- 仮想通貨の将来性
- 今はまだ仮想通貨市場は未熟で、投資をするにもかなりのリスクを伴いますが、リスクを軽減させる技術が取り入れられれば仮想通貨は最高の資産になるとJeong氏は考えています。
十分な安定性を求める
韓国にあるZDNet社とのインタビューで、Ciscoの前役員であり、韓国に拠点を置く資産管理プラットホームTrustVerseの創設者であるJeong Ki-wook氏(以下 Jeong氏)はビットコインやイーサリアムのような仮想通貨資産は将来的には安全で最高の資産になり得る と述べました。
今はまだ、仮想通貨市場はとても脆く、支払いという点ではデジタル通貨はまだまだ未熟です。
しかしながら、ビジネス、個人利用者、小売業者などが仮想通貨を取り入れるに連れて、市場は拡大していき、正当な支払い方法として確立することができるレベルの安定性に到達する可能性があります。
仮想通貨は、投資としてはハイリスクハイリターンな資産です。
投資家は24時間で30%もの利益を得ることあるでしょうし、50%の損失を出すこともあるでしょう。
腕利きの投資家や仮想通貨に精通している人は、この程度の不安定さには対応できますが、あまり詳しくない投資家や機関投資家が仮想通貨を扱うのは難しいことです。
投資家にとって重要なのは、自律的にリスクを検知し、市場の状態によって仮想通貨のポートフォリオを組み替えることができるシステムを利用することだ、とJeong氏は述べました。
そうするためにも、自律的に投資家にバランスのとれたポートフォリオを提案できるAIの必要性をJeong氏は強調しました。
イーサリアムが作り出されてからの3年間、仮想通貨市場に投資して仮想通貨の投資のリスクを軽減するため、多くの新事業や機関がAIの活用や非中央集権的な統治を試みてきました。
DAO(自律分散型組織)はイーサリアムプラットホーム場では初めてのICOであり、この試みを収益化に繋げようとした最初の企画でしたが、失敗に終わりました。
DAOに続き多くのプロジェクトが、AIを使った市場分析を取り入れることで仮想通貨投資家のリスクを軽減するシステムの改善に取り組みましたが、一般の人の興味を引くのは難しいことでした。
一つの例として、イーサリアムをベースにしたNumerai(ヌメライ)というのがあります。
このプロジェクトでは、データ分析家と共に分散型のヘッジファンドを作り出すことでリスク軽減を試みましたが、大きな成果を出すのは困難なことでした。
リスクの最小化
投資家Peter Thielが率いるベンチャー投資会社のFunders FundはスタートアップのTagomi社に投資しました。
この会社は、店頭取引の市場や仮想通貨取引に秩序を持たせることで、機関投資家や大規模のファミリーファンドが高い流動性を持つ仮想通貨市場に投資するのをサポートする会社です。
従来の株式市場の投資方法とは違い、Tagomi社は大多数の投資家のリスクを最小限に抑えることのできる革新的な策を打ち出すと期待されています。
コーネル大学教授Emin Gun Sirer氏によると、ブロックチェーンの分野では、仮想通貨の資産管理や投資のためのAIの実用化はまだなされていません。
しかし、もし実用化されれば、多くのものに仮想通貨が取り入れられ、投資家にとっては魅力的なものになるでしょう。
South Korean Wealth Management Firm: Cryptocurrency Can be a Safe Haven Asset
MAY 05, 2018, Joseph Young
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