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米司法省、東南アジアの仮想通貨詐欺拠点を一斉摘発 約1120億円相当を拘束

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • ミャンマー詐欺施設を運営した中国人2名を訴追・タイで逮捕
  • 503詐欺サイト差し押さえ

「スキャムセンター打撃部隊」が中国人被告の訴追

米司法省は23日、東南アジアで展開する仮想通貨詐欺拠点に対し、「スキャムセンター打撃部隊(Scam Center Strike Force)」による一連の協調措置を発表した。

主な内容は、中国人被告2名の訴追、7億ドル超(約1,120億円)の仮想通貨拘束、503件の詐欺ウェブサイト差し押さえ、テレグラム(Telegram)チャンネルの押収など多岐にわたる。

関連記事:米司法省、仮想通貨投資詐欺OneCoinの被害者に補償へ 世界で6400億円以上の損害

米司法省が2019年までに世界で多くの被害者を出した仮想通貨投資詐欺「OneCoin」で補償手続きを開始する。逃亡中の容疑者の捜索も行われている。

今回訴追されたのは、ミャンマーの「シュンダ(Shunda)」複合施設でピッグブッチャリング詐欺を運営していた中国人マネージャー、ファン・シンシャン(Huang Xingshan)とジャン・ウェンジェ(Jiang Wen Jie)の2名で、電信詐欺の共謀罪で起訴された。

シュンダ施設では、人身取引された労働者が暴力による脅迫のもと詐欺行為を強制されており、ジャンの監督下では単一の米国人被害者から300万ドル超が詐取された事例も確認されている。両被告はその後カンボジアに移動し活動を継続しようとしたが、2026年初頭にタイ当局によって入国管理違反として逮捕された。

テレグラムチャンネルの押収は同種の措置として初めてのケースとなる。対象チャンネルは6,000人超のフォロワーを持ち、高収入の仕事を偽って求人を行い、カンボジアに連れてきた人々を強制労働させていた。

被害者にはJPモルガン(JPMorgan)や銀行員を装って電話をかけ、その後「ニューヨーク市警の刑事」などを騙る人物に転送することで口座情報を詐取する手口が使われた。JPモルガン・チェース、マイクロソフト(Microsoft)、メタ(Meta)の各社は当局の通知を受け、自社システム上の詐欺活動への対策を自主的に実施したと発表された。

差し押さえられた503件のドメインはすべて「オペレーション・レベルアップ(Operation Level Up)」を通じて特定されたもので、2024年1月にFBIと米シークレットサービス(U.S. Secret Service)が立ち上げた被害者通知プログラムの成果だ。

同プログラムは2026年3月時点で8,935人の被害者に通知を行い、うち77%が詐欺被害に気づいていなかった。被害者が詐欺師に追加送金するのを防いだ推計額は約5億6,270万ドル(約899億円)に上る。

関連記事:仮想通貨犯罪で年間1.8兆円の被害 AI詐欺の現状も=FBI統計

FBIの2025年インターネット犯罪レポートによると、米国で仮想通貨関連犯罪の被害額が1.8兆円に到達した。AI生成の偽動画・音声を悪用した投資詐欺も報告されている。

FBIのインターネット犯罪苦情センターによると、仮想通貨投資詐欺の報告被害額は2023年の39億6,000万ドルから2024年には58億ドルに拡大し、2025年にはさらに24%増の72億ドル超に達した。

打撃部隊は2025年11月に正式発足し、2026年3月にはトランプ大統領がサイバー犯罪と詐欺行為への対処を優先する大統領令に署名したことで、政府全体での取り組みが強化されている。

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