荷開始日が2025年8月4日に決定したと発表した。
また、長期的な戦略の2つの柱として、ソラナ・モバイルのエコシステムを支えるネイティブトークン「SKR」と、分散型のインフラ「TEEPIN」を導入するとも説明している。
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時価総額17位:アバランチ(AVAX)
資産運用大手VanEckは21日、アバランチ(AVAX)のエコシステム上で構築するプロジェクトに投資する「VanEck PurposeBuiltファンド」をローンチすると発表。AVAXはこのニュースを受けて前日比4.3%上昇した。
アバランチを基盤として、長期的な価値を生み出すトークンを発行する企業に投資するプライベート・ファンドであり、6月に立ち上げ予定だ。
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時価総額61位:ワールド(WLD)
生体認証による人間証明プラットフォームWorld Network(旧ワールドコイン)は21日、200億円分のWLDトークンを大手VCのアンドリーセン・ホロウィッツ(a16z)とベインキャピタル・クリプトに売却したと発表。両社は同プロジェクトの初期投資家で、今回の資金調達により米国およびグローバル展開の加速を図る。
現在2,600万人以上がWorld Networkを利用し、1,250万人が虹彩スキャン装置「Orb」による生体認証でWorld IDを取得済み。OpenAIのサム・アルトマンCEOが共同創設したこのプロジェクトは、AIの急速な進歩に対応する人間識別技術の必要性を背景に拡大を続けている。
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