ビットコイン350万円台まで急回復、再び時価総額TOP10入りでテスラ株を猛追
仮想通貨市場とBTC(ビットコイン)
6日の暗号資産(仮想通貨)市場。 ビットコイン(BTC)価格は、前日比+4.9%の350万円(34,150ドル)に。
急騰の反動で4日には一時27,678ドルまで暴落。5日にも約3000ドル急反落する場面があるも、心理的節目である3万ドルで大きく買われ、明け方にかけて反転した。押し目買い意欲は旺盛だ。
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SEC(米証券取引委員会)が証券法違反でリップル社を提訴したことを受け、米大手資産運用会社グレイスケールが、投資信託「Digital Large Cap Fund」から関連銘柄のXRP(リップル)を除外し、ビットコイン、イーサリアムなど4銘柄に再投資する方針を発表したことも後押しした。
主な争点は、リップル社の中央集権性、XRPによる資金調達(販売)方法であるが、同様のスキームを有する仮想通貨も少なくないため、市場からは、SEC訴訟が中央集権性・証券性の高い他のアルトコインに波及するおそれも懸念されている。
一方、ビットコインとイーサリアムは、すでに「有価証券に該当しない」とのSEC判断が下されており、当局からお墨付きを得ている安心感から、資金流入を加速させたものと考えられる。
米商品先物取引委員会(CFTC)は、国際カンファレンスで「イーサリアムは、コモディティ(商品)に該当する」との見解を示しており、米大手デリバティブのシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)では、21年2月8日よりイーサリアム先物取引が開始される。
ビットコイン先物市場動向
米シカゴ・マーカンタイル・エクスチェンジ(CME)が提供する「ビットコイン先物」の出来高は4日、過去24時間で過去最高を記録し、日平均の7億ドルを大幅に上回る27億ドルに達した。
未決済建玉(OI)は、ビットコインが35,000ドル近くまで高騰した20年1月4日に、過去最高の18億ドルを記録している。このようなCME先物市場への資金流入は、機関投資家の関心が継続していることを示唆している。
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時価総額でテスラを猛追
ビットコインの大幅反発に伴い、時価総額は大幅に回復した。
株式市場と単純比較はできないが、AssetDashのデータによると、ビットコインの時価総額は6,310億ドル(約65兆円)で再び世界9位に到達した。
イーロン・マスク率いる米電気自動車(EV)メーカーのテスラは6,970億ドル、中国のIT大手アリババは6,500億ドルの価値があり、1位は米アップルで2.2兆ドル(226兆円)、2位がマイクロソフトで1.6兆ドル(164兆円)となる。
昨年1年間で約8倍高騰したテスラ株は、20年3月のコロナ・ショックから始まった金融緩和マネーの流入フェーズにおいて、単元未満で少額取引可能なロビンフッド(Robinhood)などの投資アプリを介したミレニアル世代(20代前半〜30代後半)の大規模な買いも後押ししたとされる。
昨年12月には、米S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズ(S&P500種株価指数)に組み入れられたことを受け、指数連動型ファンドの大量買い思惑などから売買高が膨らみ、20年12月18日の売買高は14.5兆円に達した。日本株式市場全体の売買代金は、約3兆円を推移している。
20年10月には、大手仮想通貨デリバティブ取引所FTXが、アップル、アマゾン、テスラなどの株式をトークン化した「Fractional Stocks Offerings(フラクショナル・ストック・オファリング)」のサービスを開始した。ドイツのライセンスを受けた投資会社CM-Equity、及びトークン化ソリューションプロバイダーであるDigital AssetsAGとの提携で実現したものだ。
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ビットコインが、世界の株式市場1位に位置する米アップルの時価総額を超えるためには、約3.5倍の上昇が必要な計算となる。執筆時点のBTC価格は約350万円であることから、(アップルの時価総額を据え置いた場合)1BTC=1200万円以上まで上昇すれば、世界首位に立つ可能性がある。
コロナ禍の金融緩和フェースが長引き、米ドルなど法定通貨の価値が目減りするなか、インフレヘッジ需要による代替資産性から「デジタル・ゴールド」としての性質を有するビットコインを購入する上場企業が相次いでいる。
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そのような状況下において、価格の将来予測として、ゴールド市場と比較する向きも少なくない。
米ニューヨークの大手投資会社SkyBridgeキャピタルは、「金(ゴールド)の時価総額推定10兆ドルに対し、ビットコインの時価総額は5,000億ドル程度に留まる」と言及。将来的に同水準まで市場規模拡大に至った場合を仮定して、現在価格の約16倍となる535,000ドルを理論値に置いた。
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