- Ammous氏のThe Bitcoin Standardの出版
- レバノンにあるベイルート・アメリカン大学助教授にしてビットコイン経済学者の「Saifedean Ammous」氏が、仮想通貨リファレンスガイドとしての役割を果たす”The Bitcoin Standard”の出版を発表しました。
- 出版前から賞賛を浴びる
- 出版前にも関わらず、多数の専門家が賞賛するなど大きな反響を得ており、フランス会計院で会計検査官を務める「Yorick de Mombynes」氏は、同書の主要133引用文を公開しており、Bitcoinistでは特に重要な「10の引用文」をまとめています。
ビットコイン経済学者である「Saifedean Ammous」氏(以下、Ammous氏)は、”The Bitcoin Standard”という名の仮想通貨リファレンスガイドの出版を発表しました。
ビットコインに関する新ガイドを多くの専門家が賞賛
Andreas Antonopoulos氏の”Mastering Bitcoin(邦題:ビットコインとブロックチェーン)”の有名な著書同様、同書もビットコイン革命に関する”包括的な理解”を提供する予定です。
この著書はまだ発売前(4/24発売)にも関わらず、早くも賞賛の声が相次いでおり、お気に入り引用文をまとめたリストも出てきています。
最も主なリストは、フランス会計院で会計検査官を務める「Yorick de Mombynes」氏(以下、Yorick氏)によって作成され、すでに133もの抜粋が公開されています。
Bitcoininstでは、4月上旬のAmmous氏へのインタビューに次いで、Yorick氏のリストの中でも特に重要と考える”ビットコインとは何か”を1文でまとめたものや、1世紀前に作成された”政府資金”に関する見解まで、多岐に渡る項目から「10の重要項目」を選出しています。
早速紹介していきましょう。
1:ビットコインとは
ビットコインは分散型ソフトウェアとして知られ、信頼の置ける第三者機関を必要とせず、予期せぬインフレーションから守られた通貨を使用した”価値の移動”を行うことができる。
2:ビットコインのマイニングコストについて
金銭的役割を担うものを生産するためには相応のコスト必要だが、これは在るべき姿と言える。さもなければ、容易にお金を稼ぐ誘惑により、貯蓄のメリットを破壊することになりかねない。
3:20世紀における政府発行通貨の出現
1914年〜1918年にかけて発生した「第一次世界大戦」では、自由市場において仲介手段を選択できた時代の終了を告げ、政府通貨の時代が到来した。
教科書などでは、政府の管理によるマネーサプライ(通貨供給量)がメリットとして挙げられているが、世界中の国々で起きたハイパーインフレーションによる損害など、その恩恵以上の出来事が起きている。
4:金本位制の崩壊
皮肉にも、政府発行通貨の時代で「国際金本位体制」が存在していた1871〜1914年よりも、政府は外貨準備金として、遥かに多くの金を所有している。
5:21世紀の金利と増え続ける国債
先進国における貯蓄率は過去最低水準にまで低下しており、個人、地方自治体、あるいは国家の債務は、過去例にない水準にまで肥大化している。
6:資本主義について
資本主義では、人々が「時間選好(将来に消費することよりも現在に消費することを好む程度)」を後回しにし、短期的な快楽を先延ばすことで将来への投資が行われる。
呼吸の正常な部分に窒息が含まれると捉えるのと同じくらい、負債によって引き起こされる大量消費が、”資本主義の正常な部分”に含まれると捉えるのは無理があるのではないか。
7:ビットコインの発行上限について:
「ビットコインの発行上限を設定する」というSatoshi氏の考えは、一般的なマクロ経済の議論に流されず、通貨発行量が無関係であることに異論を唱えるオーストリア学派に、より大きな影響を受けている。
8:現代の銀行業について:
銀行業は、銀行がノーリスクで利益を生み出し、他の人々が利益なしでリスクに晒されるようなビジネスに発展を遂げた。
9:ビットコインのブロックチェーンについて
ビットコインの取引台帳は、世界唯一の”客観的な事実の集積”と言えるかも知れない。
10:ビットコインのボラティリティについて
ビットコインのボラティリティは、供給に柔軟性がなく、あらかじめ設定された比率で成長するようにプログラムされているため、需要の変化に左右されないという事実に由来する。
TOP 10 GEMS FROM SAIFEDEAN AMMOUS’ ‘THE BITCOIN STANDARD’
Apr 18, 2018 by WILMA WOO
参考記事はこちらから