CoinPostで今最も読まれています

過去最大の強気相場到来か:投資家資本の流入から読み解く今後の市場

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨の伸びと暴落の原因
2017年は仮想通貨市場全体にとって成長の年であり、その時価総額は、$160億(約1.7兆円)から、年末のピークである$6,000億(約64.2兆円)にまで成長しました。一方で、その後70~80%ほどの下落を記録しました。市場の小ささ、及び、投資家達の未熟さが根本的な原因であると考えられています。
今後の仮想通貨業界
仮想通貨市場の下落により、生き残っている投資家が通貨を手放さずに耐えてきた投資家であることからも、今後規制が整備され、機関投資家達などの新しい資金が流入してきた場合、今までに類を見ないような上昇相場をもたらすのではないかと考えられています。

弱気相場から、過去最大の強気相場へ

仮想通貨は、他のあらゆる資産クラスと同様に、投機的な側面を払拭できていません。

価格変動が起こるたびに、投資家は「その”バブル”を誰がどのようにして弾けさせたのかの原因」を突き止めようとしているのです。

情報の争奪戦はますます一般化し、相場の乱高下は今後も続いていくでしょう。

しかし、最近のコミュニティの変化に目を向けてみると、価格面での絶望は、投資歴が浅く高値掴みするなどした”未熟な投資家”によるもので、一時的なものであるかも知れません。

2017年を振り返ってみると、仮想通貨市場の時価総額は、160億ドル(約1.7兆円)から、年末のピークである6000億ドル(約64.2兆円)にまで成長しました。

仮想通貨の急伸は、もはや”強い”という言葉だけでは表現しきれない部分があります。

ビットコインは、乱高下しつつも20,000ドル(約214万円)という最高値に到達し、ライトコインも4ドル(約430円)以下から、ピークでは300ドル(約32,000円)にまで上昇しました。

ビットコインに関するニュース量一つを取っても、2017年だけで、過去8年分のボリュームを上回ったのではないでしょうか。

しかし、さまざまな悪材料などの諸要因で下落の続いた2018年以降は一転して弱気相場に。

仮想通貨の価格や伸長率が「過剰評価」ではないかと評価される形となり、結果として、全体的に70〜80%もの価格(時価総額)を剥落させました。

この価格の乱高下は、前兆が少なかったことからも不合理だと捉えられがちですが、現段階の市場の小ささや、仮想通貨投資家の平均成熟度を考慮すると、ある程度納得できるものではないでしょうか。

”特定の出来事によって、このような暴落を引き起こした”と理由付けると、投資家も納得がいきやすいものです。

あらゆる市場操作、各国の規制の在り方、ICO市場の飽和、そして仮想通貨に関する技術的障害(スケーラビティ問題など)が、状況をより複雑化させています。

規制されていない国際市場に群がる投資家が、このような状況を作り出した根本的な原因となっていることは否めません。

ニュースが”触媒の役割”を担う一方で、「その市場で何が起こっているかをきちんと理解していない投資家が多数存在している状況」は、強気市場に最適な組み合わせとは言えません。

感情に極端に左右されて、ちょっとしたことで狼狽売りするなど、影響を受けやすいのは「投資初心者」の定義でもあるのです。

金融市場では、”愚かな資金”という格言がしばしば使用されますが、この記事は投資初心者を非難することを目的としているわけではありません。

未熟な投資家とウォール・ストリート

仮想通貨を「哲学的な運動」に発展させる根本的要因としては、同様の投資家クラスが存在し、彼らが「信頼性や非中央集権へのシフト」を価値あるものにしているという背景があります。

全ての資産には”愚かな資金”、または、具体的には”未熟な投資家による投資”が一定の割合で存在しており、一般的に彼らが特定の資産に対する投資に参入してくるのは一番最後であると言えます。

仮想通貨業界も例外ではなく、最初に投資した人々は、いわゆるイノベーターと呼ばれる”テクノロジー熱狂者”だけでした。

その中には、1%ほどの一般投資家も含まれており、仮想通貨市場が注目される前から、徐々に人々が参入してきたのです。

今回の暴落はまさに、業界内に一定数存在する”投資初心者”が、恐怖や不確実性と共に疑いを持ったことで発生したのではないかとされています。

そして、2017年に既に富を築いていた人々にとっても無視できないほど価値を上昇させ、技術的な面でも、金融的な面でも公共の注目を浴びるまでに成長しました。

規制も徐々に整備されてきており、多くの機関も着々と仮想通貨に対して手をつけ始めています。

規制をよく思わない見方もありますが、より多くの資金をこの業界に流入させるには、より強力な規制機関が必要になってくるのです。

ウォール・ストリートの分析者達が、仮想通貨業界のことを『Wild Wild West(未開拓で野蛮な西部地域)』と呼んでいる中、この業界が既にある程度規制されていることはご承知の通りです。

今から5年後に、比較的初期の仮想通貨業界で市場操作がどれだけ激しく行われていたかを紹介するドキュメンタリーを見るのが楽しみです。

ウォール・ストリートが四六時中、停滞した株式市場に縛られ、利益を求めてオフィスの卓上で血眼になっている中、仮想通貨業界に投資する人々は毎日利益を得ているのです。

仮想通貨業界における機関投資の未来

この業界では様々な変革が行われており、インフラもここ数年で、少しずつではありますが、着実に整備されてきました。

多額の資金を扱う投資顧問が仮想通貨業界に参入したというニュースだけでも20以上は挙げることができるでしょう。

今週も、国際的な大手金融機関が仮想通貨業界への参入を明らかにしました。

ゴールドマンサックスは、数ヶ月前に仮想通貨取引デスクを設置し、JPモルガンもビットコイン先物取引を認めています。

さらに、発表されていないものも含めると、数百もの取引顧問、企業、ファミリーオフィス、法人、企業などが競って参入してきているのです。

これらの機関投資家は、お金を稼ぐという目的のみで仮想通貨市場に参入してきています。

一方で、現在のテクノロジーに魅了されたコミュニティでは、どんな代償を払おうともその通貨を手放さない方針を固めています。

この動きは、実際に取引高の低下につながり、価格の乱高下の幅を広げることになるでしょう。

加えて、低い取引高は、より大きなボラティリティを引き起こすのです。

さらに、もしウォール・ストリートのプレイヤー達が仮想通貨市場に参入することになれば、大量の仮想通貨を最初に取得することにもなります。

現時点で、公共の仮想通貨に対しての関心は低くなっていますが、また注目を浴びることになるでしょう。

そして、市場の底にある今、生き残っている投資家が通貨を手放さずに耐えてきた投資家であることを考慮すると、市場への新しい資金の流入は、今までに類を見ないような上昇相場をもたらすと考えられています。

もしビットコインが機関投資達の力をほとんど借りずに$20000(約214万円)にまで値を戻したら、その後は通貨を長期間手放さずにきた人達にとって楽しい時期となるでしょう。

This Bear Market Is Setting The Stage

Apr 10, 2018 by Alec Ziupsnys

参考記事はこちらから
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
03/29 金曜日
17:08
HSBC銀行がトークン化されたゴールド商品を香港で提供開始
HSBCは香港の個人投資家に向けて、オンラインバンキングとウェブサイトを通じたトークン化されたゴールド商品のアクセスを提供開始した。トークンはHSBC Orionプラットフォームで発行され、リテール向け、HSBCオンラインバンキングおよびHSBC香港モバイルアプリを通じて提供される。
15:30
Filecoinステーキング大手、Glifがポイントプログラム開始
暗号資産(仮想通貨)ファイルコイン(FIL)の、ステーキング・プロトコルGlifがポイントプログラムを開始した。FILトークン保有者は流動性プールにFILを預けることで、Glifのネイティブ・リキッド・リース・トークンである「iFIL」を受け取り、運用できる。
14:34
イーサリアム共同創設者ブテリン氏、Dencun後の改善点を語る
仮想通貨イーサリアムの共同創業者ヴィタリック・ブテリン氏は、Dencunが完了した今後の技術的な改善点を提案した。
14:11
CoinTradeがソラナ含む4銘柄の取扱い開始、ステーキングサービスにSOL追加
暗号資産(仮想通貨)販売所CoinTradeがソラナを含む4銘柄の取り扱いを開始。ステーキングサービスにSOLを追加した。条件をクリアすることでSOLをプレゼントするキャンペーンを開催中。ジパングコイン(ZPG)など三井物産デジタルコモディティーズも新規で取り扱う。
12:55
日本DAO協会4月1日に立ち上げ 府令改正も同日公布
日本DAO協会が4月1日に設立される。DAOの自主規制や健全なエコシステムづくりを推進していくもので、協会自体の運営もDAOで行う計画だ。
12:24
ビットコイン7万ドル台で高止まり、ブラックロックの新規ファンド好調でRWA関連銘柄買われる
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが7万ドル台新高値をうかがう展開。アルト相場ではブラックロックのトークン化ファンド「BUIDL」絶好調の影響で、ONDOなどのRWA関連銘柄が買われた。
11:30
Googleサーチ、ビットコインやArbitrumなどのアドレスで資産残高を確認可能に
全ての資産を表示するわけではなく、残高は各ネットワークのネイティブトークン(ETHやARB、OPなど)のみを表示。
10:50
5月のローンチ目指す、香港でビットコイン現物ETF申請のVSFG
仮に香港で承認された場合、アジア初の事例となり、今後日本でのビットコインETF上場や発行にも追い風になりうるとみられる。
10:00
FTXのサム前CEOに懲役25年の判決 カリフォルニアで服役へ
米国地方裁判所の判事は28日、破綻した仮想通貨取引所FTXのサム前CEOに対して懲役25年、および最大1.7兆円の資産没収という判決を言い渡した。
08:40
2.6兆円相当のBTC保有数到達、ブラックロックのビットコイン現物ETF
純流入再び加速 ブラックロックのIBIT・ビットコイン現物ETFの運用資産は初めて、250,000 BTC(2.6兆円)を超えた。1月11日の取引開始からわずか11週間で2兆円…
08:10
Wormholeの仮想通貨「W」、取得開始日明かす
Wormholeは、今月7日に、Wトークンのエアドロップアロケーションや適合対象アドレスを公開。ソラナ、EVM系、Sui、Aptos、Osmosis、Injectiveといったネットワークでのユーザーや、ソラナNo.1NFTコレクションである「Mad Lads」のホルダーを対象としている。
07:40
米投資会社、マイクロストラテジーの株はBTCより割高と指摘
マイクロストラテジーの株価から概算する仮想通貨ビットコインの価格は17万ドル超であると米ケリスデールが分析。同社の株は、ビットコインに対し正当ではないプレミアムがついて取引されているとの見方を示した。
07:20
アバランチ財団「Codebase」、最初の支援プロジェクト15社を選出
アバランチではすでに「Colony Lab」という分散型アクセラレーターが活動しているが、今回Codebaseと連携し支援対象への資金提供を拡大し、1プロジェクトにつき、100万ドルを超える金額を提供する可能性がある。
06:45
5月承認の可能性低いもBitwiseらがイーサリアム現物ETFの上場申請行う
イーサリアムETFが現在の多くの申請の最終期限となる5月に承認される見込みは、SECがイーサリアム財団を調査しているとの報道などを受け大幅に後退している。1月には70%あったが、現在は20%程度まで低下してきた模様だ。
05:50
Bybit、ソラナミームコイン「POPCAT」の永久先物提供
ソラナの仮想通貨ミームコインへの需要は未だ高い。代表的な犬系ミームコイン「WIF」は29日過去最高値を更新し、前日比で20%上昇している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/06 ~ 2024/04/09
香港 香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター3FG
2024/04/09 14:00 ~ 16:00
その他 オンライン
2024/04/13 ~ 2024/04/14
東京 東京都港区
2024/04/13 10:00 ~ 17:00
その他 オンライン
重要指標
一覧
新着指標
一覧