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米上院、クラリティー法の初回投票見込まれるも先行き不透明

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 院内総務、初回投票の実施見通し示す
  • ホワイトハウスは倫理妥協案に未回答

クラリティー法審議

米上院のジョン・スーン院内総務は4日、記者団に対し、仮想通貨の市場構造を定めるクラリティー法について、8月10日から9月14日まで続く休会入り前に上院で初回の手続き投票を実施する見通しだと述べた。ただし、このクローチャー投票が成立するかどうかは不透明だとしている。ブルームバーグ・ニュースなどが報じた。

スーン氏は「市場構造法案に関しては投票を行うことになると思う。ただ、実際に審議入りできるかどうかは分からない。様子を見ることになる」と記者団に語った。クラリティー法は、仮想通貨の規制所管を米SECと米CFTCに分ける包括的な市場構造法案で、今年5月に上院銀行委員会を15対9で可決している。

一方、米独立系記者のエレノア・テレット氏は4日、クラリティー法をめぐる最大の争点である倫理条項について、ホワイトハウスがまだ回答していないと報じた。同氏によると、トム・ティリス上院議員とルーベン・ギャラゴ上院議員が7月30日に送付した妥協案について、採決が見込まれる週に入っても合意には至っていないという。

ティリス、ギャラゴ両議員は7月30日、クラリティー法の倫理条項に関する新たな妥協案をホワイトハウスに送付した。妥協案の具体的な文言は明らかになっていないが、両議員は政府高官による仮想通貨事業への関与を制限する条項を巡り、民主・共和両党の隔たりを埋める内容を検討したという。

民主党は、トランプ大統領が就任前に立ち上げたミームコインや、大統領一族が関与するワールド・リバティー・ファイナンシャルとの利害関係を問題視し、より厳格な倫理規定を求めてきた。先月公開された資産公開文書では、トランプ大統領がワールド・リバティー・ファイナンシャル関連で数百万ドルを受け取っていたことが明らかになった。

関連記事:クラリティー法案、8月3日の上院日程になし 休会前審議へ72時間が焦点=報道

米上院の8月3日の本会議日程にクラリティー法案の審議はないと、暗号資産(仮想通貨)専門メディアCryptoSlateが報じた。休会入りは8月10日に迫り、通常経路なら7日に採決の可能性があるが、超党派請願や全会一致による迅速な進行の余地も残る。

審議日程は不透明

しかし、米上院が公表した8月3日の本会議日程には、クラリティー法案の審議は記載されていない。同日の点呼投票は継続予算決議H.R.6500のクローチャー(討論終結)1件のみだった。

7月31日時点のクローチャー登録簿にも、7月30日付のH.R.6500の申請は記載されているが、下院を通過済みのクラリティー法案(H.R.3633)は記載されていない。法案が廃案になったわけではないものの、8月10日に迫る休会入り前の審議日程は不透明なままだ。

クラリティー法は下院を通過済みで上院銀行委員会も可決しているため、本会議で審議される資格は既に得ている。ただし上院では、法案を審議入りさせる動議について、まず60票のクローチャーが必要になる。

共和党の議席数だけでは60票に届かず、民主党から一定数の賛成を得なければならない。このクローチャーは3日時点でまだ申請されておらず、通常の手続きであれば8月5日に申請すれば7日に投票が行われる計算になる。60票を得て審議入りが確定した後も、最大30時間の審議を経て法案そのものへの再度のクローチャーと最終的な採決に進む必要がある。

なお、倫理規定に加え、ステーブルコインの利回りも争点となっている。米銀行協会は、現行案がジーニアス法の金利提供禁止規定の抜け穴になると主張し、仮想通貨業界側と対立を続けている。

解説記事:ジーニアス法とクラリティー法案の違いとは?米国の仮想通貨2大法案をわかりやすく解説【2026年最新】

米国の暗号資産規制を担う「ジーニアス法(GENIUS Act)」と「クラリティー法案(CLARITY Act)」。ステーブルコイン発行者を規制する成立済みのジーニアス法と、SEC・CFTCの管轄を整理する審議中のクラリティー法案の違いを、比較表とともに初心者向けに解説します。

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