イーロン、ツイッターへの仮想通貨決済機能導入について見解示す 社員質疑応答で

仮想通貨決済導入に対する見解

米電気自動車大手テスラの最高経営責任者(CEO)で起業家のイーロン・マスク氏は16日、ツイッターに暗号資産(仮想通貨)決済機能を導入することについて自身の見解を示した。

PayPalの決済サービスを高く評価した上で、お金を容易に送ったり、受け取ったりできるようにツイッターに決済機能を導入することは理に適っていると説明。そして、「もしユーザーが仮想通貨やお金を利用できたら、場所を問わず便利に感じるだろう」と語った。

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現在ツイッター社の買収を進めるマスク氏は16日の朝、同社の従業員に対し、初めて質疑応答を行ったという。その際のやりとりを文字に起こし、「VOX」が公開。どのようにツイッター社を運営していくかなどについて質疑応答を行う中で、仮想通貨にも言及した。

上述した発言は、「ツイッターと決済についてマスク氏の見解を聞きたい」という質問に対する回答。マスク氏は、「私の目標はサービスの有用性を最大化すること」だと説明し、「ニュース」、「エンターテインメント」、「決済」の3つの領域が重要だと主張した。そして、「誰もがないと生きていけないような、また誰もが使いたくなるようなサービスにできるように、ツイッターを改善していきたい」と意欲を示している。

ツイッターはすでにビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の投げ銭機能を導入。また、今年4月には、金融インフラを提供するIT企業「Stripe」が、ツイッター上での収益を仮想通貨で受け取れる機能を発表した。まずはユーザーを限定してサービスの実験を開始し、最初はステーブルコイン「USDC」に対応。そして、「ポリゴン(MATIC)」のネットワークをサポートするとした。

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ポリゴンとは

イーサリアムのスケーリングソリューションを開発するプロジェクトのこと。

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ツイッター社の買収

一方でマスク氏によるツイッター社の買収は、順調に進んでいるわけではない。4月にツイッター社が買収提案に合意した後、マスク氏は5月にツイッター社の買収を一時保留する意向を示した。

保留の理由は、ツイッター上のスパムや偽のアカウントの数が、ユーザーの5%以下であるというツイッター社のデータを精査するためだと説明。マスク氏は、買収の合意が発表された際、買収手続きが完了したらスパムのボット対策も行っていきたいと述べている。一方で、保留の意向を示した約2時間後には、引き続き買収は進めていくとコメントした。

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こういったマスク氏の態度は買収金額を引き下げるためだとの見方もあるが、資金の調達は進めている。先月には、大手仮想通貨取引所バイナンスも買収に参加することが分かった。

公開された資料によると、バイナンスを含む18社がマスク氏の買収に向け約9,300億円(71.39億ドル)の資金提供に合意。仮想通貨関連企業ではフィデリティグループのほか、多数のブロックチェーン関連スタートアップにも出資しているa16zやセコイアキャピタルなどの著名VCも名を連ねた。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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