米SEC、UST巡りDo Kwon氏などを調査か=報道

投資家保護規則への違反を調査か

米証券取引委員会(SEC)は、ディペッグを起こしたステーブルコインTerraUSD(UST)について、投資家保護規制に違反していたかどうかを調査している模様だ。匿名の情報筋の話として、ブルームバーグが報じた。

報道によると、SECは、Terraform LabsがUSTのマーケティングに関して証券や投資商品に関する規則に違反していた可能性を調べているところだという。

Terraform Labs CEOのDo Kwon氏は、「現時点では、TerraUSDに対する米SECの調査があることを知らない。私達は、SECからそうした連絡を受け取っておらず、Mirror Protocolの件以外で、新しい調査があるとは知らされていない」とコメントしている。

ステーブルコインとは

価格が常に安定している(stable)仮想通貨を指す。ステーブルコインは暗号資産の一種で、BTCやETH、XRPなど変動性のある資産とは異なり、米ドルなどに裏付けられその価値($1)を保つことが目的だ。米ドルの裏付けによるステーブルコイン(USDT・USDC)のほか、DAIやUSTといったアルゴリズムを利用するステーブルコインもある。

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「Mirror Protocol」に関する調査

SECは、Terraform Labsが開発した合成資産プラットフォーム「Mirror Protocol」に関して調査を行ってきた。

このプラットフォームは、株式やインデックスなどの資産をブロックチェーンでトークン化するもので、ユーザーは、中央集権的な証券取引所にアクセスすることなく、株式等へのエクスポージャーを持つことが可能だ。

米国の投資家もアクセス可能であり、SECは未登録で証券の販売・提供をおこなっている疑いがあるとしている。

この件について、Kwon氏側の弁護士は、米国のSECはKwon氏と韓国に本社を置くTerraform Labs(登記はシンガポール)に対する管轄権を有していないと主張していた。

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米裁判所がSECの管轄権を認める

米国の第2巡回控訴裁判所は8日、ニューヨーク南部地区裁判所の以前の決定を支持し、SECが管轄権を有していないとするTerraform Labsの控訴申し立てを却下した。

SECによると、この裁判所の判断の背景としては、Terraform Labsが「米国投資家への宣伝、米国人従業員の雇用、米国企業との契約」など、意図的かつ幅広く米国居住者に接触しようとしていたことがあった。

このことにより、韓国に拠点を置いていても、米国での説明責任を免れることはできないとして、控訴却下に至った格好だ。

今回の判決は、Mirror Protocolに関するものだったが、USTディペッグに関しても、米国内で意義を持つことになる可能性がある。米国の資本市場にアクセスし、そのトークンを米国の投資家に宣伝するなどしていた場合、米国での責任も問われることを示唆するからだ。

韓国ではすでに、検察当局がステーブルコインUSTの急落を巡り、Terraform Labsの全従業員を対象とした本格的な捜査を開始している。

主な焦点は、関係者がLUNAとUSTの設計に欠陥があったことを事前に知りながらも放置していたかどうかということだ。また、意図的な相場操作があったかどうかや、暗号資産(仮想通貨)取引所上場の際の審査過程などについても調査を行っている。

さらに韓国では集団訴訟の動きもあり、同国の大手法律事務所LKB&Partnersは、一般投資家を代表してKwon氏をソウル警察庁に提訴するとした。

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