ビットコイン25000ドル、イーサリアム2000ドル台到達後に反落
仮想通貨市況
15日の米株式市場では、ダウ平均が前週末比151ドル(0.4%)高と4日続伸した。
先日発表されたCPI(米消費者物価指数)でインフレ鈍化が観測されたことから、FRB(米連邦準備制度)の金融引き締めペースが和らぐとの観測が台頭した。
暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比3.39%安の24,116ドルと下落した。
15日には25,214ドルに達したが、レジスタンスライン(上値抵抗線)で上値を重くした。
Glassnodeの情報によれば、相場を先導するイーサリアム(ETH)先物の建玉数は、8ヶ月ぶりの水準の高値31億ドルに達した。
先物市場の建玉数は、市場のセンチメントと価格トレンドの強さを判断する指標でもあり、9月15日頃に大型アップグレード「The Merge(ザ・マージ)」を控える中、極度の強気状態を示唆している。
なお、取引所PoloniexにおけるETHPoWの借用証書(IOU)取引におけるトークン価格は、過去1週間で50%以上下落した。
ETHPoWは、イーサリアムチェーンの分岐を伴うハードフォークで誕生する可能性のあるトークン。PoS移行に反対する中国マイナーが、およそ60人の開発者チームを率いて開発しているとされる。
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中央集権型ステーブルコイン
Coingeckoのデータによると、テザー(USDT)の供給量は、過去30日間で2.6%増の670億ドルとなった。一方、USD Coin(USDC)は2.1%減の530億ドルと下落した。
背景には米金融当局の動きがある。米財務省は8日、サイバー攻撃及びハッキング被害のマネロン(資金洗浄)に悪用されているとして、仮想通貨ミキシングサービスの「Tornado Cash(トルネードキャッシュ)」を制裁対象に指定。全面禁止に踏み切った。
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これまでも北朝鮮のハッカー集団「ラザルス」の関与が疑われる数々の暗号資産(仮想通貨)ハッキング事件にて、Tornado Cashでのマネロンが行われてきた経緯があり、米金融当局は国家安全保障に対する脅威として位置付ける。
これを受け、USDCを発行する米サークル社は、Tornado Cashに紐づいたデジタルウォレットをブラックリスト化した上、7万5000ドル相当のUSDCを凍結。この影響で、中央集権型ステーブルコインの規制が一気に強まるとの懸念が広がった。
12日には、DeFi(分散型金融)プロジェクトMakerDAOの共同創設者が、ステーブルコイン「ダイ(DAI)」の担保資産から「USDC」を除外を検討する考えを示した。
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担保資産として30%以上の高比率を占めるUSDCが万が一にも凍結された場合のディペッグリスクを嫌気したものであるが、代替の担保資産としてイーサリアム購入を選択する可能性について、イーサリアムの共同創業者であるヴィタリック・ブテリン氏は「相場依存で安定せず、清算リスクが高すぎる」として警鐘を鳴らした。
アルトコイン相場
国内暗号資産(仮想通貨)取引所Liquid by FTXで上場廃止の発表されたQASH(Liquid Token)が前日比50%安となった。
QASHは、Liquid by FTXの前身「Liquid by Quoine」の独自トークン。
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これに先駆け22年4月、Liquid chainプロジェクトの開発中止とともに、QASH→FTTの特別交換レートを用意したことを発表した。
QASHについては、「FTXエコシステム内で製品やサービスの統合を進めていく中で、Liquid chainプロジェクトの継続が困難」と言及。「オープンソースプロジェクトとして開発の場を移してリリースする」「Liquid chainコミュニティが、プロジェクトをさらに革新し発展させることに期待している」としていた。
17年11月にICO(イニシャル・コイン・オファリング)による資金調達で最大規模の124億円を調達したQASHは、21年6月にLiquid Chain及びスマートコントラクト監査を終了し、メインネット・ローンチを控えていたが、その後進展が見られなかった。
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