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専門的見解:なぜ仮想通貨市場はボラティリティが高いのか

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨のボラティリティを引き起こす要因
仮想通貨の非常に高いボラティリティ(価格変動の度合い)を引き起こすのは、本質的な価値及び、監視規制、期間投資資金の欠如、そして、薄い注文板、短期的な投資手法、集団的心理であると考えられています。
ボラティリティは収まるのか
商人達の仮想通貨を実用し、その技術自体が向上することでボラティリティは収まっていき、少なくとも、長期的に見て、私達の生活に根付いていくものであると考えられています。

2017年の株式市場はここ数十年の間で、一番安定していた年でした。

価格の揺れ動きによって利益を得ていたトレーダーは、ミリ秒単位で取引が行われるコンピューターの高頻度取引アルゴリズムによってその地位を奪われてしまっています。

ウォール・ストリートで、人間が機械によって職を奪われ始めてきている一方で、たった1ヶ月間の仮想通貨市場の値動きが、4年間の株式市場のボラティリティを上回るという現象も起きています。

ベテラン仮想通貨投資家は、これをただの事実として認識していますが、実際仮想通貨は他の流動資産と比べてもなぜこれほどまでにボラティリティが高いのでしょうか。

1.本質的な価値がない

企業の評価の違いはあるにせよ、仮想通貨は株式会社のように商品を販売するわけでもなく、収入を得たり、何千人もの人々を雇用するわけでもありません。

一般的に、配当もなく、通貨のほんの少しの価値のみが進展しているので、価値を測るのが困難なのです。

それが過剰に買われているか、過剰に売られているかをどのように測れば良いのでしょうか。

割安か割高かの判断も同様です。

このファンダメンタル的な基盤がないので、私達は、主に閲覧者から利益を得るメディアに左右される市場の感情を頼りにするしかないのです。

2.監視規制の欠如

仮想通貨は、世界的な現象であり、複数の政府が業界を取り締まっていたとしても、規制は未だ成熟しているとは言えません。

このような限定的な規制は、市場操作を招き、ボラティリティを引き起こしています。

さらに、大規模なファンドも、その元本保証、または、少なくとも何かが起きた際の保証がない限り、機関投資として参入して来るのは難しいのです。

3.機関投資資金の欠如

一部のベンチャーキャピタル企業や、ヘッジファンド、多くの純資産を持つ個人が一つの選択肢として、仮想通貨投資に関心を持っていることを否定することはできませんが、未だ多くの機関投資家達は手を出せずにいます。

仮想通貨ETFや投資信託の勢いは未だ限定的です。

多くの銀行の責任者達は、その有効性を認めてはいるものの、多くの資本を注ぎ込む、または、公的に参加表明することには躊躇しています。

機関投資資金は、効率性や市場のボラティリティを緩和させる可能性を秘める大規模なトレーディングデスクや、投資家達の代理で購入する長期的な投資信託などを介して様々な形で流入してきます。

4.薄い注文板

仮想通貨投資家達は、ハッキングのリスクを抑えるため、取引所に通貨を置いておくべきではないと教えられています。

結果的に、ほとんどの取引可能な通貨は注文板に無く、取引所外のウォレットに保存されているのです。

対照的に、ほとんど全ての取引可能な上場会社の株式は単一の取引所で取引することができます。

大きな成り行き注文が注文板の注文を食い尽くし、結果、”スリッページ(為替相場の変動等により注文時のレートと約定レートの間に乖離が生じるケース)”と呼ばれる現象を引き起こすことがあります。

GDAX取引所で起きたイーサリアムのフラッシュ・クラッシュの際により酷いスリッページが引き起こされたことは周知の事実であり、今現在でもそれほど極端ではないものの、その現象は当たり前のように起きています。

このように大口トレーダー達が市場を上下に動かすことができ、その手法を実際適用することができるのでボラティリティは高くなっていると言えます。

5.長期 vs 短期

もしあなたが、60歳になるまで換金しないような投資方法を選ぶのであれば、おそらく、取引をすることもなく、日々、または、年単位の価格変動も気にならないかも知れません。

仮想通貨は多くの場合、年金勘定では購入することができなく、一般的に小売ブローカーや、ファイナンシャルアドバイザーからも購入できないため、その投資家として参加するのは、それ以外の人々となります。

残った人の中には、テクノロジーに寛容で、ウォレットや、オンラインの取引プラットフォームにも対応できるようなアーリーアダプターが存在し、Blockfolioを10分に1回更新したり、通貨が暴騰するとハイタッチをしたり、逆に暴落して冷や汗をかいたりしています。

そして、これらの人々のほとんどが購入してから長期的に保有するという訓練を受けておらず、結果、狼狽売りを引き起こしたり、FOMOの購入などに繋がっているのです。

6.集団的心理

仮想通貨のブームは、1980年代から2000 年初めまでに生まれたミレニアムと呼ばれる世代を中心に巻き起こっています。

彼らは、政府に不信感を抱き、テクノロジーのアーリーアダプターでもあり、ここ10年程の不動産価格や株式価格の割高感を感じていました。

しかし、ほとんどのミレニアル世代は、より成熟した世代に比べ、長期の投資経験がないようです。

そして、歴史的に見ても仕事が不足する経済や、労働力の時間削減による可処分所得の減額も事実として存在しています。

このような様々な要素の組み合わせから、一攫千金を求め、リスクを許容し、リスクの高い商品にクレジットなどを使用して自己資本以上の金額を注ぎ込む投資が為されています。

もし市場が傾いた場合、このお金は確実に失ってはならないお金なので、少しでもその兆候が現れると損切りをしてしまうのです。

これは反動的な行動であることから、市場から退場を余儀無くされるまで、徐々にお金を失っていくことになります。

逆に、市場が上がり始めると、彼らは、自分が持っている以上の資金で購入しようと試みます。

集団で見た場合、これは単なる調整と見られることが多いですが、実際は、個人の動機が重なり、集団的心理に繋がっているだけなのです。

この集団的心理及び、所謂”Whales(大口投資家)”達の価格操作が組み合わされると、多大な影響を及ぼすことになるのです。

Whales(大口投資家)についてのCoinPost参考記事はこちら↓

1000人程の投資家達でビットコイン全体の40%を保有している
大量のビットコインを保有する投資家達は、俗にホエールズ(クジラ)と呼ばれています。そして、1000人ほどのクジラ達が、ビットコイン全体の40%を所有しているのではないかと予想されています。
65%の価格下落でビットコイン富豪者達が更に多くのBTCを獲得
ビットコインクジラと呼ばれる上位100の富豪ビットコイン所持者は価格変動のたびにビットコイン数を増やしています。しかし一方で、「1000人がビットコイン市場の40%を所持している」という仮説を否定している調査報告も存在します。

ボラティリティはいつ収まるのか

時間が経つにつれ、より多くの規制、投資家達の多様性、仮想通貨市場の成熟が見込まれています。

さらに、商人達が仮想通貨を許容し始め、その取引を支える技術自体の向上によって実用性としての価値を高めていけるでしょう。

そして、その価値が高まることで、ボラティリティが低下する可能性があり、それに伴い仮想通貨市場全体の着実な価値の上昇が見込まれています。

株式市場でも長期投資の考え方が既に定着していることから、仮想通貨市場でも同様の推移が行われると考えられており、少なくとも、長期的に見て、私達の生活に根付いていくものであることに間違いは無さそうです。

Why Is the Cryptocurrency Market So Volatile: Expert Take

Feb 27, 2018 by Arthur Iinuma

参考記事はこちらから

CoinPostの考察

仮想通貨市場はまだまだ未成熟な市場です。

市場が成熟していくことでボラティリティーは低下していく、と考えられています。

市場拡大のために、今後はビットコインを使った決済サービスの普及など、より身近に仮想通貨が利用できるサービスの構築を進めていく必要があるでしょう。

最近では、大手仮想通貨取引所の「bitFlyer」と「ぐるなび」が連携し、2018年を目処にビットコイン決済サービスの全国展開を目指す、といったニュースもありました。

こういった動きが活発化することで、市場はより拡大し、ボラティリティーの低下に繋がると思われます。

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