ビットコイン反転攻勢、上位アルトではテラ(LUNA)が続伸
仮想通貨市況
22日の米ニューヨーク株式市場では、ダウが4営業ぶりに反発。ダウが前営業日比560ドル54セント高となり、オミクロン型の感染拡大や早期利上げへの警戒感からリスクオフに傾いていた投資家心理改善に繋がった。
暗号資産(仮想通貨)市場もこれに追従。ビットコイン価格は、前日比+5.3%の563万円(49,360ドル)と反発した。
足元では売られすぎ水準にある中、レジスタンス化していた2つのトレンドラインをブレイクしており、反転の兆候は認められる。
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データ分析企業CryptoQuantに投稿したKrypto_Dolphin氏は、4日の暴落後の高値を切り下げる局面で、OI(未決済建玉)は高値を切り上げるなど「強い逆転のシグナルがあったことを指摘。「市場に資金が戻り始めている」との見立てを示した。
仮想通貨デリバティブ(金融派生商品)大手BitMEXは21日、独自トークン「BMEX」のエアドロップ計画を発表した。競争の激化する市場でテコ入れを図る。
同取引所は、2018〜2019年頃まではデリバティブ最大手の取引所として一世を風靡したが、2021年現在は出来高や影響力が大きく後退した。
2020年3月に発生したコロナ・ショックでビットコインが暴落した際、取引サービスの一時停止で主要顧客の流出を招いたほか、米司法省と米商品先物取引委員会から規制違反で告発されたアーサー・ヘイズ元CEOの退任、FTXやbybitなどの競合する取引所の台頭など複数の要因が背景にある。
アルトコイン市場の動向
ビットコイン反騰に伴い、アルトコインもほぼ全面高に。
上位アルトでは、テラ(LUNA)が前日比+11.1%上昇し、過去最高値の91.8ドルを記録したほか、アバランチ(AVAX)が前日比+11.7%上昇した。
特にBTCが前月比-13.4%、ソラナ(SOL)が-17.4%となるなか、LUNAは前月比+117%と逆行高となっている。テラ基盤のアルゴリズムステーブルコイン「UST」の需要増などが背景にあるとされる。
テラ(LUNA)
分散型決済ネットワークのテラは、コスモスネットワークに対応しており、ステーブルコインおよび合成資産の発行ができるブロックチェーン。そのネイティブトークンがLUNA。
テラは今年9月、最も重要なメインネットのアップグレードである「Columbus 5」のローンチを発表。イーサリアム(ETH)のバーンをもたらしたEIP-1559に類似したダイナミクスを実装している。
独自のアービトレーション(通貨調停)によって安定化されており、ステーブルコインのTerraUSD(UST)が作成されるとLUNAがバーン(焼却)され、LUNAの価値にデフレサイクルが生じる。これまでその一部はコミュニティプールに送られオラクル報酬として使用されてきたが、Columbus 5の実装後は、シニョリッジ(通貨発行益)としてのLUNAがバーンされるようになった。
DeFiプロトコルへの預け入れ総額を示す「Total Value Locked(TVL)」では、バイナンススマートチェーンを追い抜き、2番目に大きなDeFiプロトコルとなった。Terra基盤のプロジェクトは13と相対的に少ないが、すでに200億ドル相当が預けられている。
牽引するのは、ステーキングプロトコルのAnchorや分散型取引所(DEX)のTerraswapだ。
アバランチ(AVAX)
アバランチ(AVAX)躍進の背景には、機関投資家による導入増加がある。アバランチは、高速かつ低コストなトランザクションを特徴とした、dApp(分散型アプリケーション)構築用のオープンソース・プラットフォーム。
米決済企業Circleは14日、ステーブルコイン「USDC」をAvalancheブロックチェーンに対応することを発表。 16日には、暗号資産カストディアンのBitGoが、AVAXのサポートを発表した。
今年9月には、プライベートトークンセールで、Three Arrows Capitalなどの大手ベンチャーキャピタルから250億円以上を調達したことを発表した。
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