米ProShares、メタバース特化のETFを米SECに申請
メタバース特化のETFを申請
米国で初めてビットコイン(BTC)先物ETF(上場投資信託)の承認を受けたProSharesは、メタバース(仮想空間)領域に特化したETFを、米証券取引委員会(SEC)に申請したことが分かった。
このETFは、ニューヨーク証券取引所またはナスダックに上場するメタバース関連企業の株価をもとにした指数に連動して運用。時価総額や流動性の必要条件を満たした企業が指数に含まれ、メタ(旧フェイスブック)やアップル、アマゾン、エヌビディアらの株価をもとにすると見られている。
ETFとは
「Exchange Traded Fund」の略で、日経平均株価など特定の指数と連動する投資信託のこと。非上場の投資信託と違い、株式などと同様に証券取引所で売買ができる。
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海外メディアの報道によると、ProSharesの申請書類「Form N-1A」が公開されたのは28日。ETFの名称は「ProShares Metaverse Theme ETF」である。
今回のETFが連動するのは「Solactive Metaverse Theme Index」という指数。この指数は、ドイツを拠点にするインデックスプロバイダーのSolactive社が運営するという。Solactive社は2007年から、ETFなどの投資商品に使用するための指数を開発してきた。
指数に含まれるメタバース関連企業は、以下のプロダクトやサービスの提供に関わる企業と定義している。
- メタバース技術(「仮想現実:VR」や「拡張現実:AR」も含む)
- メタバースのプラットフォーム
- メタバースの機器
- 規格開発
- データ処理
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メタバースETFのリスク
ProSharesは申請書の中で、今回のETFには様々なリスクが考えられると述べた。メタバースは新しい技術であるため、技術の発展が思うように進まなかったり、需要が急激に減少したり、政府が規制したりして、ETFのパフォーマンスに影響を与える可能性があると説明。
また、メタバースがインターネットやコンピューターシステムを利用する領域であることから、サイバーセキュリティ上のリスクもあるとした。
一方で、フェイスブックがメタバース事業に特化することに合わせて社名を変更して以来、メタバースは大きな注目を集めている。NFT(非代替性トークン)などと相性の良い領域であることから、暗号資産(仮想通貨)業界でも関心が高まってきた。
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また、カナダなどの国ではすでに、メタバース関連のETFが上場したと報じられている。
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