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ストラテジーのSTRC優先株、安値更新 レバレッジ清算連鎖で額面割れ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • STRC経由のBTC購入に約21億ドルの含み損
  • アナリストは強制清算の連鎖と分析、配当継続は可能と指摘

STRC過去最安値と含み損

ビットコイントレジャリー企業最大手ストラテジーの優先株「STRC」が19日、上場来の過去最安値を記録した。STRCは2025年7月のIPO以来、額面100ドルを基準に月次で配当率を調整し、株価を100ドル付近に維持するよう設計されている。

STRC chart

出典:strc.live

STRCは主にビットコイン購入の資金調達手段として機能しており、100ドルを上回って推移する局面では、ストラテジーが新株を発行し、調達資金をビットコイン購入に充てる仕組みだ。19日の終値は88.6ドルで、額面に対し約11.4%のディスカウントまで拡大した。

The Blockのリサーチャーであるペリー氏は、STRCによって調達・購入された約12万9,000BTCのビットコイン(購入時102億ドル相当、現在80億ドル相当)について、加重平均取得単価が1BTCあたり約8万1,000ドルであると試算した。

なお、このコストが高めになっている背景には、約2万1,000BTCを1枚あたり約11万7,000ドルで購入した取引分が平均を押し上げていることがある。

現在のビットコイン価格との差額に保有数をかけると、STRC経由で購入ビットコインの未実現損失は約21億ドルに達したという。同氏はまた、この購入に充てられた累計配当支払額が約5億ドルと試算した。1年にも満たない期間で、価格リスクによる損失が調達コスト(配当)の約4倍に膨らんだ計算だ。

MSTR BTC Holdings vs Stock Price

出典:TheBlock

過去最安値の要因と強制決済の連鎖

ザ・スマーター・ウェブ・カンパニーでビットコイン戦略責任者を務めるジェシー・マイヤーズ氏は、今回の急落はレバレッジ強制決済の連鎖によるものと分析した。過去6カ月にわたってSTRCの値動きが安定し、株価が99〜100ドルのレンジで推移し続けたことで、高レバレッジのポジションが積み上がったと同氏は指摘した。

マイヤーズ氏によれば、機会を狙ったヘッジファンドが積極的な空売りを仕掛けることで株価を押し下げ、過剰にレバレッジをかけていた保有者の追証・強制決済を連鎖的に誘発したとみられる。

ストラテジーのウェブサイトによると、6月の年間配当率は11.5%で月次調整される設計だが、現在の実効利回りは約12.9%に達している。STRCが額面を下回って推移する局面では、発行増資プログラムによる新株発行が実質的に機能しなくなる。

ストラテジーは配当支払いの安定化を目的に、6月30日を権利確定日として月2回払いへの変更を株主総会で承認済みだ。

関連記事:ストラテジー、「ビットコイン備蓄で配当を32年分カバー」と表明 STRC上場以来安値に

ストラテジーが公式Xで、ビットコイン備蓄により配当を32年分カバーできると表明。優先株STRCが上場以来安値の89ドルに下落する中、同社がBTC備蓄の規模を改めて示した。

ストラテジーの財務状況と今後の対応

マイヤーズ氏は、ストラテジーのバランスシートは変わっておらず、現状維持であれば32年分のSTRC配当を支払える計算になると述べ、ビットコインが年率約2%で上昇すれば、配当を無期限に継続できるとも指摘した。

同氏は「これは2022年に無価値となったアルゴリズム型ステーブルコイン・テラ/ルナのような資産ではない」とし、ファンダメンタルズに変化はないという見方を示した。

ストラテジーのSEC申請書類によると、同社は優先株の配当をA種普通株(MSTR)の売却によって賄う方針としており、ドル準備金やその他の資本調達も活用するとしている。また、準備金が枯渇し追加の資金調達ができない場合、財務上の義務を果たすためにビットコインを売却せざるを得ない可能性があるとも警告している。

マイヤーズ氏は、ストラテジーが6月30日に配当率を11.75〜12%程度に引き上げる可能性があると指摘した。さらに、新たな普通株の発行または伝統的な借入によって調達した資金で、ディスカウント状態のSTRCを市場から買い戻す選択肢も取り得ると述べ、「セイラー会長がすでにこれを検討していても驚かない」と語った。

解説記事:【2026年最新】仮想通貨関連の株式投資ガイド|ビットコイン保有企業・関連銘柄・ETFを解説

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