今月中退任か
暗号資産(仮想通貨)XRPは、SEC委員長の退任可能性が高まる中で続伸し、前日比16%高の0.92ドル(142円)台まで上昇した。
SECのゲイリー・ゲンスラー委員長については、11月感謝祭(11月28日)後に辞任を表明し、1月上旬にドナルド・トランプ次期大統領の就任前に退任する可能性があると報じられている。フォックス・ビジネスのエレノア・テレット記者によれば、後任の人選は未定だが、複数の候補者が浮上しているという。
ロビンフッドの法務責任者を務めるダン・ギャラガー元SEC委員は、以前は就任に消極的だったものの、状況は流動的とされる。また、ジェイ・クレイトン前委員長の下で法律顧問を務めたボブ・スティビンス氏は、クレイトンが移行チームに推薦しているとみられている。スティビンス氏は仮想通貨に詳しくないが、トランプ政権の方針に従う形になると予想されている。
クレイトン氏がSEC委員長を退任する直前の2020年、SECはリップル社を未登録証券の提供で提訴し、その後、現ゲンスラー委員長の下で裁判が継続している。このため、委員長交代によって裁判が終結するか、取り下げられることへの期待が高まっている。
トランプ次期大統領は以前から、就任初日にゲンスラー氏を退任させる意向を示していた。ゲンスラー氏の在任中、SECは多くの仮想通貨銘柄を証券として厳格に規制し、大手企業への法的措置を積極的に行ってきた。
また、ゲンスラー委員長は昨日公開の回顧的な声明で辞任を示唆している。この声明を受け、XRPが急上昇したとみられる。
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