USDT等を扱うKraken CEO:自社の上場通貨はほぼ確実に詐欺ではないと発言
- Kraken CEOの発言が話題に
- クラーケンのプラットフォームで取引が開始される前に、綿密に調査するため、新規上場通貨は「ほぼ間違いなく詐欺ではない」と語りました。クラーケン上場通貨の中には問題視されているUSDTも含まれています。
大手仮想通貨取引所クラーケンのCEOであるJesse Powell氏(以下、Powell氏)は、2月13日にドバイで行われた世界政府サミットにて、すべての仮想通貨は、クラーケンのプラットフォームで取引が開始される前に、綿密に調査するため、新規上場通貨は「ほぼ間違いなく詐欺ではない」と語りました。
この発言に対し、Krakenが取り扱う通貨の中に問題視されているUSDTが含まれていることが注目を集めています。
なお、KrakenのUSDTのペアはUSDT/USDのみとなっています。
よって他取引所から送金されたUSDTがKrakenでUSDに換金される、という取引目的が多いと思われます。
テザー(USDT)問題
テザー(Tether)とは、法定通貨(米ドルなど)とほぼ連動した価値を持つ通貨です(完全な連動ではない)。
様々な取引所でUSDT(USD Tether)が基軸通貨の一つとして採用され、利確時に活用する投資家も存在します。
簡単に説明すると、中央集権者であるTether LimitedにUSD(米ドル)を預けた後、同額のUSDT(USD Tether)が発行されるという仕組みです。
しかし、監査する企業であるFriedman LLPとTether Limitedの関係が解消されてしまいました。
中央集権者が不透明となったことで、担保となるUSDを持っていないのにUSDTを発行し、ビットコイン価格を操作しているのでは?という疑惑が浮上しました。
一方でテザーの通貨発行とビットコイン価格上昇には相関関係がないとも指摘している有識者もいるなど、この疑惑に対し議論が盛んに行われています。
CFTC(米商品先物取引委員会)がBitfinexとTether Limitedに対して召喚状を送付していた、というニュースも疑惑を強めている一因です。
テザー問題は1月からビットコイン価格や仮想通貨相場が大きく下落した要因の一つとして数えられてもいます。
Krakenの取り扱い通貨
Kraken(海外版)の取り扱い通貨は以下の通りです。
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Bitcoin BTC -
Bitcoin Cash BCH -
Dash DASH -
EOS EOS -
Ethereum Classic ETC -
Ethereum ETH -
Gnosis GNO -
Iconomi ICN -
Litecoin LTC -
Melon MLN -
Augur REP -
USD Tether USDT -
Dogecoin XDG -
Stellar XLM -
Monero XMR -
Zcash ZEC -
Ripple XRP
注目すべきは前述したUSDTが含まれていることでしょう。
「ほぼ間違いなく詐欺ではない」としている中に、話題となっているテザーが含まれていることから、Krakenのテザーに対する姿勢がある程度想像できます。
USDTに対しての各取引所の意見は重要になってくると思われるので、テザー問題についての進展が知りたい場合は情報を追うべきです。
例えばBittrex CEOがテザー社の問題を受けてUSD(米ドル)ペア対応を検討する発言をしたニュースも話題になりました。
テザー、USDT問題についてもCoinPostは今後も最新情報を継続して配信し続けますので是非チェックして下さい。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します