
XRPとリップル社の注目点
暗号資産(仮想通貨)エックスアールピー(XRP)は、2025年7月に過去最高値を更新し、米国の規制整備を追い風に再び注目を集めています。
米下院では、仮想通貨業界の明確なルール整備を目指す「CLARITY法案」が賛成多数で可決され、XRPを巡るSECとの長年の法廷闘争にも終止符が打たれようとしています。また、ステーブルコインの発行ルールを定める「GENIUS法案」が可決され、制度的な安定性が強化されつつあり、リップル社のステーブルコイン「RLUSD」に追い風。
XRPは時価総額でUSDT(テザー)を抜き、仮想通貨全体で第3位に浮上。今後のETF承認や機関投資家の参入なども含め、転換期を迎えています。
本記事では、XRPとリップル社を取り巻く現在の注目動向や投資家が押さえておくべき要点を、初心者にもわかりやすく解説します。

- 米国の規制整備と法的地位の確立
2025年7月、XRPに影響を与える2つの重要法案(CLARITY法案・GENIUS法案)が米下院で可決。SECとCFTCの権限明確化やステーブルコインの規制枠組み整備が進展し、長年のSEC訴訟和解もあり、XRPの制度的位置付けが安定。詳しく知りたい方は該当箇所へ - 過去最高値を更新、USDTを抜いて時価総額3位に
2025年7月、XRPは一時3.5ドルに到達し、2021年の高値を更新。時価総額でもステーブルコインのUSDTを上回り、仮想通貨市場の「第3位」に浮上。ETF承認や制度整備を背景に、機関投資家の参入が加速する可能性も。詳しく知りたい方は該当箇所へ - リップル社のRLUSDとRWA戦略
企業向けのステーブルコイン「RLUSD」が時価総額5億ドルを突破。GENIUS法案により規制の明確化が進み、今後は実世界資産(RWA)のトークン化プラットフォームとしての展開にも注目。RLUSD利用増加により、(XRPLの取引手数料として使用される)XRPの需要押し上げ効果も期待される。詳しく知りたい方は該当箇所へ
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目次
暗号資産(仮想通貨)XRPの概要と注目点
ここでは、暗号資産(仮想通貨)XRPの概要と注目点について解説していきます。暗号資産(仮想通貨)XRPとは?
暗号資産XRPは、グローバルコミュニティが主導する分散型のパブリックブロックチェーン「XRP Ledger(XRPL)」上で使用できるネイティブトークンです。
XRPの特徴としては次のようなものがあります。
- 高速な取引承認: XRPは3〜5秒ごとにファイナリティをもって決済を行うことができ、ビットコインのようなプルーフ・オブ・ワーク(PoW)方式と比較して承認作業が短いため、送金時間が短くなります
- 低いコスト::XRPの1件当たりの手数料は0.0002ドルと公称されており、他の仮想通貨と比較して非常に安価です
- スケーラビリティ:XRPは1秒につき1,500件のトランザクションを決済できるスケーラビリティを有する構造を持っています
XRP Ledgerはブロックチェーン技術を基にしていますが、ビットコイン(BTC)に代表される、ネットワーク維持や取引承認で報酬が得られるマイニングの仕組みは存在しません。
そのため、XRP Ledgerは大きな電力消費・エネルギー消費を伴わずに稼働することができ、長期的な成長と安定につながっています。
RWA市場や日本国内でのプレゼンス拡大
Ripple Labsは、資産管理分野を拡充し、ステーブルコイン「Ripple USD(RLUSD)」の流通拡大やカストディ事業者の買収を通じて、RWA(リアルワールドアセット)市場への本格進出を強化しています。
特にプライムブローカー「Hidden Road」を12.5億ドルで買収したことは、1日あたり取引額100億ドル超、機関投資家300社以上のネットワークを獲得した点で戦略的に重要です。
2024年末に発行された「RLUSD」は価格安定性を重視したステーブルコインであり、RWAのオンチェーン取引を促進する決済通貨として注目されています。
日本国内では、SBIホールディングスとの提携関係が注目されています。決算発表(2025年3月期)では、「2025年夏に大阪・関西万博にてXRPLedger上で発行したNFTを提供」する計画が明かされました。
2025年4月にはメルカリが運営する暗号資産サービス「メルコイン」でXRPが取り扱いを開始。さらにRipple社は、日本市場向けのコミュニティ「XRPL Japan」を正式にローンチしました。今後、リアルワールドアセット(RWA)とNFTの2分野を中心に開発者誘致やイベントを積極的に展開し、日本市場のみならずアジア地域全体での活動拡大を目指します。
XRPの法的地位を巡る転換点|SEC和解と米規制法案の可決
2025年は、暗号資産XRPにとって法的・制度的な転換点となる。まず、リップル社とSEC(米証券取引委員会)との間で4年以上にわたって続いていた訴訟が、5月8日に最終的に5000万ドルの和解で決着。XRPの流通・利用に対する法的リスクが大幅に後退し、企業や金融機関による採用拡大への障壁も軽減されました。
さらに、7月には仮想通貨業界の制度整備を目的とした2本の重要法案が、米下院で相次いで可決されました。SECとCFTCの管轄を明確化する「CLARITY法案」、およびステーブルコインの発行ルールを定める「GENIUS法案」がそれぞれ通過し、XRPやリップル社の事業展開に対する制度的不透明感が緩和されています。
この制度改革の流れは、2025年1月に発足したトランプ政権下で加速したものです。新政権のもと、SECの仮想通貨政策が軟化し、他の暗号資産企業に対する訴訟取り下げも相次いだことで、リップル社との和解交渉も前進しました。
SEC訴訟の経緯
リップル社は2020年12月にSECから提訴され、XRPの販売が未登録証券に該当するかが争点となりました。2023年7月には、連邦地裁のトーレス判事が「XRP自体は証券に該当しない」と判断。一方で、機関投資家への直接販売については証券法違反と認定され、2024年8月に1億2,500万ドルの民事制裁金と差し止め命令が出されています。
そして2025年5月、最終的にSECとリップル社は共同申請を通じて、エスクロー口座に保管されていた1.25億ドルのうち5,000万ドルをSECに支払い、残額をリップル社に返還する形で和解に至りました。この合意は、控訴手続きの終了と追加訴訟回避を目的とした包括的な解決策とされています。
XRP現物ETF・年内承認への期待
仮想通貨ETF(上場投資信託)は、投資家にとってより安全で容易に購入する手段として、証券取引所で売買可能な金融商品です。
ETFが承認されれば、機関投資家を含めた市場参加者が増加し、より多くの資金流入と出来高の増加が予想されます。
2025年7月現在、ビットコインやイーサリアムの現物ETFが米SEC(証券取引委員会)から承認されています。XRPに関してもETF承認の可能性が高まっています。
同年5月には、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)がXRP先物を取引開始。規制された市場の確立は、今後の現物ETF承認に向けた重要なステップとみられています。
さらに、2025年7月には、複数のXRP先物ETFが米SECの判断を迎え、承認可否が市場の注目を集めています。特にProSharesは、7月14日に「Ultra XRP」「UltraShort XRP」「Short XRP」の3本を上場予定としており、いずれもレバレッジ・インバース型の構成です。また、Turtle CapitalやVolatility Sharesも7月21日を目標に、2倍ロング型ETFなどの承認を申請中です。
これらはいずれも先物連動型のETFですが、スムーズに上場が進めば、現物(スポット)XRP ETFの環境整備として大きな前進と評価されます。
現物XRP ETFについては、Franklin Templeton、Grayscale、Bitwise、21Shares、WisdomTree、CoinSharesなど複数の資産運用会社が申請を行っています。
ブルームバーグ・インテリジェンスのETFアナリストは、XRPの現物ETFが2025年中に承認される可能性を85%と高く予測しています。

米国アルトコインETF申請リストと承認確率 出典:ブルームバーグ・インテリジェンス
ETF業界の専門家であるNate Geraci氏は、すでにレバレッジ型XRP ETFが取引されている現状を踏まえ、現物XRP ETFの承認は「時間の問題」と指摘しています。また、Polymarketの予測市場では、2025年中にXRP ETFが承認される確率が77〜79%で推移しており、市場参加者の期待が高まっています。
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SC銀行の強気予想
英大手金融機関スタンダード・チャータード銀行は4月8日に公表したレポートで、XRPの価格が2028年までに現在の約500%以上に相当する1XRPあたり12.5ドル(1850円)へ到達する可能性を示しました。2025年5月5日時点の311円に対して約6倍となります。SC銀行は、「クロスボーダー決済やトークン化の需要拡大によってXRPの時価総額がイーサリアム(ETH)を上回り、ビットコイン(BTC)に次ぐ第2位の仮想通貨となり得る」と分析しています。

出典:スタンダード・チャータード
さらに、リップル社が米証券取引委員会(SEC)の訴訟リスクを大幅に軽減したことや、2025年にXRP現物ETFが承認される公算が高まっている点も、強気なシナリオを後押しするとしています。スタンダード・チャータード銀行は、同期間内にビットコインが50万ドルへ上昇するという前提を踏まえながら、XRPは高いインフレ率(約6%)にもかかわらず相対的パフォーマンスを維持できると予測しました。
リップル社は、米国債のトークン化やドル連動ステーブルコイン「RLUSD」などの取り組みを通じ、XRPレジャー(XRPL)を国際決済およびトークン化領域でさらに活用しようとしています。米国では先物型レバレッジETF「XXRP」が上場し、現物ETFへの期待が高まるなか、機関投資家の参入拡大と規制リスクの後退が、XRPの中長期的な成長を後押しする可能性があると注目されています。
暗号資産(仮想通貨)XRPの価格動向
XRPは2024年末から急騰し、2025年7月18には一時3.66ドル(540円)まで上昇。2018年初頭に記録していた過去最高値(約3.3ドル)を大きく更新し、史上最高値を塗り替えました。年初の水準(0.6ドル前後)からは約6倍に達する急伸となり、SEC訴訟の和解進展やETF関連法案の可決が材料視されています。

XRP/USD週足(Binance)出典:TradingView
2025年7月18日時点の価格は3.6168ドル(537円)。チャート上では高値圏でのブレイクアウトが確認されており、相場は再び上昇トレンドに乗りつつあります。週足SMA(34)はおおよそ2.15ドル前後で推移しており、足元ではそれを大きく上回る展開が続いています。
テクニカル面では、3.00ドルが直近までの主要レジスタンスであり、これを明確に上抜けたことで次なるターゲットとしてはキリの良い数字の4.00ドル(593円)が意識されやすい状況です。一方、下値のサポートとしては、2.48ドル前後(以前のレジスタンス)と、2.01ドル、1.62ドルが中期的な下支えゾーンと考えられます。
今後も価格のボラティリティは高水準が予想され、XRP ETFの正式承認タイミングや米国の仮想通貨政策方針が、相場の方向性を左右する重要な変数となりそうです。
主要なXRP取引所の特徴・手数料早見表
おすすめ 取引所 |
おすすめポイント | アプリの特徴 | 現物取引 | レバレッジ取引 | 投資サービス | 取引所手数料 | 最低取引単位 | 入金手数料 | 出金手数料 | 出庫手数料 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 ![]() コインチェック
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初心者でも直感的なUI/UX XRP取引所の手数料無料 |
アプリDL数累計700万超 | 取引所 販売所 |
– | 積立・貸暗号資産 | 無料 | 販売所:500円相当額 取引所:1.0 XRP 以上 かつ 500円(相当額)以上 |
0円~1018円 | 407円 | 0.15 XRP | ‐ |
2 ![]() SBI VCトレード
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販売所 取引所 |
〇 | 積立 レンディング |
Maker:-0.01% Taker:0.05% | 販売所:1 XRP 取引所:1 XRP | 無料 | 無料 | 無料 | ‐ |
3 ![]() bitbank
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全暗号資産(仮想通貨)取引所中 取引量 国内No.1 * |
アプリストア 国内No.1 * | 販売所 取引所 |
‐ | レンディング | Maker:-0.02% Taker:0.12% | 販売所:0.0001 XRP 取引所:0.0001 XRP | 無料 | 550円(3万円未満)/ 770円(3万円以上) | 0.1 XRP | ※21年2月14日 CoinMarketCap調べ ※18年10月31日 iOS App Store |
暗号資産(仮想通貨)XRPの買い方・購入方法
日本円で暗号資産XRPを購入するには、日本国内の暗号資産取引所の口座を開設する必要があります。
ここでは、コインチェックを例にXRPの購入方法を紹介します。
口座開設手順(コインチェックの場合)
コインチェックで仮想通貨を購入するまでの手順は、たった4ステップです。以下の順に沿って進めることで、初心者の方でも簡単にビットコインやイーサリアムの購入が可能です。
口座開設の準備
本人確認をスムーズに進めるため、以下を事前に用意しましょう。
- 本人確認書類(マイナンバーカード または 運転免許証)
- NFC対応スマートフォン(かざして確認の場合)
- メールアドレス、SMSが受信可能な電話番号
ステップ1:アカウント作成

- 公式サイトにアクセスして、メールアドレスとパスワードを登録
- 認証メールを確認してURLをクリックし、アカウントを有効化
ステップ2:本人確認(eKYC)

以下のいずれかの方法で本人確認を行います:
- 撮影方式:書類3面+自撮り動画を提出
- かざして確認:マイナンバーカードをスマホで読み取り
ポイント:スマホ対応かつ最短当日で審査完了するため、迅速に取引を始められます。
KYC(本人確認)は早めに
メールアドレスや基礎情報の登録だけでは、すぐにXRPを売買することはできません。KYC(本人確認)までは最低限済ませておき、できれば開設した口座に「日本円」を入金しておきましょう。
多くの暗号資産(仮想通貨)取引所が「eKYC(電子本人確認)」を導入しており、これを利用すれば、すべての手続きをオンライン上で完結できます。
免許証やパスポートでもeKYCは可能でが、マイナンバーカードの公的個人認証サービスを活用すれば、即時審査が完了するのでおすすめです。

オンラインで安全に本人確認を行う公的個人認証サービスの場合
ステップ3:日本円を入金

- 「ウォレット」から「JPY/日本円」を選択
- 銀行振込、コンビニ、またはペイジーを選んで入金
ステップ4:仮想通貨の購入(販売所形式)

販売所では、通販サイトやドラッグストアなどの店頭販売のように、仮想通貨交換業者と直接取引を行うため、基本的には「○○を○個買いたい!」というニーズに対応し、成行注文のかたちで売買が成立します。表示されたレートで即座に売買でき、操作方法もシンプルです。購入の流れとしては:
- 購入する仮想通貨を選択
- 日本円で購入金額を入力
- 「日本円で〇〇〇を購入」をタップ
これで希望する仮想通貨を買うことが出来ます。
購入レートはコインチェック側が決定するため、入力した「購入金額」で取得可能な仮想通貨の数量が自動的に算出されます。
※スプレッドが含まれるため、実質の取引価格に注意が必要です。
エックスアールピー投資の必須知識
取引所で口座を開設して売買を行う際に、初心者が知っておくべきことを解説します。
取引所と販売所の違い

仮想通貨の取引には「販売所」と「取引所」の2つがあります。
販売所では、業者から直接仮想通貨を購入するため手続きが簡単ですが、スプレッド(売値と買値の差)が大きい傾向があります。急な価格変動時にはさらに広がることがあるため、頻繁な売買をすると手数料負担が増える点に注意が必要です。
取引所では、自分で売買注文の価格と数量を設定できるため、有利なレートで取引できる可能性がありますが、操作がやや複雑です。
初心者はまず、長期保有や積立を目的とするなら販売所を利用し、慣れてきたら頻繁な売買やトレードに挑戦するときに取引所を検討するとスムーズです。取引所では指値注文や成行注文を活用することで、取引コストを抑えられます。
セキュリティ対策の基本(二段階認証など)
暗号資産の取引とウォレットの利用にあたっては、適切な取引所選び、取引方法の理解、そして最も重要なセキュリティの確保が不可欠です。
国内の暗号資産交換所では、顧客から預かった資金は経営資本とは別に管理されています。これにより、預かり金が運営資金として使用されることはありません。
二段階認証
2段階認証を設定しない場合、コインチェックに登録したメールアドレスとパスワードを入力するだけでログインすることが出来てしまい、不正アクセスにより赤の他人にログインされてしまった場合、パスワードを変更されログイン出来なくなる、もしくは日本円やXRPを盗まれてしまうことも起こり得ます。
2段階認証を設定しておくと不正アクセスされそうになっても、OTP(ワンタイムパスワード)と呼ばれる時間制限付きのパスワードも合わせて入力しないとログイン出来ないようになります。
Googleの二段階認証を設定
設定タブの中の「二段階認証」をタップします。
次に、手持ちのスマホの種類がiOSであれば「iOSアプリ」を、Androidであれば「Androidアプリ」をクリックし、アプリのインストール画面に遷移します。
iOSの場合は「Google Authenticator」を、Andoroidの場合は「Google認証システム」という認証用のアプリをインストールすることになります。

認証アプリをインストールしたら、前の画面に戻り「設定する」をクリック。その後は画面の指示に従って設定を完了させてください。
二段階認証設定後は、ログイン画面でメールアドレスとパスワードを入力し、「メールアドレスでログイン」をクリック。認証アプリを起動し、生成されたパスコード(数字6桁)を入力し、ログインして利用していきます。
次からのログインは毎回このアプリに表示される6桁の数字を入力することになります。一定時間毎に数字は変更されますので、同じ数字を入力すればいい、という事にはなりません。
SSL暗号化通信
SBI VCトレードのサイトは、世界基準の厳しい審査を経たEV SSL証明によって保護されており、SSLサーバ証明書を不正に取得することは極めて困難です。SSL(Secure Socket Layer)は、データを暗号化してやり取りするプロトコルです。EV SSLサーバ証明書を導入しているサイトでは、組織名が表示され、安全性が高いことをアピールできます。
暗号化通信が行われているかどうかは、以下の方法で確認できます:
- httpsのページを開き、「F12」キーを押してディベロッパーツールを開きます。
- 「Security」タブを選択し、「View certificate」をクリックしてSSLサーバ証明書の詳細を確認します。

SSL証明書の詳細確認イメージ
スマホの場合は、Chromeブラウザでは、画面右下の「…」をタップして、「サイト情報」を選択すると、セキュリティ状況を確認できます。Safariブラウザでは、URL左の鍵🔓マークが暗号化されたサイトであることを示しています。
通常、ウェブサーバとブラウザ間の通信はHTTPを使用しますが、HTTPではデータの暗号化やサーバの認証を行いません。SSLを利用した暗号化通信によって、これらのセキュリティリスクを軽減します。
エックスアールピー(XRP)投資の税金
仮想通貨取引で生じた利益は原則「雑所得」として取り扱われます。日本円との売買で得た利益だけではなく、仮想通貨同士を交換したときに生じた利益やレンディングなどで得た報酬も課税対象となります。
雑所得に分類される仮想通貨取引での所得は、給与所得などの他の所得と合算した金額に対して税率がかけられます。税率は、所得が多いほど高くなる「累進課税」が適用され、下表の通り5%~45%の7段階に分かれています。住民税も合わせると最大で約55%の税率が課されます。

出典:国税庁
仮想通貨の損益計算に関して、届け出を出さない限り取得価額は「総平均法」で計算することになります。「総平均法」は簡単に説明すると、年度末に購入した価格をすべて足して購入数量で割り、そこから算出された平均価格と売却価格との差額を損益にする方法になります。
「ガチホ」のようにXRPを長期間保有している場合、年度ごとに平均取得額を出しておかなければ、いざ売却して大きな利益を得たときに正しい損益額を出すことが難しくなるため、注意が必要です。
届け出を出せば、取引ごとに暗号資産の平均単価を算出する「移動平均法」での計算が認められます。総平均法・移動平均法のどちらを利用しても、最終的な損益額は同じに収束しますが、年度ごとの損益額は変わるうえ、一度使用した計算方法は原則3年間変えることができません。
暗号資産(仮想通貨)XRPの歴史
ここで、XRPのこれまでの歴史を紹介していきます。
リップル社とXRP
暗号資産(仮想通貨)XRPは、XRP Ledger上で使用できるネイティブトークンのことを指します。
米国企業のRipple(リップル)社との関係が深いため、XRPとRippleが混同されることがありますが、XRPとRippleは別物です。
- 「XRP」と表記されている場合は、暗号資産・XRP LedgerのトークンであるXRPと考えてください。
- 「Ripple(リップル)」と表記されている場合には、リップル社や同社が提供する金融サービスであると考えてください。
本記事では、上記のように表記を区別しています。
XRPとXRP Legderの歴史
XRP Ledgerは2011年から開発が行われ、2012年にリリースされました。
開発はDavid Schwartz氏、Jed McCaleb氏、Arthur Britto氏という3名のエンジニアが行い、リリース直後にリップル社の共同創業者・会長となるクリス・ラーセン氏が参加。2012年9月に NewCoin 社 (すぐに OpenCoin に改名され、現在はRipple Labs.という名称) が設立され、3名のエンジニアとクリス・ラーセン氏が共同創業者となります。
XRPLの創設者らは同社に、XRP Ledgerのネイティブ通貨である800億XRPを贈与。リップル社はその後、その大部分をエスクローに預けています。
このような関係から、XRPとXRP Ledgerはリップル社のものと考えられがちですが、XRP Ledgerはオープンソース技術として独立しています。リップル社は現在、クロスボーダー決済事業における流動性管理に XRPLedgerとXRPを活用するユースケースを構築する貢献者の一人に過ぎません。
2020年にXRP Ledgerの開発や企業等への採用を促進するための組織としては、XRPL Foundation(XRPL財団)という財団が設立されています。
リップル社のプロダクト
リップル社(Ripple Labs.)は「価値のインターネットの構築(Building the Internet of Value)」を掲げている米国の企業です。
リップル社は国際決済や暗号資産への流動性供給、機関投資家向け保管プラットフォーム(カストディ)サービス、CBDC(Central Bank Digital Currency・中央銀行デジタル通貨)の発行やその支援など、多くのフィンテックサービスを提供しており、一部のサービスにXRP Ledgerを活用しています。
国際決済や国際送金にかかわるプロダクトでは、「RippleNet」と「ODL(On demand liquidity)」というサービスが展開されており、「ODL」でXRPが活用されています。
一般的に「ODL」国境を越えた国際送金などに使用されますが、資金の移動にあたりXRPを経由して取引を行っていることが特徴です。
ODLによる法定通貨Aから法定通貨Bへの送金は以下の流れで実行されます。

出典:SBI VCトレード
- 送金元の金融機関から法定通貨Aを暗号資産取引所へ送金
- 法定通貨AをXRPへ交換し、XRPを目的地の暗号資産取引所へ送金
- XRP LedgerでXRPを送受信
- 受け取ったXRPを法定通貨Bへ交換
- 法定通貨Bを資金移動業者の受取口座へ送金
ODLの製品構造上、取引のために一定量のXRPを保有する必要があるため、ODLを導入する企業や金融機関が増加すると、取引に使用されるXRPの需要が高まります。これにより、XRPの準備高や流動性が向上し、結果としてXRPの価格が上昇する可能性があるという期待が持たれています。
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リップル社によるステーブルコイン戦略
リップル社は暗号資産業界において独特な立ち位置を占めており、その戦略は大きくCBDC(中央銀行デジタル通貨)プラットフォームとRLUSDステーブルコインの二つの柱で構成されています。
CBDC

出典:Ripple
リップル社の強みは、他の暗号資産プロジェクトが財団や開発企業という形で運営されることが多い中、企業として明確なビジネス体制を持っていることです。政府や中央銀行といった公的機関との直接的な契約や協業が可能となり、CBDCの実証実験や導入において重要な役割を果たしています。タイのサイアム商業銀行(SCB)との提携や、日本でのSBIとの合弁会社「SBI Ripple Asia」の設立は、この企業戦略の成功例といえるでしょう。
リップル社が提供するCBDCのプラットフォームでは、XRPをブリッジ通貨として導入することを示唆しており、XRPの利用が促進されることが期待されています。
関連:米リップル社、CBDCプラットフォームにXRPをブリッジ通貨として導入
RLUSD
RLUSDステーブルコインは、実世界の資産(RWA)をブロックチェーン上でトークン化する流れに対応した戦略的な取り組みです。RWAは不動産、株式、債券、マネー・マーケット・ファンドなど幅広い資産を含む分野で、2030年までに2兆〜4兆ドル規模に拡大する可能性があると予測されています。RLUSDは個人向けではなく企業利用を想定して設計されており、特に国際送金の速度向上とコスト削減を目的としています。
RLUSDは2024年12月に発行を開始し、2025年7月時点で流通量は5億ドルを突破しました。NYDFS承認の下で発行され、XRPレジャーとイーサリアムの両方に対応しているため、幅広い利用が可能です。また、スイスFINMA規制のAMINA銀行が銀行として世界初でRLUSDをサポートしたことは、機関投資家や企業の信頼獲得において重要な節目となりました。
RLUSD利用の増加により、取引手数料として使用されるXRPの需要がどれほど押し上げられるかも注目点です。
関連:リップルのステーブルコイン「RLUSD」× 機関投資家向け戦略 SBIとの協業も
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