CoinPostで今最も読まれています

世界的な利下げの流れは仮想通貨ビットコインにどう影響を与えるか|寄稿:タキオン

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコイン考察・ファンダメンタル分析

コロナウイルスによる世界的な経済活動の影響は、仮想通貨市場にも大きな影響を与えた。

2月24日からの下落についてはコロナウイルスによるマイニング工場の閉鎖が引き金となり、ハッシュレートが下落。難易度も易化したことによって売り圧が高まったことが推測される。

直近はハッシュレートはALL Time Highを更新しており、持ち直している。このためハッシュレートのマイナス要素はない。半減期3ヶ月前に迫っているが、マイナーの採算悪化による撤退の動きは見られない。採算ラインの上昇によって押し上げられるような価格上昇も期待できるだろう。

一方で、2月24日から始まった米国株式市場の暴落は、ポジションの手仕舞いに追われたり、換金売りが相次ぎゴールドも売られる流れとなった。ビットコインを始めとする仮想通貨も売られる展開となり、ゴールド同様に換金の必要性が高まった段階でほぼ全アセットが売られ、米国債へ資金が集中したと考えられる。

金利が下がった局面ではゴールドが大きく買われたように、金利のないビットコインも原則は金利の低下する状況では買われやすい。ゴールドと違ってボラティリティも高く安全資産とは一概に語れないビットコインが買われる流れになるかは半信半疑という部分もあるが、緊急利下げの局面では他のマーケット同様に上昇する動きも見られたことから、金利下降局面では下値は硬いと思われる。ただし前述の通りゴールドまでもが売られる展開になれば、ビットコインにも下落圧力がかかることになる。

CMEビットコイン先物のポジションはヘッジファンドのショートが外されて未決済建玉は減少、依然として未決済建玉は多い状況だが出来高は細ったままだ。一般的に未決済建玉が多いまま出来高が細るシーンは調整局面と見られることが多い。次に出来高をつけるシーンの動きが注目される。

テクニカル分析

テクニカル分析上は、日足の上昇トレンドは守っているのか判別がつきにくいシーンでありニュートラルだ。25日線の下に価格はあるものの100日線、200日線の上に価格はある状況だ。一目均衡表の雲の中でにいるため方向性はないと言えよう。次に前回つけた安値である8400ドル付近が守れなかった場合は明確に下落転換といえる。

2月下旬に逆三尊を作った8900ドルラインを守れなかったため短期では下落が強くなったが、二番底という見方も捨てきれず方向性は難しい。ただ、4時間足のチャートでは下落がかなり強くなったので、第二波があるとすれば年初の逆三尊のネックラインである7500~7800ドル付近までの下落の視野に入れることになる、テクニカル上は戻り売りが狙われる印象だ。

テクニカル分析上は日足に方向性あまりないことから、短期的な動きのほうが強くなることが予想される。長めのポジションは構築しにくい相場環境が想定されるだろう。

イーサリアム考察

イーサリアムは直近の値動きはビットコインよりも強気に推移している。ETH2.0(セレニティ)の懸念が後退しているのも大きいだろう。直近の高値安値を結んだ50%のラインが約200ドルであることから、このあたりは強く意識される。一旦は25日線で頭を抑えられた格好となっており、短期的には下落が優勢のチャートなっている。

下落した場合は200ドル、180ドル付近が視野にはいってくる。

もっとも短期間で2倍以上の上昇をみせただけに妥当な調整とも捉えられる。ビットコイン同様に日足レベルだとトレンドに方向性はないため、短期的なトレンドに左右されやすい展開だろう。

ビットコインドミナンス考察

ビットコインドミナンス63%付近は2018年9月、2019年5月等意識されるポイントであったため、仮想通貨の価格は下落しつつビットコインに集中する展開となった。

直近はイーサリアムの動きがビットコインより強気が続いているため、まだアルトコインのほうが相対的には地合いが良いように思える。ただし、昨年のビットコイン集中のような大きな潮流は今の所感じられない。

ただし、価格が下落する局面ではアルトコインの資金流出に注意する必要がある。その場合はアルトコイン売りからのビットコイン暴落に注意が必要だ。

寄稿者:タキオン@wing_tachyon
暗号資産トレード歴3年目。IT企業にてプロダクトマネージャーを務める傍ら、暗号資産を中心に株為替まで短期長期問わず手広くトレーダーとして活動。 アルトコインのスイングトレードをもっとも得意とする。

9日の最新マーケットレポートを更新「ビットコイン急落、2つの売り圧力も影響か BitMEXでは大規模ロスカット」

速報 仮想通貨ビットコイン急落、2つの売り圧力も影響か BitMEXでは大規模ロスカット
ビットコイン市場が8日、前日比8%の8200ドル(857,000円)に。24時間で、9240ドルから8159ドルまで最大下げ幅は1000ドルを超えた。海外を中心に2つの売り圧力が警戒されたことが明らかになった。

CoinPostの関連記事

低調なレンジ相場続くビットコインと反発の兆しを感じるリップル|仮想通貨市況(タキオン)
ビットコイン・アルトコイン市況 9500ドルからの大幅下落後ビットコインは低調な動きでレンジ相場を形...
調整相場が続くビットコイン次の大きな流れは近いか、今後の展望について解説|仮想通貨市況(タキオン)
7月初頭から調整が続く仮想通貨ビットコインの今後の展望をBTCドミナンスや米国金利などから予想。 相場周期を考えても次の大きな流れは近く、今後1週間ほどで大きな流れが訪れる可能性が高い。ポイントは11000ドルの突破でダブルボトム成立なるか。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/20 土曜日
06:15
マイクロストラテジーのセイラー会長、自社株売却で570億円の利益
マイクロストラテジーの株価は仮想通貨ビットコインの3月の高騰に伴い3月27日に1,919ドルまで値上がりした。同株は年初来+71.37%のパフォーマンスを見せた。
04/19 金曜日
18:00
2024年注目の仮想通貨10選 セクター別の主要銘柄
暗号資産(仮想通貨)市場を代表する、注目銘柄10選。ビットコイン現物ETFが承認され半減期を迎える2024年。RWAやAI銘柄などセクター毎に投資活動が活発化。年初来の騰落率を含む各種データを網羅。ソラナのミームコインやエアドロップの効果は業界全体に影響している。
13:53
Yuga Labs、NFTゲームの知的財産権をゲームスタジオ「Faraway」に売却
著名NFTコレクション「Bored Ape Yacht Club」で知られるYuga Labsは、同社が開発するNFTゲーム「HV-MTL」と「Legends of the Mara」の知的財産権を、ゲームスタジオ「Faraway」に売却したと発表した。
11:54
中東情勢緊迫化で株やビットコインなど急落、リスク回避の動き強まる
中東情勢を巡りイスラエルのイランへの報復攻撃が伝わり、日経平均株価や仮想通貨ビットコインなどリスク性資産が暴落した。先行き懸念からリスク回避の動きが強まっている。
11:30
Ondo Finance、米国債建てトークンUSDYをコスモスで展開へ
資産トークン化企業Ondo Financeは、Noble Chainと提携して米国債建てトークンUSDYなどの資産をコスモス上で展開すると発表した。
11:00
テザー社、USDT超えて最先端技術提供へ 4つの新部門立ち上げ
USDTを発行するテザー社は事業部門を4つに再編する計画を発表した。ステーブルコインを超えた、より包括的なソリューションを提供していく計画だ。
10:10
「BTC半減期後の相場はマクロ経済が主導」10x Research分析
仮想通貨ビットコインの半減期後の相場を主導するのはマクロ経済であると10x ResearchのCEOが指摘。現状ではビットコインの今後価格が5万ドルまで下がる可能性もあると述べている。
09:35
Aptos開発企業、マイクロソフトやSKテレコムなどと提携
アプトス・ラボが数社と共同で開発するAptos Ascendは、金融機関向けのデジタル資産管理プラットフォームだ。この製品はAzure OpenAI Serviceを使用する。
07:55
仮想通貨取引所バイナンス、ドバイで完全な事業ライセンス取得
バイナンスは昨年同局からMVPライセンスを取得したが、同ライセンスには3段階のプロセスがあり、今回は最終段階をクリアしたことになった。
07:20
「半減期後にBTC価格は下落する可能性」JPモルガン
半減期後に仮想通貨ビットコインの価格は下落する可能性があると、JPモルガンのアナリストは分析。17日のレポートで分析の根拠を説明している。
06:30
バイナンス、新たな仮想通貨ローンチパッド「メガドロップ」発表
最初に選ばれたプロジェクトは仮想通貨ビットコインのステーキングプラットフォーム「BounceBit」で、168,000,000 BBトークンがMegadropを通して配布される予定だ。
06:00
コインベース、ソラナミームコイン「WIF」の永久先物提供へ
米仮想通貨取引所大手コインベース(およびインターナショナル取引所)は19日、ソラナ基盤のミームコイン「WIF」のパーペチュアル先物取引を新たに提供する予定を発表した。
04/18 木曜日
17:05
Flare Network、PFP NFT生成AIサービスの一部機能を公開
Flare Network(フレアネットワーク)はデータに特化したブロックチェーンとしてAIを強化。Atrivと提携してコードなしでNFTを生成するプラットフォームを提供。このプラットフォームは、デジタルアートの取引と集大成を容易にし、安全なクロスチェーン取引をサポートする予定。
17:00
ビットコインの新トークン標準「Runes」が注目される理由
仮想通貨 ビットコイン新たな代替トークン基準「Runes」にコミュニティの注目と期待が集まっている。ビットコイン版NFTの発行を可能にしたOrdinalsの開発者が、設計した新たなプロトコルで、ビットコインの半減期に合わせてローンチされる。
16:25
ソラナのDEX「Drift」、18万ユーザーに1億トークンのエアドロップ実施へ
ソラナのDEXプロトコル、Driftが1億トークンのエアドロップを実施予定。取引量200億ドル超のプラットフォームで、ユーザー活動に基づくトークン配布が行われる。新たな暗号資産(仮想通貨)DRIFTの詳細を解説。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/20 ~ 2024/04/21
大阪 京セラドーム大阪
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
重要指標
一覧
新着指標
一覧