- フランスでの新たな規制
- 2月22日にフランスの金融市場監視局(Autorite des Marches Financiers 以下、AMF)は、規制されていない仮想通貨の先物取引及び、デリバティブ取引を取り締まる事を発表しました。
- 欧州へ広がる波紋
- Bloombergによると、AMFの規制されていない仮想通貨先物及び、デリバティブ取引への関心が高まっていることから、欧州連合(EU)でも小売に焦点を当てたデリバティブ商品の取り締まりも起きるのではないか、と記述しています。
フランスが仮想通貨先物取引を規制
2月22日、フランスの主要金融市場監視機関は、規制されていない仮想通貨の先物取引及び、デリバティブ取引を取り締まる事を発表しました。
声明では、金融市場監視局(Autorite des Marches Financiers 以下、AMF)は、多くのオンライン取引プラットフォームにて、バイナリーオプションや差引決済取引(CFDs)、外国為替取引などの仮想通貨基盤のデリバティブ商品が出回っている事を明らかにしました。
当局は、この傾向を”最近の仮想通貨ブーム”によるものだとし、デリバティブだと見なされた現金決済で行われる仮想通貨契約はAMFの監視対象となる、と結論づけました。
当局は声明の中で以下のように言及しました。
「AMFは、現金決済で行われる仮想通貨契約は仮想通貨の法的資格に関わりなく、デリバティブに分類される場合もあると結論づけています」
「結果的に、仮想通貨デリバティブ商品を提供するオンラインプラットフォームはMiFID 2の対象となり、認可及び、事業行為規範、取引情報蓄積機関へのEMIR取引報告義務を遵守しなければなりません」
さらにAMFによると、規制された商品及び、プラットフォームは特定の金融契約に関する広告を禁止されています。
Bloombergは、Plus500 Ltd.及び、IG Group Holdings Plc. の少なくとも2つのフランスの取引プラットフォームが仮想通貨先物及び、デリバティブ商品によって四半期報告書で大きな伸びを見せていた事を公表しました。
アメリカでは、仮想通貨デリバティブ取引所であるLedgerXが数ヶ月以上前から注文処理を開始しており、その後にも規制を受けているCBOE及び、CMEが2017年12月からビットコイン先物契約を始めています。
この商品のほとんどは機関投資家向けに提供されていますが、CBOEの各契約は1BTCになっており、CMEの5BTCに比べると安価で一般投資家達も惹きつけています。
Bloombergは、AMFの規制されていない仮想通貨先物及び、デリバティブ取引への関心が高まっていることから、欧州連合(EU)でも小売に焦点を当てたデリバティブ商品の取り締まりも起きるのではないかと記述しています。
EUの規制局は、ボラティリティ及び、投資家保護の観点から、取引プラットフォームで一般投資家に対してそのような商品の提供及び、マーケティングを禁止する事を検討している、と報道しています。
France Cracks Down on Unregulated Cryptocurrency Futures Trading
Feb 22, 2018 by Josiah Wilmoth
参考記事はこちらから
CoinPostの考察
フランスは、ドイツとG20財務相会合でビットコイン規制について共同で提案することを公表しています。
G20は3月19日〜20日にアルゼンチンで開催されるため、日付が近づくごとに注目度を高めています。
また、EUの監視機関が仮想通貨を2018年のメインテーマにしたニュースも話題になりました。
マネロン防止などのルール作りである「規制」の場合は、市場の健全化に繋がると予想されます。
しかし、中国のように「禁止」の方向性になった場合、投資家心理に大きなマイナス影響を与えることになると思われます。
今後のヨーロッパの仮想通貨に対する規制内容は、要注目情報となるでしょう。