はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

LINE Blockchainとは|独自トークンLINK(LN)の付与やユースケースについて解説

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

LINE Blockchainとは

LINE Blockchainは、世界最大級のコミュニケーションアプリ「LINE」を運営するLINE株式会社の先導するブロックチェーンです。LINEトークンエコノミーとの連携により、LINEの経済圏を拡大することを目指しています。

ホワイトペーパーにおいて、LINE Blockchainは、現在の暗号資産の多くが初期の投資家へのリターンを大きくすることにより規模の拡大を後押ししていることへの懸念を表明しています。投機的な需要が実用性を上回ることになり、エコシステムの成長をそのような動機付けが妨げているとしており、またプラットフォームのトークンとレイヤー2のdAppのトークンの両方の存在によるエコシステムの断片化も現在の問題として挙げています。

3つの柱

LINE Blockchainはプラットフォームの理念として3つの柱を掲げており、それぞれユーザーにとって利用しやすいブロックチェーンプラットフォームの実現にとってなくてはならないものとなっています。

既存のLINEエコシステムとの連携

投機的でも実験的でもないサービスをブロックチェーン上で構築するにおいて、従来のブロックチェーンの送金スピードはネックとなりました。LINE BlockchainはERC-20トークンを利用していたサービスが高速化を図るにはうってつけのプラットフォームといえます。

また、技術的な利点だけでなく、LINEの既存ユーザーへのリーチも移行へのインセンティブです。アドレス、ウォレット等の専門的な概念が多いブロックチェーンを理解するユーザーは少数派で、理解がサービス上での送金をするにおいて必須となるのは初期のブロックチェーンサービスの欠点でした。

LINE BlockchainのLINEのサービスとの連携によってdAppは新たな登録をユーザーに求めることなくトークンを付与できます。システム、ユーザー両方からの利便性の向上がLINE Blockchainの発展を後押しすると言えるでしょう。

LINKの分配

独自トークンであるLINK(LN)は、暗号資産の偏った保有・初期の投資家による独占を抑止するために、ネットワーク上でのユーザーの活動によって分配されます。

LUCAS (LINK User Contribution Assessment System)により各ユーザーも貢献度(取引数量など)を基に割り当て量は決定され、これはネットワークの実際の活動量とLINKの供給量を一致させる目的もあるといえます。総発行数上限は10億LNで、そのうち8億がユーザーインセンティブとして上記のように発行され、残りの2割がLINEのグループ会社であるLINE TECH PLUS社により管理され、運営費用等となる予定です。

スケーラビリティ

LINE Blockchain ではRoot Chain・Leaf Chainに分けることで、スケーラビリティ問題を軽減しようとしています。一般的に言われるサイドチェーンの一種であり、dAppごとに分割することでリソースの奪い合いを防ぐ目的があります。

dAppの実装

LINE BlockchainではdAppを構築でき、エコシステムにおいて重要なものと位置づけられています。

  • Reward dApps
  • General dApps

のふたつに分けられます。前者は動機付けとしてユーザーにLINKを付与することで、流通を加速させる目的で開発されたdAppsの総称で、後者は通常のdAppsを指します。

活用事例・ユースケース

LINE Blockchainは様々なdAppを支えるプラットフォームです。日常的なユースケースが見込まれるSNSや、契約の作成を助けるものまで、幅広い分野のサービスが存在します。さらには新たなブロックチェーンゲームを開発する動きもあり、国内外の企業との提携を今後注視することになりそうです。

関連:「BCゲームやソーシャルカラオケ等」LINE Blockchainを基盤とした外部企業サービス発表

BITMAX

LINE BITMAXは、日本人のLINEユーザーを対象とする暗号資産取引サービスで、スマートフォンのLINEアプリ上から利用できます。「LINE Pay」などのLINEの他のサービスとの連携で日本円の入出金を高速で行え、1,000円以下からの少額取引も可能です。 現状国内でLINKを取引できるのはLINE BITMAXのみですが、他の取引所への新規上場も検討されています。

関連:LINE BITMAXとは |初心者向けに取引所の特徴を解説

LINE Score

LINEスコアは個人のスコアを算出し、それに応じてキャンペーンやリワードがもらえるサービスです。LINE Blockchainにおいて、LINKはこのようにサービスに参加した対価として、エコシステムの発展の一環として支払われます。

THETA .tv for LINE Blockchain

THETAは動画ストリーミングにおける構造的な問題を解決するために構築された分散型の動画配信ネットワークです。動画コンテンツをストリーミングする際、余った帯域幅を他のユーザーと共有することで、集めたHEARTの保有量に応じてLINKと交換可能なLINKリワードが付与されます。

参考:導入事例|LINE Blockchain

今後の展望

現状開発中であり、多数の機能がまだ未実施のLINE Blockchainですが、2021年のプロジェクトの計画が4月30日に発表されました。今後見直される可能性があるとしながらも、その内容は取引所への新規上場や決済への利用など、意欲的なスタンスが伺えます。

  • 新規上場
  • 決済事業者との連携
  • NFT関連サービスの拡張
  • dApps拡大

LINKの新規上場

取引所の詳細は明かされていないものの、流動性と規制対応、運営能力を基準にLINE TECH PLUS社が取引所を選定するとしています。LINKの流動性と保有者を拡大することを狙いとしており、エコシステムの確立への一歩と言えるでしょう。

決済事業者との連携

実世界での決済でLINKを利用可能にすることでLINKの経済循環が促されることを目指しています。 LINE Payとの明確な提携等はないですが、キャッシュレス決済とのシナジーはあると考えられます。

NFT関連サービスの拡張

現在NFTの話題性は第二のブロックチェーンブームと言えるほどです。LINE Blockchainでは2020年8月よりNFTの発行が可能となり、企業は独自のトークンだけでなく、ユニークなものをブロックチェーン上で作成できるようになります。トークンの取引に応じてLINKの取引の促進も見込まれ、コミュニティの拡張が期待できます。

dApps拡大

執筆時点ではユースケースが少ないLINE Blockchain上のdAppですが、今後ゲームに限らず、フィンテックやコンテンツ等との提携を拡大をするとしています。

まだ発展途上のLINE Blockchainですが、今後は規模の拡大がキーポイントと言え、NFT発行や決済提携の実施が注目されます。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/16 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、XRP現物ETFの米上場や世界初のZcash保有企業の91億円調達など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナ、ジーキャッシュといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン、下値余地残すも反発は時間の問題か|bitbankアナリスト寄稿
今週のBTC相場は1530万円周辺で推移。米政府機関閉鎖解除後もハイテク株軟調で上値重い展開。12月FOMC前の経済指標不足が懸念材料に。一方、STH損失レシオが95%超となり売られ過ぎの水準。オプションOI分析では9.5万ドルがターゲットに。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|米史上最長の政府閉鎖終了に高い関心
今週は『金持ち父さん貧乏父さん』著者ロバート・キヨサキ氏によるビットコイン・金・銀の価格予想、堀田丸正のBitcoin Japanへの社名変更、米政府の閉鎖終了に関する記事が関心を集めた。
11/15 土曜日
13:55
続落するイーサリアム、長期保有者が1日4.5万ETH超を売却=グラスノード
グラスノードによると、イーサリアムの3年から10年保有者が1日あたり平均4万5000ETH超を売却している。イーサリアム現物ETFも13日に2億6000万ドルの純流出を記録し売圧を高めている。
13:20
リミックスポイント決算発表、仮想通貨評価益で売上高が大幅増加
リミックスポイントが2025年4~9月期決算を発表した。仮想通貨評価益で売上高が大幅増加している。同社はビットコイン、イーサリアムなどの仮想通貨を財務資産として蓄積している。
13:00
Visaアジア太平洋地域デジタル通貨責任者、ステーブルコインの展望を語る|CoinPostインタビュー
Visaアジア太平洋地域デジタル通貨責任者ニシント・サンガヴィ氏がCoinPostの独占インタビューに応じ、ステーブルコイン決済戦略の拡大、CBDCとの共存、米国ジーニアス法の影響について詳しく語った。4つのステーブルコインと4つのブロックチェーンをサポートし、2億2,500万ドル超の決済を実現。今後5年間のアジア太平洋地域におけるデジタル通貨の展望と、Visaが果たす役割について解説。
11:15
テクノロジー大手アリババが預金トークン決済を開発 中国当局のステーブルコイン懸念に対処か
中国アリババが預金トークン決済システムを開発している。当局によるステーブルコイン規制を回避することも背景とみられる。AI活用サービスも発表した。
10:30
ビットコイン急落、45日ルール通過とFOMC利下げ見送り観測で売り圧力が最大化|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは足元で強い売り圧力に晒されているが、ヘッジファンドの45日ルール通過により解約売りの終了が期待される。ビットコイン長期保有者が直近1カ月で12兆円相当のBTCを売却したことは心理を悪化させていた。
09:50
トランプ一族関連のアメリカン・ビットコイン、売上高99億円に増加 決算発表 
トランプ一族の仮想通貨マイニング企業「アメリカン・ビットコイン」が2025年7~9月期決算を発表した。前年同期比で黒字転換し、ビットコイン保有量は4,090BTCに到達している。
09:35
ジャック・ドーシーのCash App、ステーブルコイン決済機能を導入
決済アプリのキャッシュアップがステーブルコインの送受信機能を含む11の新機能を発表した。ライトニングネットワークを使用したビットコイン決済機能も拡充している。
08:50
ソニー銀行の米銀免許申請、通貨監督庁にICBAが否認を要求
ソニー銀行が米国で信託銀行の国家免許を申請したことについて、米組織ICBAが強く反対すると表明。通貨監督庁に書簡を送付して反対理由を説明し、ソニー銀行の申請を認可しないように要求した。
07:45
バイナンス、ブラックロックのトークン化ファンド「BUIDL」を取引担保として受け入れ
仮想通貨取引所バイナンスがブラックロックの「BUIDL」を取引所外担保として統合した。BUIDLはBNBチェーンで新シェアクラスも立ち上げる。
06:50
ビットマイン、45億円相当のイーサリアムを追加購入 新CEOにHSBC元幹部を任命
ビットマインが3000万ドル相当の仮想通貨イーサリアムを追加購入した。同社は新CEOにHSBCアジアTMT投資銀行部門の元責任者を任命した。
06:25
ビットコイン長期保有者が1カ月で12兆円相当BTCを売却、初期投資家も2400BTCを取引所へ送金
ビットコインの長期保有者が過去1カ月で約81万5,000BTCを売却し、2024年1月以来の高水準となった。初期保有者のオーウェン・ガンデン氏も2400BTC以上を売却している。
05:50
ストラテジーのセイラー会長、6900億円相当のビットコイン売却の噂を否定
ストラテジーのマイケル・セイラー会長が47000BTCの売却憶測を否定した。オンチェーン上の動きは保管業者の入れ替えによるもので、実際に購入ペースを加速させていると説明。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧