- 価値の源泉や中央当事者の不在を考慮
- 法的な結論ではないと注意喚起も
証券に非該当と回答
米証券取引委員会(SEC)の企業金融局のチーフカウンセル室は3日、カントンネットワークの暗号資産(仮想通貨)であるカントンコイン(CC)はデジタルコモディティであり、証券に該当しないとの認識を示した。
注意点として、この認識はカントンネットワーク側の説明に基づいており、事実や条件が異なれば結論が変わる可能性はあると説明。また、これは法執行措置に関する企業金融局の考え方であり、法的な結論ではないと述べた。
今回の認識をSECの担当者が示した理由は、2026年10月30日付でカントンネットワーク側が、企業金融局のチーフカウンセル室宛に書簡を送付していたためである。この書簡では、企業金融局の局員に対し2点確認したいと述べていた。
1つ目は、局員の見解として、カントンコインがデジタルコモディティに該当し、トークン自体は証券ではないこと。これは、2026年3月にSECが公表した指針に基づいているとした。
書簡の注釈によると、この指針とはSECが米商品先物取引委員会(CFTC)とともに公表した共同解釈指針を指す。この指針では、デジタルコモディティは機能的なシステムのプログラム的動作と需給から価値が生じる資産で、証券には該当しないことなどを記していた。
関連記事:「大半のトークンは有価証券に非該当」、米SECとCFTCが仮想通貨分類指針を公開
米SECとCFTCが68ページの共同解釈指針を発行し、デジタルコモディティやステーブルコインなど複数の仮想通貨カテゴリが有価証券に該当しないとの分類基準を初めて明文化した。
また、確認したいことの2つ目は、カントンコインがスーパーバリデータ、バリデータ、アプリのプロバイダーによって書簡に記した環境でプログラムによって発行される限りは、SECに登録手続きを行っていなくても、局員がSECに対して執行措置を勧告しないという点だった。
今回は、この書簡への返信(ノーアクションレター)として上述した認識が示された。
ノーアクションレターとは
SECと企業や個人の間で行われる手続きの1つ。特定のプロダクトやサービスなどに対して執行措置を取らないことをSECに確認する場合にノーアクションレターを要求する。
考慮した点
チーフカウンセル室のメンバーは、カントンコインがデジタルコモディティであるという認識を示すにあたっては特に、カントンコインが他者の本質的な経営努力による利益への期待ではなく、カントンネットワークのプログラム運営や需給動向と本質的に結びついており、そこから価値が生じているという説明を考慮したと説明した。
他にもカントンネットワークには、実質的な管理者である中央当事者(central party)がいないという説明も考慮したと述べた。
そして、最初の書簡で提示された事実に基づく限り、企業金融局はSECに執行措置を促さないとも説明している。
関連記事:米SEC、トークン投票だけでは「管理者」に当たらず FAQで見解
米SEC企業金融局は11月2日、仮想通貨の分類に関するFAQに3問を追加した。互いに関係がなく協調の取り決めもない広範なガバナンスの参加者は、原則としてネットワークの実質的な管理者(中央当事者)に当たらないとのスタッフ見解を示し、管理者と見なされる権限の具体例も挙げた。
今回の返信を受けて、カントンネットワークに投資するa16zフロンティア(旧a16zクリプト)で政策・法務部門のトップを務めるMiles Jennings氏は「3月のSECによるトークン分類と、その後のFAQ(よくある質問)は今、証券法が適用されないための明確な道筋を作った」とXでコメントした。



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