岸田総理「Web3は日本の経済成長につながると確信」衆院予算委員会で環境整備の必要性に言及

Web3推進に向けた環境整備

岸田文雄首相は26日の衆院予算委員会で、「Web3(ウェブスリー)時代の到来は、経済成長の実現につながる可能性がある」と発言。新たなデジタルサービスを取り込むために環境整備を進めていく意向を示した。

メタバース(仮想空間)やNFT(非代替性トークン)など新たなデジタルサービスを取り込んでいくことで、我が国の経済成長の実現につながると確信している。Web3時代を迎えるにあたり、政治の立場から環境整備をしっかり進めていかなければならないと強く感じている。

この発言は、自民党の小倉まさのぶ議員の質疑に対する回答。小倉氏は、最近の岸田総理による英国シティでの発言内容について、改めて国内での発言を求めた格好だ。

また、スタートアップ育成の重要性については、「投資先として魅力あるものにすべく支援していく。」と主張。スタートアップキャンパスの設立、海外ベンチャーキャピタルの誘致や公的資本の参加の検討にも言及した。

岸田総理は5月5日、英国シティで日本への投資を呼びかけた講演で、「ブロックチェーンやNFT(非代替性トークン)、メタバース(仮想空間)などWeb3の推進のための環境整備も含め、新たなサービスが生まれやすい社会を実現する」と述べていた。

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Web3の可能性

Web3とは、GAFAなどの巨大なプラットフォーマーが圧倒的なシェアを握るWeb2(ウェブツー)時代から脱却した、次世代インターネットとして注目を集める概念。

NFTを始めとするブロックチェーン技術により、Web2で発展した双方向性に所有権の要素をプラスできる。つまり、大企業ではなく個人がデータの所有権を持ち、個人が利益を挙げられる、公平かつ分散型のウェブ社会に移行すると考えられている。

小倉氏は衆院予算委員会の質疑で、Web3はアニメ・ゲーム・漫画など、日本のカルチャーと親和性が高い領域で世界規模のビジネスを展開する機会があると主張。しかし、暗号資産(仮想通貨)を始めとするWeb3を取り巻く曖昧な規制、過剰な税制度などの課題から、国内の有望スタートアップ企業、及び人材が海外流出し続けていると指摘。

加えて、「Web3の日本での発展のために環境整備を進めることを宣言する必要性がある」と同氏は強調した。

小倉氏は日銀出身で政策立案に携わる人物。デジタル社会推進本部NFT政策検討PT(プロジェクト)の事務局長を務めている。NFT政策検討PTは、デジタルエコノミー案件を請け負ってきた弁護士チームを結成し、Web3当事者との議論を通して課題を洗い出してきた。

デジタル社会推進本部は、デジタル施策に関するホワイトペーパー「デジタル・ニッポン 2022」を3月に発表。「日本にとってWeb3はチャンスであり、この流れに乗り遅れてはいけない」と提言し、メタバース(仮想空間)やWeb3に関する多くの戦略が盛り込まれた。この提言は、4月にNFT政策検討PTから岸田総理に直接説明されていた。

26日の答弁で岸田総理は、NFTホワイトペーパーは「貴重な提言」であったとして、Web3に関する現状認識について以下のように語った。

仮想空間上で生活するようなメタバースは、地方に居住していても、移動に不自由があっても、世界中の人々とビジネスを行える。日本の優秀な人材が活躍できる社会を実現できると聞いている。

NFTの活用により、これまでコピーが容易だったデジタルデータの唯一無二性を証明可能になった。デジタル技術により、独創的な芸術作品を世界に広めることができるなどの可能性があると聞いている。

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