CoinPostで今最も読まれています

DeFi大手Aave、分散型の運営継続を強調 米国のTornado Cash制裁受け

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

分散型の運営継続を強調

DeFi(分散型金融)の大手レンディングプラットフォーム「Aave」は、CoinPostの提携メディア「The Block」に対し、政府による制裁を理由にウォレットの監視をスマートコントラクトレベルで行う場合は、コミュニティの同意を必ず得ると説明した。

米国が暗号資産(仮想通貨)ミキシングサービス「Tornado Cash(トルネードキャッシュ)」を制裁対象にした後、Aaveにアクセスできなくなったユーザーがいる。しかし、これはあくまでフロントエンドレベルでの監視だとした。

フロントエンドとは

「前部」といった意味のある英単語で、アプリにおいてはユーザーが直接、入力や操作を行う部分を指す。

▶️仮想通貨用語集

関連AAVEとは|有望DeFiプラットフォームの特徴と将来性を解説

米国では8日、財務省外国資産管理局(OFAC)がトルネードキャッシュを制裁対象に指定したことを発表。オランダでは、トルネードキャッシュに関与したとして開発者が逮捕される事例も起きており、規制機関の取り締まりに業界からは批判の声も上がっている。

関連オランダの捜査機関、Tornado Cash関与の開発者を逮捕 業界の反応は

また、OFACの発表の後に、何者かがトルネードキャッシュから様々なアドレスにイーサリアム(ETH)を送信。これは制裁措置に対する一種の抗議とも見られており、送り先には著名人と関連する仮想通貨ウォレットも多く含まれている。この影響で、トロン(TRX)創設者のジャスティン・サン氏も13日、「誰かがトルネードキャッシュから0.1ETHを送信したことで、Aaveにブロックされた」と報告した。

関連何者かがTornado Cashから著名人らにETH送金 制裁措置への抗議か

しかし、このように間接的にトルネードキャッシュを利用したとみなされたことによってAaveを使用できなくなることは、単なる設定ミスだという。Aaveはすでに設定を訂正しており、トルネードキャッシュを直接使ったことがないユーザーのブロックは解除されている模様だ。

Aaveはスマートコントラクトレベルでのプロトコル変更について、以下のように説明している。

Aaveのスマートコントラクトは分散型。1人の人間や1つの企業がプロトコルを変更、管理、更新、閉鎖することはできない。

プロトコルのこういった変更は、Aave DAOによる承認という正式なプロセスを経て実施される。

米国の制裁発表後には、dYdXやBalancer、UniswapなどのDeFiプラットフォームもユーザーをブロックした事例が報告されており、ユーザーからは中央集権的な対応に不満の声が上がっていた。

関連Tornado Cash制裁措置の影響、dYdXでブロックユーザーが急増

Aaveの発表

Aaveは14日、今回の一連の状況に関してコメントを発表。Aaveでは安全にユーザーが利用できるようにすることが最優先事項だと述べ、米国がトルネードキャッシュを制裁対象にした後に、「TRM」というソリューションを導入したと説明した。

TRMは米国の制裁決定後にトルネードキャッシュと通信したウォレットを発見できるようになっており、サン氏らのブロックは、このTRMの設定にミスがあったようだ。Aaveは即座に設定を訂正したと説明している。

そして、Aaveはこれからもイノベーションを継続すると主張。Aaveのプロトコルは今後も分散型で運営されるとし、公平な金融サービスを提供するため、コミュニティに参加を継続して欲しいと訴えた。

関連DeFi(分散型金融)とは|初心者でもわかるメリット・デメリット、重要点を徹底解説

コメントしてBTCを貰おう
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
03/21 火曜日
12:50
ポリゴンとImmutable、ゲーム特化型ネットワーク「Immutable zkEVM」を発表
仮想通貨イーサリアムのL2スケーリングソリューションを構築する2つのプロジェクト、PolygonとImmutableがゲーム専用ネットワークを構築する計画を発表した。PolygonzkEVMとImmutableのゲーム開発ツールを組み合わせた「Immutable zkEVM」をリリースする。
12:47
「Aavegotchi」開発企業、39億円相当を資金調達
メタバースゲーム「Aavegotchi」を開発するPixelcraft Studiosは、複数年に渡るトークンセールにより約39億円を資金調達したと発表。資金はゲーム開発やマーケティングなどに充てる計画だ。
12:30
香港財務長官、Web3と仮想通貨の育成方針示す
香港の金融サービス・財務長官は、ビットコインなど仮想通貨とWeb3を育成する政策の進捗状況について報告した。ライセンス制度やステーブルコイン規制の整備についても話している。
11:55
「Microsoft Edge」、仮想通貨ウォレットをテストか
Webブラウザー「Microsoft Edge」に仮想通貨ウォレットを実装する目的で、IT大手MicrosoftがWeb3開発会社onsenSysと協業しているとの報道が出ている。テスト環境と見られるスクリーンショットでは、イーサリアムやステーブルコインのスワップ機能や購入画面が示されている。
03/20 月曜日
20:00
バイナンス、Arbitrum(ARB)上場予定
仮想通貨取引所大手バイナンスは、イーサリアム(ETH)のL2「Arbitrum(アービトラム・ARB)」の新規上場予定を決定した。
14:47
DeFi情報サイト「DefiLlama」で内紛か プラットフォーム分岐へ
DeFi分析プラットフォーム「DefiLlama」の開発者は、新たに別のプラットフォームを立ち上げると発表した。トークン発行などをめぐり、同社の中で争いが起きている模様だ。
14:43
元コインベースCTOが米ドルのハイパーインフレに警鐘、ビットコイン100万ドル到達に賭ける
米大手仮想通貨取引所コインベースの元最高技術責任者のBalaji Srinvasan氏は、米国でハイパーインフレが起こる可能性を警告し、ビットコインが今後3ヶ月で1億3000万円に達するという信じ難い賭けを提示した。
12:47
ビットコイン一時28000ドル台に、世界的な金融不安受けゴールドも高騰
スイス投資銀大手UBSによるクレディ・スイスの巨額買収合意が伝わり、暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが28000ドル台前半まで続伸した。世界的な金融不安を受け、金(ゴールド)価格も高騰している。
10:20
スイス投資銀大手UBS、4200億円でクレディ・スイスの買収合意へ
投資銀行大手UBSは、クレディ・スイスを約4,300億円で買収することに合意したと発表した。また、米国の仮想通貨企業は新たな銀行パートナーとしてスイスの金融機関に接触していると伝えられる。
09:00
「GM Radio」 次回はデータの資産化を目指す「Ocean Protocol」が参加
グローバル版CoinPostによる第14回GM Radioは、3月22日の21:00からツイッタースペースで配信予定。ゲストにデータの資産化を目指すOcean Protocolを招待する。
03/19 日曜日
11:30
米銀救済でビットコイン反転上昇、インフレ高止まりには不透明感も
国内大手取引所bitbankのアナリストが、米大手シリコンバレー銀行破綻の金融危機懸念から反転上昇した今週のビットコインチャートを図解し今後の展望を読み解く。ビットコイン・オンチェーンデータも掲載。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|米欧の金融不安に注目集まる
今週は、クレディ・スイスの経営不安に関するニュースが最も多く読まれた。このほか、OpenAIがGPT-4をリリースして仮想通貨のAI関連銘柄が全面高になったことなど、一週間分の情報をお届けする。
03/18 土曜日
13:55
ビットコイン・レイヤー2「Stacks」、年初来で約6倍に高騰
ビットコインにスマートコントラクトレイヤーを提供する「Stacks」の資産価格が急騰している。23年にビットコインのユースケースが見直される中、DeFiのプラットフォームとして利用されるStacksも注目を集めている。
13:00
中国大手建設機械XCMG、メタバースに進出 BAYCのNFTを活用へ
中国の大手建設機械グループXCMGはメタバースやWeb3の分野に進出することを発表。BAYCのNFTを活用し、独自のNFTコレクションもリリースする計画だ。
12:00
BlockSec、NFTレンディングParaspaceから2,900 ETHの盗難を阻止
セキュリティ企業BlockSecは、NFTレンディング「Paraspace」へのハッキングを先回りすることで、2,900 ETH(6.59億円)が悪意のあるアクターに渡る事態を防いだことを発表した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア