- 仮想通貨市場
- テザー社の「USDT発行裏付け資金」の問題に進展があり、疑惑払拭への第一歩となったことで、BTC価格は74万円台で堅調に推移。Coinbaseへの上場が予定されているイーサリアムクラシック(ETC)も一時、前日比15%と高騰している。
- 仮想通貨関連株
- 仮想通貨(ブロックチェーン)関連株は、国内最大手の取引所のコインチェックをグループ入りさせた「マネックスグループ(8698)」が5.75%高と連騰。金融庁の認可期待が膨らみつつあることで、出来高も再び急増傾向にあり、本日の出来高は全銘柄中4位となる6,200万株超えとなった。
仮想通貨市場
ビットコイン相場は、昨日10時前後に韓国大手取引所Bithumbのハッキング報道を受け、一時2万円前後下落したものの、同日中に持ち直し、74万円台で推移しています。
ハッキング被害によって急落を繰り返したビットコイン相場が今回持ちこたえた理由として、すぐに自社で被害報告、被害額の保証、資産の保護を行なうなど、迅速な初動対応を発表したことが影響しました。
また、長きに渡る下落相場の要因の一つであるテザー社のUSDT発行裏付け資金の問題に進展がありました。
テザーの問題は、半年近く真相が解明されないまま、大量のUSDTが次々に発行され、価格操作の可能性を示唆する論文が発表されるなど、疑惑が膨らんでいた経緯があります。
テザー社は今回、第三者となるFeeh Sporkin & Sullivan LLP(弁護士事務所)による報告書にて、2018年6月1日時点における、市場に出回っているUSDTの総量と、テザー社所有の二つの銀行口座における、同日の米ドル保有残高を証明、市場のFUDを一時的に退けました。
依然として、正式な監査が必要な状況にありますが、疑惑払拭への第一歩となり、ビットコイン価格の上値の重さを緩和する一つの進展となりました。
ETCの高騰
Coinbaseへの上場が予定されているイーサリアムクラシック(ETC)も、新たな材料が見当たらないながらも、一時前日比+15%と高騰。
先日SECがイーサリアムが証券に該当しないことを明確にしたことも、イーサリアムから分裂し、コミュニティが非集権化となるイーサリアムクラシックの価格を後押ししたと考えられます。(ただし、現時点ではETCに関する明確なSECの言及は行われておりません)
ビットコインに続きイーサリアムが証券に該当しないと明言されたものの、ICO通貨に関しては依然として厳しい状況が続いており、SECが具体的な提言を行う日も近いのではないかと予想されています。
直近で相場を大きく動かす可能性がある要因として、注意して正確な情報を得る必要があると言えるでしょう。
Enigmaとインテルの提携
本日、仮想通貨「Enigma(ENG)」は、プライバシーを保護する演算技術の革新的な開発をする研究開発のために、Intelとパートナーシップを組むことを発表しました。
この影響を受け、Enigma(ENG)は20%を超える高騰。時価総額を80位まで急伸させています。
仮想通貨(ブロックチェーン)関連株
仮想通貨(ブロックチェーン)関連株は、マネックスグループ(8698)が5.75%高と連騰。
同社は昨日、2019年春より「PTS(時間外取引システム)」サービスを再提供。2019年夏以降開始予定のPTS信用取引への対応も予定することを発表しました。
出来高も再び急増傾向にあり、本日は全銘柄中4位となる6,200万株超えに。テクニカル分析では一目均衡表で雲の上限を上抜けたほか、日足移動平均線のゴールデンクロス目前とあり、株主総会を23日(土)に控え、コインチェックのサービス全面再開に向けた市場期待が台頭しています。
また、日本維新の会の藤巻健史参議院議員は、マネックス松本CEOの先見の明について言及しました。
昨晩はセブン&アイ・ホールディングの伊藤雅俊名誉会長が3~4か月ごとに開いてくれる勉強会。毎回次男伊藤順郎さん(取締常務執行役員)を含め決まった顔の8人の論客が議論し名誉会長が熱心にメモを取られる。昨日の主役はコインチェック社を買収したマネックス証券の創業者松本大社長(写真右奥)(続) pic.twitter.com/eDTEHWfiRn
— 藤巻 健史(経済評論家・参議院議員) (@fujimaki_takesi) 2018年6月20日
松本氏(左手前)とは昔からの友人だがしっかりした考えを持っているとずっと思っている。仮想通貨の時代が来ると思っているのも私と同じ。仮想通貨税制については私が今後も国会でしっかりと追及していくことを約束。 pic.twitter.com/gCuy2VrpBp
— 藤巻 健史(経済評論家・参議院議員) (@fujimaki_takesi) 2018年6月20日
藤巻議員は6月14日、税制改正に向けた議論を行う「財政金融委員会」で財務省主税局長に対し、以下のように主張しています。
今年は、ボラタイル(リスク回避などで乱高下の激しい相場)で大損している国民も多く、(雑所得として総合課税に含まれる)最大55%となる仮想通貨の税金制度は懲罰的であり、税制を改正すべきだ。
仮想通貨とブロックチェーンは表裏一体。(不適切な)税制で、国の将来を潰してはならない。
同議員は、以前から国会などでブロックチェーンの技術に対して税制が遅れていると指摘。「仮想通貨取引では申告分離課税(20%)、仮想通貨同士の交換は非課税にすべき」と主張するなど、仮想通貨の税制改正に取り組む国会議員として、若い投資家を中心に支持を集めています。
昨年発表されたビッドコインの課税方法は税の原則から言ってしっくりした感じを私も持っていません。私は参議院の財政金融委員会に所属しておりますが、税金の所轄委員会は財政金融委員会ですから、今後とも質問を重ね、あるべき姿に変えていきたいと強く思っています。 https://t.co/HHrt5PQ4q0
— 藤巻 健史(経済評論家・参議院議員) (@fujimaki_takesi) 2018年1月16日
その一方、好調な「仮想通貨取引所ビットポイント」を背景に強気予想を出しているリミックスポイント(3825)が8.15%と大幅安。昨日、独自仮想通貨「ビットマイル」サービスを準備中の株式会社ビットマイルを傘下に持つ、INMホールディングスとの資本業務提携を発表するも、全戻しとなりました。
同社は、コインチェックのサービス停止後に業績を急伸、市場予想を大きく上回る好調な決算に加えて、19年3月期の売上・収益大幅増の見通しを打ち出して高騰していたものの、コインチェックのサービス全面再開やSBIバーチャルカレンシーズの本稼働などを控え、顧客を奪い返されるのではないかとの懸念が指摘されており、市場規模拡大で払拭されることが期待されます。
有望視されている仮想通貨(ブロックチェーン)関連株の最新情報は、以下の記事でまとめているので参考にどうぞ。