ポリゴン、L2「Polygon zkEVM」のパブリックテストネットをローンチ
新L2ソリューションをテスト
暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)のスケーリングソリューションを提供する「ポリゴン(MATIC)」は10日、「Polygon zkEVM」のパブリックテストネットをローンチしたことを発表した。
メインネットローンチの前に、これからテストを実施。DeFi(分散型金融)プロジェクトのAaveやUniswap、ソーシャルプラットフォームのLens、ゲームスタジオ「Midnight Society」らがテストネットに参加することが決まっている。
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Polygon zkEVMは、イーサリアムの仮想マシン(EVM)と等価性(EVM-equivalent)を持つL2ソリューション。イーサリアムのセキュリティを活用しながら、トランザクションのコストを下げたり、処理速度を速めたりする役割を担う。
今年7月にPolygon zkEVMは情報が公開されており、その際、テストネットが公開間近だと説明されていた。最終的なメインネットのローンチは、2023年初頭を目指している。
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ポリゴンのMihailo Bjelic共同創設者は今回の発表で、テストネットに参加するようコミュニティに要請。改良に協力するよう依頼し、zkEVMを一緒にローンチさせようと呼びかけた。
zkEVMの革新性
イーサリアムの拡張性を向上させるL2のロールアップという技術には、「オプティミスティック・ロールアップ(ORU)」と、Polygon zkEVMなどが活用する「ZKロールアップ」の2種類がある。
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ZKロールアップはオプティミスティック・ロールアップに比べ、L1への資金の引き出しが即座に実行できるという利点がある一方で、ゼロ知識証明は非常に複雑なため開発者の参入障壁が高く、EVMと互換性を持たせるのも非常に難しいとされていた。
しかし、誕生までにもっと年数がかかると見られていたEVMと互換性のあるZKロールアップは最近、ローンチに向けて準備が進んできた。Matter Labsという企業は、ZKロールアップを活用したL2ネットワーク「zkSync 2.0」に加え、L3ソリューションの開発も進めている。
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開発の難しさからポリゴンは今回の発表で、Polygon zkEVMはイーサリアムやWeb3業界全体にとっても革新的なプロダクトであると述べた。
テストで改良が必要
なお、ポリゴンが「互換性」ではなく「等価性」という表現を使っているのは、Polygon zkEVMが、イーサリアムとの類似性がより高いことを主張するため。一方で、イーサリアムの共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏は8月、Polygon zkEVMは「ほぼEVMと等価である」とし、完全な等価には至っていないと指摘した。
ブテリン氏は、取引の証明にかかる時間を改善し、EVMの開発をもっと容易に行えるようにすべきだと説明。Polygon zkEVMはこれからテストを行って、イーサリアムとの等価性も高めていく。
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