韓国捜査当局、テラの開発者や元従業員の出国を禁止か=報道
テラ騒動の捜査を継続
韓国の捜査当局は、テラプロジェクトの開発者や元従業員らに対し、出国禁止命令を出したことが分かった。現地メディア「JTBC」が報じた。
海外逃亡を防いで、テラ騒動の捜査を継続していくことが狙い。JTBCが独自に取材を行ったようだが、2021年8月までテラのプロジェクトに従事していたというDaniel Hong氏も、実際に出国を禁止されたことを報告している。
暗号資産(仮想通貨)の旧テラ(LUNA)とステーブルコインの旧USTの価格暴落は先月から始まった。米ドルステーブルコインであるUSTの価格がディペッグし、LUNAトークンの価格も暴落。取引所の対応やブロックチェーンのフォークなど、騒動の内容は以下の記事にまとめている。
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テラの開発を主導するTerraform Labsはシンガポールの企業だが、共同創設者Do Kwon氏など韓国籍の従業員がいるため、韓国の当局は以前から調査を実施。先月には韓国のソウル警察当局が、テラの非営利組織「Luna Foundation Guard(LFG)」の資産を凍結するよう要請したことも報じられた。
関連:韓国警察、テラ関連のLFGの資産を凍結するよう取引所に要請か
Hong氏は捜査には率先して協力するとしながらも、まるで犯罪者の可能性があるかのような扱いは受け入れられないと説明。今回の出国禁止命令は、2019年や2020年にプロジェクトから離れた人々まで含まれているとみられると述べ、自身は最近の一連の出来事には全く関わっていないと主張している。
そして、「70超の人々に出国禁止令を出す前に、韓国当局はどんな情報を求めているのか我々に説明して欲しい」などと訴えた。
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韓国以外も注視
テラ騒動は韓国だけでなく、ステーブルコインの規制整備を進める他の国々からも注視されている。
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今月には、米証券取引委員会(SEC)が、テラが投資家保護規制に違反していたかどうかを調査していることも報じられた。SECは、Terraform LabsがUSTのマーケティングに関して、証券や投資商品に関する規則に違反していた可能性がないか調べているという。
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ステーブルコインに対する規制機関の目が一段と厳しくなる中、日本では今月3日、参議院本会議で仮想通貨に関連する改正資金決済法が可決。ステーブルコインの発行を銀行と資金移動業者、信託会社に限定することなどを盛り込んだ。
今月6日付の金融庁の資料によると、上記のように発行体を制限するのは「デジタルマネー類似型」のステーブルコイン。これは「法定通貨の価値と連動した価格(例:1コイン=1円)で発行され、発行価格と同額で償還を約束するもの、およびこれに準ずるもの」と定義されている。
そして、USTのようなアルゴリズムで価値を安定させるタイプのステーブルコインは仮想通貨として取り扱うとした。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します