DeFiプラットフォームCompound、新バージョン「Comet」準備中 承認後はマルチチェーンプロトコルに移行

マルチチェーンプロトコルに移行

大手DeFi(分散型金融)レンディングプラットフォームCompoundは16日、第3バージョン「Comet」のローンチ準備を進めていることを発表した。

Compoundは、イーサリアム(ETH)上に構築されており、2020年夏に起こった「DeFiブーム」を主導したと言われているプラットフォーム。中央管理者が存在せず、誰でも暗号資産(仮想通貨)の貸し借りを行うことが可能だ。

「Comet」のローンチ後、同プラットフォームは、イーサリアム以外のブロックチェーンにも対応するマルチチェーンプロトコルへと移行する。

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ローンチ時点では、イーサリアム上で展開されるステーブルコインUSDCに対応する予定で、担保としてはwETH(ラップドETH)、wBTC(ラップドビットコイン)、ユニスワップ(UNI)、チェーンリンク(LINK)に加えて、Compoundのネイティブトークン「COMP」の合計5銘柄が使用可能になる計画だ。

DeFi(分散型金融)とは

「Decentralized Finance」の略。DeFiで行われる金融サービスには、ステーブルコインの発行や通貨の貸出、仮想通貨取引所などがある。イーサリアムのブロックチェーンを利用しているプラットフォームが多い。

▶️仮想通貨用語集

投票結果によって本稼働が決定

Compoundの開発元、Compound LabsのシニアソフトウェアエンジニアKevin Cheng氏は現在、「Comet」展開のためのリリース候補コントラクトの準備は完了していると説明している。

リリース候補コントラクトとは、ブロックチェーンプロトコルのスマートコントラクトの最終バージョンで、すでに展開準備が整っているものを指す用語。すでにブロックチェーン関連セキュリティOpenZeppelinとChainSecurityからの監査も受けている状態だ。

なお「Comet」の本稼働については、まずCompoundのDAO(分散型自立組織)で、起動を要請するガバナンス提案が行われ、DAO内部で議論が行われる。その後は投票が実施され、賛成票が上回った場合「Comet」の本稼働が承認される形となる。

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続くマルチチェーン対応の動き

大手DeFIプラットフォームはCompoundに限らず、マルチチェーン化を進めている。

Aave(AAVE)は3月に、最新バージョンの「Aave V3」に移行し、ポリゴン(MATIC)やアバランチ(AVAX)など5種類のネットワークに対応したことを発表。

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また、DEX(分散型取引所)のUniswapでも、マルチチェーン戦略を促進する動きとして、5月にGnosisチェーン(GNO)とMoonbeam(GLMR)にUniswap V3を導入する投票が可決された。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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