はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

何者かがTornado Cashから著名人らにETH送金 制裁措置への抗議か

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

著名ユーザーなどにイーサリアムを送信

何者かが、米財務省により制裁対象とされた暗号資産(仮想通貨)ミキシングサービスTornado Cash(トルネードキャッシュ)から、様々なアドレスにイーサリアム(ETH)を送信している。これは制裁措置に対する一種の抗議ともみられている。

SushiSwapの元最高技術責任者(CTO)Joseph Delong氏もこのことを指摘し、Etherscanの画面を示した。Etherscanでは、何者かが0.1ETHを様々なアドレスに送り続ける様子が記録されている。

送り先としては、著名人と関連する仮想通貨ウォレットも多い。例えば、米著名コメディアンDave Chappelle氏、NBAレジェンドShaquille O’Neal氏、仮想通貨取引所米コインベースのBrian Armstrong CEO、著名TVホストのJimmy Fallon氏(BAYC保有者)、ユーチューバーのLogan Paul氏、メタ社Zuckerberg CEOの妹であるRandi Zuckerberg氏、著名デジタルアーティストBeeple氏などだ。

ミキシングサービスとは

仮想通貨の取引データを複数混ぜ合わせることによって、その仮想通貨の出所や保有者のアイデンティティを隠すサービス。

▶️仮想通貨用語集

問題点

制裁対象の仮想通貨ウォレット(トルネードキャッシュのウォレット)からETHが送られていることから、これが制裁対象との取引とみなされれば受取人にも問題が生じる可能性がある。

8日に財務省が制裁を発表した際、仮想通貨シンクタンクCoin Centerも次のような懸念を示していたところだ。

ブロックチェーン取引の性質上、トルネードキャッシュのアドレスから送金された米国人は、その取引を拒否することすらできず、しかもその瞬間、制裁ルールに違反しているリスクが生じてしまう。

Coin Centerはこの他にも、米国への脅威となる特定の人物ではなくミキシングサービスを制裁対象にすることで、正当なユーザーもサービスを利用することが不可能となり「人物に対する制裁」ではなく「技術の禁止」になってしまうとも問題点を指摘していた。

米財務省は、これまでハッキングにより資金が盗まれた際に、サイバー犯罪者がトルネードキャッシュをマネロンに利用してきたことから、同サービスを制裁リストに追加したと説明している。ただ、合法的なユーザーについても利用が制限されてしまうことから、一部からこの措置について疑問の声も挙がっているところだ。

関連米財務省、仮想通貨ミキシング「Tornado Cash」を制裁対象に指定

制裁の影響は、すでに多くの仮想通貨ユーザーに及んでいる。ステーブルコインUSDコイン(USDC)を運営する米サークル社は、制裁を受けたウォレットをブラックリスト化。その中には、トルネードキャッシュのUSDCプールも含まれていた。

このことは、トルネードキャッシュにUSDCを預けていた者のうち、完全に正当な取引をしていた多くのユーザーも、資産を引き出せなくなったことを意味している。

ミキシングサービスを使う正当な事例

仮想通貨メディアDecryptの編集者は、ミキシングサービスを使う正当な理由として次のような事例が挙げられると述べた。

  • 仮想通貨で給料をもらうが、雇用主に自分の財政状態の詳細を知られたくない場合
  • あるサービスの対価を仮想通貨で支払うが、送金相手にオンチェーンにおける自分の活動すべてを見られるのは避けたい場合
  • オンラインで個人情報を晒されるなどのハラスメントを受けている場合
  • 匿名で誰かに仮想通貨を贈りたい場合
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/16 土曜日
11:20
ニューヨーク州議員、仮想通貨取引に0.2%課税法案を提出
ニューヨーク州議会のフィル・ステック議員が仮想通貨取引に0.2%の物品税を課す法案を提出。ビットコインやNFT取引が対象で年間1億5,800万ドルの税収を見込む。
10:15
米司法省、ランサムウェア攻撃容疑者から約4億円の仮想通貨を押収
米司法省がランサムウェア攻撃容疑者から280万ドル超の仮想通貨を押収した。トランプ大統領のビットコイン・仮想通貨準備金政策により、政府が備蓄資産に加える可能性もある。
09:50
ヒューマファイナンス、Eコマース販売者向け当日決済ソリューションを発表
ソラナ基盤のPayFiネットワークを運営するヒューマファイナンスがArf、Geoswift、PolyFlowと提携し、世界大手Eコマースプラットフォーム販売者向けの即時決済サービスを開始。
08:10
ETH財務企業ビットデジタル、25年2Qに黒字転換
ビットデジタルは2025年2Qの決算を発表。仮想通貨イーサリアムの保有量やステーキング量も報告し、今後もイーサリアムの買い増しを継続すると説明した。
07:30
DeFiデベロップメント、ソラナ保有量387億円相当に拡大
ソラナ特化型財務戦略企業DeFiデベロップメントが2200万ドルで11万SOL追加取得。総保有量142万SOLで1株あたり0.0675SOLに増加。
06:30
ビットマイン、186億円相当イーサリアムを追加取得
ETHトレジャリー企業ビットマインが過去2時間でギャラクシー・デジタルのOTCアドレスから大口ETH移転を受領。総保有量120万ETHから拡大継続。
06:00
イーサリアムトレジャリー企業シャープリンク、四半期決算で大幅赤字
仮想通貨イーサリアム財務戦略企業シャープリンク・ゲーミングが第2四半期決算で大幅赤字。ETHステーキングに関する8780万ドルの非現金減損が損失の大部分を占める。
05:35
米FRB、仮想通貨監督の特別プログラムを終了 トランプ政権の規制緩和受け
米連邦準備制度理事会が2023年開始の仮想通貨・フィンテック特別監督プログラムを終了し、通常監督へ統合。トランプ政権の規制緩和方針が牽引。
08/15 金曜日
19:30
スイ(SUI)2025年の価格予想と成長の鍵|リスク・注目点は?
暗号資産(仮想通貨)スイ(SUI)の2025年価格予想や将来性を徹底解説。VanEckの16ドル予測、現物ETF申請、技術的特徴、投資リスクまで網羅。国内取引所比較や最新エコシステム情報も掲載。
17:21
Base Appとは?コインベースのWeb3アプリの使い方を徹底解説
CoinbaseのBase Appの特徴、始め方、エアドロップの可能性を詳しく解説。Web3スーパーアプリとして進化するBase Appで、ソーシャル・決済・DeFi機能を一つのアプリで体験。国内取引所からの送金方法も完全ガイド。
16:00
TRON創設者ジャスティン・サンが語るWeb3の未来|WebXスポンサーインタビュー
大規模カンファレンス「WebX 2025」のタイトルスポンサーとしてブース出展を決めた、TRONのジャスティン・サン(Justin Sun)独占インタビュー。80億人の金融自由実現に向けたビジョンと、日本のWeb3市場への期待、WebX 2025参画について聞く。
16:00
xStocksとは?仕組みと活用例をわかりやすく解説
xStocks(エックスストックス)はAppleやTeslaなど米国株をブロックチェーン上でトークン化し、24時間365日取引可能にした革新的サービス。DEXでの購入方法、リスク、税務上の注意点まで初心者向けに詳しく解説します。
14:20
コインベース、メタマスクユーザーのUSDC手数料をBase上で半額に 
米大手取引所コインベースは、決済プラットフォームMercuryoと提携し、MetaMaskユーザーのUSDC購入手数料を50%削減する。また、USDCを発行するCircle社はステーブルコインに特化したL1ブロックチェーンの開発計画を発表。USDCのエコシステム拡大につながると期待されている。
13:50
シティ、ステーブルコインとビットコインETF向けカストディを検討
シティグループがステーブルコインの裏付資産カストディや仮想通貨ETF関連サービスの提供を検討。議会法案成立を受け大手金融機関の参入加速。
13:20
今秋はアルトコインシーズン本格化か=コインベース分析
コインベースが今後本格的なアルトコインシーズンへ移行すると予測。個人投資家のキャッシュ蓄積や、イーサリアムへの関心の高まりなどを分析した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧