CoinPostで今最も読まれています

「新しい資本主義はWeb3.0」 Astar Network 渡辺CEOが自民党の河野太郎氏、平将明氏と対談

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Web3.0が促す成長と分配

日本発のパブリックブロックチェーン「Astar Network(ASTR)」を開発するStake Technologies株式会社の渡辺創太CEOは12日、自民党の河野太郎 広報本部長、平 将明 ネットメディア局長と、次世代インターネットの文脈で注目を集める概念「Web3.0(ウェブスリー)」について意見を交わした。

25分間の対談は終始、世界が本気で取り組んでいるWeb3.0の現状、そして日本の国家戦略にWeb3.0を組み込む重要性について、3者が確認する方向で進行した。

渡辺創太氏によると、現在インターネット産業はGAFA企業が圧倒的なシェアを握る「絶対王政」のようなWeb2.0(ウェブツー)時代を脱却し、分散自律的な技術による民主化へ向けた「フランス革命」が起きようとしている。「トークン」という暗号資産(仮想通貨)を用いた民主主義的な手法で富を生み出し、ユーザーに分配するWeb3.0時代に世界は突入している。

米国や英国は既にWeb3.0に「本気」で取り組んでいる。米国では今年3月に大統領令が発令された。米バイデン大統領は仮想通貨をはじめとするデジタル資産に対して省庁や機関によって対応が異なる現状を改め、共通戦略を打ち出すよう指示した。英国では財務省がNFT(非代替性トークン)を発行する計画が明かされたばかり。渡辺氏から見れば、これらの動きは両国が暗号資産を次のイノベーションと認識しており、世界的なリーダーシップをとるためのアピールにほかならない。

関連:英大蔵省「UKを仮想通貨技術と投資の世界的ハブに」

Web3.0を国家戦略に

こうした状況を捉え、自民党も22年1月に党内の「デジタル社会推進本部」がNFT(非代替性トークン)政策検討プロジェクトチームを設立。国会で仮想通貨・ブロックチェーン及びNFT(非代替性トークン)の将来性に言及するなど、国の成長戦略の一環として取り入れようとする動きが加速している。

自民党のデジタル社会推進本部 NFT政策検討PTとして3月末に公開された「ホワイトペーパー」は、まさに「NFTをやる(推進する)」という姿勢が示されたもの。Web3.0時代のイノベーションを牽引するため『新しい資本主義の成長戦略の柱』として、NFTビジネスを推進する姿勢が必要と説明。社会基盤やルール整備などを提唱した。NFT特別担当の平将明議員は「今後、政府としてこれにコミットすることが大事になってくる」と語る。

Web3.0の利点はDAYゼロからグローバルマーケットを視野に組織を構築できることにある。それ故にプロジェクトとしてより広大なアップサイド(伸びしろ)を見込める。しかし、日本では法人保有の仮想通貨に期末課税がかかるなどの税制・規制上の課題がこれを困難にしている。

Web3.0の世界では、トークンによってインセンティブ設計された人々が、これまで「会社」だったものをDAO(分散型自律組織)としてマネージメントしている。それができる法律・税制にしていくことが、今後日本が国際的なリーダーシップを取るために重要だ。岸田首相が施政方針演説で掲げた「新しい資本主義の設計図はそこにある」と河野議員は指摘した。

関連:「NFTを国の成長戦略に」自民党デジタル社会推進本部・平将明議員インタビュー

関連:自民党NFTチームのホワイトペーパーが部会で承認、NFTを「Web3の起爆剤」と定義

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
07/27 土曜日
08:10
マスク氏のX(旧ツイッター)、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除
イーロン・マスク氏がオーナーのX(旧ツイッター)は、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除した。ドージコイン擁護のためか。
07:35
BitwiseのETH現物ETFの横断幕、NYSEに掲揚
仮想通貨運用企業Bitwiseのイーサリアム現物ETFの横断幕が、ニューヨーク証券取引所に掲げられた。同社は、取引終了のベルを鳴らすことも報告している。
07:05
野村傘下のレーザーデジタル、利回り提供のイーサリアムファンド販売予定か
野村ホールディングスの仮想通貨資産子会社であるLaser Digital(レーザーデジタル)は、イーサリアム現物ETFの代替商品の導入を計画しているようだ。
06:40
米SEC、グレースケールのミニ版ビットコインETFを承認
仮想通貨投資企業グレースケールが提供するGBTCは手数料(1.5%)が最も高く資金流出は続いていたが、新商品を導入し0.15%という業界最安の手数料設定で競争力を高める狙いだ。
06:20
ビットコイン価格が21年後に最大で75億円に到達か、マイケル・セイラー氏の強気予想
ビットコインを最も保有する米上場企業マイクロストラテジーのマイケル・セイラー氏はカンファレンス「ビットコイン2024」で、BTCの今後の強気予想のプレゼンテーションを行った。
07/26 金曜日
17:10
「米大統領選で価格変動 トランプやハリス由来のミームコインの買い方
トランプトークンの概要 ドナルド・トランプ前米大統領とその「Make America Great Again」(アメリカを再び偉大に)というスローガンからインスピレーションを得…
17:10
ヤマハ発動機が初のVTuberコラボNFTを発行、Yamaha E-Ride Baseを訪れて進化可能
ヤマハ発動機が初のNFTデジタルステッカーを発行。横浜のYamaha E-Ride Baseで進化するダイナミックNFTを体験し、限定グッズをゲットできる。
15:13
ビットフライヤーがFTX Japan買収完了、カストディ事業展開へ
株式会社bitFlyer HoldingsはFTX Japanの株式100%を取得し、完全子会社化を発表。8月26日までに社名を変更し、クリプトカストディ事業を展開予定。法制度整備後の暗号資産現物ETF関連サービス提供も視野に入れている。
14:43
Neo Xメインネットが正式稼働 EVM互換でネオのエコシステムを拡張
Neoは高性能EVMベースのサイドチェーン「Neo X」のメインネット正式稼働を発表。クロスチェーンブリッジで流動性と互換性が向上し、エコシステムの可能性が広がる。
14:15
カマラ・ハリス氏のミームコインが過去最高値を記録、大統領候補指名の期待受け
PolitiFiと呼ばれる政治パロディのミームコインが、仮想通貨領域で独自のジャンルを形成しており、カマラ・ハリス副大統領のパロディコイン「 Kamala Horris(KAMA)」が急騰し話題となっている。
12:55
アルトコインETFの未来、ブラックロックが語る現実と可能性
ブラックロックのデジタル資産責任者は、イーサリアム現物ETFが承認されていても他のアルトコインETF誕生には困難があると話した。
12:14
仮想通貨相場反発、ビットコイン・カンファレンスのトランプ登壇に関心集まる
昨日までの大幅下落とは打って変わり暗号資産(仮想通貨)相場は反発した。強気シグナルのハッシュリボンが点灯しているほか、今週末にはビットコインカンファレンスに米国のトランプ前大統領が登壇予定であり、投資家の関心が集まる。
11:00
トランプ前大統領の陣営、4〜6月期で仮想通貨で6億円の寄付金調達
トランプ前大統領は、ビットコインなど仮想通貨で6億円以上の選挙資金を調達。「ビットコイン2024」でもさらに資金を集める予定だ。
10:30
BTCが290万ドルに到達するシナリオ、VanEckが公開
仮想通貨ビットコインが2050年までに290万ドルに到達するシナリオをVanEckのアナリストが公開。このシナリオを実現するための条件を説明している。
10:00
ソラナ初事例、パラオ共和国がデジタルID発行
主権国家が仮想通貨・ブロックチェーンであるソラナ上で、法的アイデンティティを発行する初めての事例となった。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア