- CFTC、レバレッジ型新規制区分も検討
- AI演算力先物、意見公募を開始
規制整備の構え
米CFTC(商品先物取引委員会)委員長のマイケル・セリグ氏は20日、米議会がクラリティー法案を可決できなくても仮想通貨業界に規制ルールが導入されるとの見方を、ブルームバーグとのインタビューなどで示した。同氏はCFTC初のイノベーション諮問委員会の会合に先立ちこの発言をしたという。
CFTCは複数の仮想通貨規制ルールを検討中だが、上院で審議中のクラリティー法案の行方を見極めている段階だ。同法案はトランプ大統領が仮想通貨関連で得た14億ドル規模の利益を一因とする倫理条項を巡る対立で審議が停滞しており、9月中旬に予定される上院の手続き投票を11月の中間選挙前に通過できるかは不透明な情勢にある。
関連記事:ガレゴ米上院議員、クラリティー法案の成立に自信示すも倫理条項で膠着
米ガレゴ上院議員は19日にクラリティー法は成立可能と述べたが、トランプ大統領の仮想通貨事業に絡む倫理条項の協議は難航しており、上院は9月15日の手続き投票を予定している。仮想通貨市場の規制明確化を待つ投資家にとって節目となる。
セリグ氏は、法整備が仮想通貨の市場構造を恒久的に固める「最も確実な方法」だとしつつ、CFTCには既存の法令に基づく広範な権限があるとも説明した。その上で、「法整備の後押しがなくても、その権限を活用して規則を策定する必要があれば実行する」と述べたという。
同氏は同法案について、州ごとに規制が分立する現状を解消し、CFTCに仮想通貨の現物市場への監督権限を与えるとともに証券取引委員会(SEC)との役割分担を恒久的に整理する「絶対に不可欠」な仕組みだと位置づけている。ただ、法案本来の目的とは無関係な倫理条項が審議の障害となっているとして、党派的な思惑による「本来の目的からの逸脱」を問題視している。
新規プラットフォーム構想
セリグ氏は20日の同会合で、レバレッジ取引や証拠金取引を提供できる新型区分「クリプトアセットマーケット」の新設も検討していると明らかにした。トランプ大統領は19日のホワイトハウスでのイベントで、無期限先物取引プラットフォームのハイパーリキッドを「完全に法令を順守した形」で米国内市場に取り込む方法をセリグ氏が模索していると言及した。
また、急成長する予測市場業界についても、セリグ氏は予測市場プラットフォームのカルシやアンダードッグ、ポリマーケットUSなどで取引されるイベント契約に関する規則を近いうちに確定させる方針だと説明した。個人投資家向けの消費者保護を強化するよう求める意見も規則に反映させるという。
さらに、同氏は、AI(人工知能)産業を支える演算能力に連動する「コンピュート先物」の取引について今週から意見公募を開始したことも明らかにした。AI演算力先物の基準策定に向け米商務省と連携しているとした上で、「今後数カ月のうちに新たな情報を発表する見通しだ」と語った。
関連記事:米SEC、仮想通貨資金調達の新規則「レギュレーション・クリプトアセット」を提案
米SECは仮想通貨に関連する投資契約向けの新規則案「レギュレーション・クリプトアセット」の提案を明らかにした。最大7500万ドルの資金調達を可能にする例外規定などが含まれ、仮想通貨分野での起業や資金調達の選択肢が広がる見通しだ。



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