テザー(USDT)|投資情報・リアルタイム価格チャート

ニュース 基礎情報 関連記事
10/05 (土)
仮想通貨取引所コインベース、欧州でUSDTなどのステーブルコイン廃止へ MiCA法準拠で
大手仮想通貨取引所コインベースは10月4日、年末までに欧州連合(EU)域内で規制に準拠していない「ステーブルコイン」の上場廃止を行うと発表した。
CoinPost
10/02 (水)
仮想通貨相場上昇の燃料になるか ステーブルコインの時価総額が今年最高額に
ビットコインなどの仮想通貨相場上昇の1つの目安となりうるステーブルコインの時価総額が今年最高額に。USDTは過去最高額になっていることなどをCryptoQuantが指摘している。
CoinPost
09/27 (金)
注目の新興仮想通貨10選、セクター別主要銘柄と重要ファンダを解説【2024年下半期版】
暗号資産(仮想通貨)市場を代表する、注目銘柄10選。ビットコイン現物ETFが承認され半減期を迎える2024年。RWAやAI銘柄などセクター毎に投資活動が活発化。年初来の騰落率を含む各種データを網羅。ソラナのミームコインやエアドロップの効果は業界全体に影響している。
CoinPost
09/13 (金)
USDT発行企業テザー、ブラックロックを上回る収益
米ドルステーブルコイン「USDT」を発行するテザー社は2024年第2四半期の財務証明書で、同社は今年上半期の純利益が史上最高の52億ドルに達したと報告した。USDTの準備金として保有する米国債からの収益が大きく貢献している。
CoinPost
08/24 (土)
【参加費無料】優勝賞金150万円相当、WebX Poker Rushが8月25日に開幕
賞金総額15,000USDT。WebX2024の開催を記念し、暗号資産(仮想通貨)メディアCoinPostとLePokerによる画期的なコラボレーションにより、今年のWebXカンファレンスで初のポーカートーナメントが実現する。
CoinPost
08/20 (火)
テザー、L1ブロックチェーンAptosでUSDT発行へ
Aptosへの資金流入増やす狙い ステーブルコインを発行するテザー社は、ステーブルコインUSDTを高速L1ブロックチェーン「Aptos(アプトス)」に導入する予定。これは、Ap…
CoinPost
08/20 (火)
予測市場がソラナに登場、先物取引所Driftが「BET」立ち上げ
仮想通貨ソラナ基盤の先物取引プラットフォーム「Drift」は19日、「BET」という予測市場を立ち上げた。主流のポリマーケットより対応する仮想通貨銘柄が多く市場シェアを奪う狙いだ。
CoinPost
08/19 (月)
JPモルガン「欧州のMiCA規制はUSDTに不利な影響を及ぼしかねない」
EUの仮想通貨規制MiCAがテザー社のUSDTに及ぼす影響について、JPモルガンの分析とテザー社の反論を解説。
CoinPost
08/10 (土)
USDT・USDCが大量新規発行、ビットコイン押し目買いの資金に
暴落した月曜日から大量発行 今週月曜日の相場暴落後、仮想通貨テザー(USDT)とサークル(USDC)のステーブルコインが大量に新規発行され、供給量が合計で約30億ドル(4,40…
CoinPost
07/23 (火)
時価総額が355兆円規模に、上半期の仮想通貨市場=バイナンスレポート
仮想通貨取引所大手バイナンス、2024年上半期の仮想通貨市場についてのレポートを発表。仮想通貨の時価総額は年初から37.3%増加し、355兆円の規模に拡大したと報告した。
CoinPost

テザー(USDT)の概要

テザー(USDT)は、米ドルの価値に1:1で連動するステーブルコインです。つまり、1ドル=1USDTに安定するように運営されています。

開発したのはテザー社で、USDTは2015年にローンチされました。USDTは、ステーブルコインの時価総額では1位の座を長期に渡って維持しています。

テザー社はビットコイン支持者らが創設。創設の目的は法定通貨をデジタル上で使えるようにすることです。同社はUSDT以外にも、ユーロに連動する「EURT」、中国人民元に連動する「CNHT」などのステーブルコインも発行しています。

ステーブルコイン「USDT」

USDTは、24年5月時点で時価総額世界第3位の仮想通貨です。これは仮想通貨全体の順位で、ビットコイン、イーサリアムに次ぐ順位を維持しています。

ドルと価値が連動するように発行・運営されているため、市場に循環しているUSDTは、全てドルや現金同等物によって裏付けられているとテザー社は説明しています。また、時には他の資産を裏付けに使っているとも述べています。

USDTなどのステーブルコインにとって、裏付け資産が100%所持されているかは非常に重要です。裏付け資産がないと、ユーザーの償還に即座に応じられない事態が起こりえます。

テザー社を巡っては過去に、裏付け資産のないUSDTを発行しているとの疑惑がありましたが、現在は公式ウェブサイトで裏付け資産の金額を常に公開しており、四半期ごとに監査企業に調査もしてもらって、透明性向上に努めています。

5つの注目点

1.ステーブルコインで時価総額1位、増え続ける供給量

上述した通り、USDTはステーブルコインの中では時価総額が1位です。24年5月現在でUSDTの時価総額は1,100億ドル(約17兆円)。ステーブルコインで時価総額2位のUSDコイン(USDC)は330億ドル(約5兆円)で3倍以上の差があります。

1USDTは1ドルになるように運営されているため、米ドルの時価総額と供給量はほとんど一致しています。USDTは発行が一時的に落ち着いたり、供給量が減少したりすることもありますが、長期間で見れば増え続けています。つまり、それだけ需要を維持しているということです。

2.テザー社の業績好調、23年の純利益はゴールドマン・サックスの8割

USDTの発行元であるテザー社は業績が好調です。24年1Q(1月から3月)のグループ全体の利益は45.2億ドル(当時のレート約7,053億円)で、これは過去最高だったと説明しています。

この利益に最も貢献しているのは、ステーブルコインの発行・運用で保有している米国債。決算発表では、直接・間接的に保有する米国債は900億ドル(同約14兆円)相当で、ここから前例のない利益を得たと述べています。また、同社はビットコインも購入・保有しています。

23年の純利益を巡っては、米大手投資銀行ゴールドマン・サックスの同年の純利益の78%に及ぶとのデータが公開されました。テザー社の社員の人数は約100人で、4.9万人のゴールドマン・サックスと比べると、一人当たりの利益率が相対的に高いことが判明しています。

3.仮想通貨取引での高い需要、支払いでの利用も進む

ステーブルコインであるUSDTには、多くのユースケースがあります。代表的な用途は、仮想通貨取引における基軸通貨としての役割です。海外の取引所では、USDT建てで多くの銘柄の取引ができるようになっています。

また、仮想通貨としての特徴を有しているため、相場が急落した際、現金化する代わりに資産の逃避先としてUSDTが使われることがあります。ほかにも、取引所間での資金の移動を迅速に行うことができるため、アービトラージトレード(裁定取引)に使うことも可能です。

さらに、USDTは米ドルの価値に連動していることから、米ドル以外の法定通貨を(米ドルに対して価値が高いときに)USDTに交換することで、FXスタイルの取引もできます。

ほかにも、支払いに使いやすいこともステーブルコインの大きな特徴の1つ。過去にはスイスのマクドナルドやアルゼンチン・ブエノスアイレスの中央市場にUSDTが導入されたことが明らかになっています。

4.ユーザー体験の向上へ、マルチチェーンに対応

テザー社は、USDTを発行・利用できるブロックチェーンを増やすように努めています。24年5月現在でイーサリアム、ソラナ、アバランチなど、多くの著名なチェーンで使用できるようになっています。

USDTの発行量の首位はトロン(TRX)ブロックチェーン。Tether社の公開情報によると、約590億USDTがトロンで利用されています。

公式サイトでは、チェーンごとの循環量を公開。これはテザー社の透明性を高める取り組みの一環です。

5.テザー社が新部門創設、USDT超えて最先端技術提供へ

業績が好調なテザー社ですが、24年4月には、ステーブルコインを超えた包括的な幅広いインフラ・ソリューションを世界で提供していくとして、事業部門を4つに再編する計画を発表しました。

取り組む分野としては、個人・コミュニティ・都市・国のニーズに適応する持続可能なソリューション、ビットコインマイニング、人工知能(AI)インフラ、分散型通信プラットフォームを挙げています。

ステーブルコインについては、「テザーファイナンス」という部門で運営すると説明。これはデジタル資産サービス部門で、従来からのステーブルコイン製品と金融サービスを提供し、今後は資産トークン化プラットフォームなどの金融インフラにも取り組んでいく予定だと述べています。

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