岸田首相、仮想通貨の税制改革に前向きな姿勢示す
仮想通貨の税制改革に意欲
岸田文雄首相は27日、暗号資産(仮想通貨)の税制改革に意欲を示した。
同日の予算委員会では、国民民主党の玉木雄一郎代表からの「仮想通貨は雑所得ではなく20%の申告分離課税にすべき」、また「発行法人が保有するトークンは期末時価評価の対象から外して実際に収益が発生した時点で課税するよう見直すべき」との提案に、岸田首相は「慎重に検討する」と答弁しただけだった。しかし、補正予算案成立後に玉木代表と挨拶した際、Web3(分散型ウェブ)の減税を進める趣旨の発言をしたという。
玉木代表が上記のような税制改革を行いたい意向であることは先週わかった。Web3.0の経済圏を推進したり、人材や事業の海外流出を防いだりすることを目的としている。
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27日の補正予算案成立後、岸田首相と鈴木俊一財務大臣は玉木代表を挨拶に訪問。そこで玉木代表は、減税を進めること、特にWeb3が大切であると伝え、鈴木大臣にも税制改革を依頼した。その言葉に岸田首相は「日本にとってチャンス。やりましょう」と答えたという。
岸田首相は最近、Web3を推進する意向を強く示している。26日の予算委員会では、「Web3時代の到来は、経済成長の実現につながる可能性がある」と発言。新たなデジタルサービスを取り込むために、環境整備を進めていく考えを示した。
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日本の現状
日本の仮想通貨業界やコミュニティからは、税制に対する不満が長く続いている。特に最大55%という税率と、法人税制の問題は不満が根強い。
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マイニングやステーキング、レンディング(貸付)などを伴う仮想通貨の税制改革には数年かかるとの見方もあるが、最近は首相のまわりに税制改革の必要性を訴える議員も増えてきた。今年2月には、自民党の河野太郎議員が「党内で税制改正に向けた議論が始まっている」と報告している。
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また、Web3を推進する動きも増えてきた。先月には自民党の平井・前デジタル大臣や平将明ネットメディア局長らが首相官邸を訪問し、岸田首相にWeb3の戦略について説明。平議員は官邸を訪問した後、岸田首相の指示で木原誠二官房副長官と話を進めることになったと報告していた。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します