TOP 新着一覧 チャート 資産運用
CoinPostで今最も読まれています

【確定申告特集1】知っておきたい仮想通貨にかかる税金を税理士が解説|Aerial Partners寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
※このページには広告・PRが含まれます

【確定申告特集1】知っておきたい仮想通貨にかかる税金を税理士が解説

以下、Aerial Partnersの藤村 大生税理士より寄稿いただいた文章です。

導入

ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)など、主要な暗号資産(仮想通貨)の価格が高騰し、2020年度は仮想通貨市場が大きく盛り上がった年となりました。過去の年度と比較して利益が出ている方が増えているかと思いますが、ここで気になるのが税金です。

仮想通貨取引での所得について、どのような税金がかかるのか、税務に詳しくない方にもわかりやすく説明していきます。

仮想通貨取引での所得には税金がかかり、確定申告が必要になる

仮想通貨取引による所得には、原則として雑所得に区分され、税金がかかります。雑所得の特徴については後ほど説明していきますので、まずは仮想通貨投資家がどのようなケースで確定申告が必要になるのかを確認していきましょう。

確定申告が必要になるケース

一般的な会社員は、源泉徴収や年末調整によって納税をしているため、確定申告が不要な方が多いです。

しかし、以下のケースに当てはまる場合は確定申告を行う必要があります。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  1. 給与収入が年間2,000万円を超える人
  2. 給与所得や退職所得以外の所得金額(仮想通貨による所得を含む)の合計額が20万円を超えている人
  3. 給与を2か所以上からもらっている人
  4. 住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)の適用を受ける人(初年度のみ確定申告が必要)
  5. 雑損控除、医療費控除、寄付控除の適用を受ける人(ただし、ワンストップ特別制度により、ふるさと納税の場合で寄付先が5自治体以内であれば確定申告は不要
  6. 配当控除の適用を受ける人
  7. 同族会社の役員などで、その同族会社からの給与以外に貸付金の利子や資産の賃貸料を受けている人

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

仮想通貨による所得が関係するのは2ですので、仮想通貨取引による年間の所得額が20万円を超えている場合は、確定申告が必要になる可能性があります。

詳細:国税庁 確定申告が必要な方

仮想通貨にかかる税金はどんな特徴を持っているのか

確定申告について説明しましたが、ここからは仮想通貨取引による所得(雑所得)にかかる税金の特徴について解説していきます。

【総合課税】給与所得などの所得金額の合計額に課税される

仮想通貨取引による所得は、給与所得など、他の所得と合算した金額に対して税率がかけられます。

税率は、所得が多いほど高くなる累進課税となっていて、5%~45%の7段階に分かれています。住民税も合わせると最大で約55%の税率が課されます。

(参照:国税庁 所得税の税率

これに対して、FXによる所得や株式の譲渡による所得は申告分離課税になるため、他の所得金額と合計せずに分離して税額を計算します。

【損益通算禁止】仮想通貨取引で損失が出た場合、他の所得と相殺できない

年間の仮想通貨取引で損失が出ている場合でも、給与所得と合算して相殺(損益通算)することはできません。

しかし、同じ雑所得に区分される所得同士なら損益通算が可能です。

【損失の繰越控除禁止】生じた損失は翌年以降の利益と相殺できない

上場株式などの取引を行っていて損失が出た場合は、損失を最大3年間繰越すことができ、翌年以降の利益から控除することができますが、仮想通貨取引で発生した損失は、翌年以降に繰り越すことができません。

まとめ

仮想通貨の税金・確定申告の基本的な部分について説明してきましたが、確定申告を行ったことがない場合は分からないことや不安に感じる点が多いと思います。

まずは、1年間の正確な損益額を計算して確定申告が必要かどうかの判断を行うところから始めてみましょう。Gtaxなどの仮想通貨の損益計算サービスを活用すれば、税務や会計に関する詳しい知識が必要なく、年間の損益額を確認することができます。

その上で分からないことや不安に感じる点がある場合は税務署や税理士に相談することをおすすめします。

寄稿者:藤村 大生

公認会計士・税理士 株式会社Aerial partners ビジネス開発部長

監査法人でデューデリジェンス、原価計算導入コンサルなどの業務を中心に従事。 また、証券会社の監査チームの主査として、分別管理に関する検証業務も行う。暗号資産事業者に対する経理支援を行っており、暗号資産会計・税務の知見に明るい。

企業情報

企業名:株式会社Aerial Partners(https://www.aerial-p.com/

設立:2016年12月27日

代表者名:沼澤 健人

グループ会社:Aerial法律事務所/Atlas Accounting/税理士法人堀口会計

運営サービス:Gtax(ジータックス)、Guardian(ガーディアン)

事業概要:仮想通貨損益の自動計算ソフト『Gtax』、税理士紹介&仮想通貨取引の損益計算サービス『Guardian』などの開発

本記事は企業の出資による記事広告やアフィリエイト広告を含みます。CoinPostは掲載内容や製品の品質や性能を保証するものではありません。サービス利用やお問い合わせは、直接サービス提供会社へご連絡ください。CoinPostは、本記事の内容やそれを参考にした行動による損害や損失について、直接的・間接的な責任を負いません。ユーザーの皆さまが本稿に関連した行動をとる際には、ご自身で調査し、自己責任で行ってください。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
11/21 木曜日
17:00
BitwiseがソラナETF準備開始 デラウェアで信託登録完了
暗号資産運用大手Bitwiseが、ソラナ(SOL)ETF組成に向けデラウェア州で信託登録を完了した。VanEck、21Sharesに続く参入となる。
16:59
バイナンス、5種類の仮想通貨取引ペアを11月22日に取扱い中止
大手取引所バイナンスが、THETA/ETHやRARE/BRLなど5種類の仮想通貨取引ペアの取扱い中止を発表。11月22日12時より取引停止へ。各トークンは他の取引ペアで継続取引可能で、価格への影響も限定的。スポット取引ボットサービスも同時終了。
15:27
ビットコイン1500万円突破 ETFオプション解禁で資金流入加速
ビットコインが史上初めて1500万円を突破した。米国でETFオプション取引が解禁され、機関投資家の参入が加速。IBITへの1日1000億円規模の資金流入が継続する中、トランプ政権への期待も相場を押し上げる。バーンスタインは3100万円到達の強気予想を見立てている。
13:10
ソラナPhantomウォレット、米AppStoreの無料ユーティリティアプリ部門でトップに
ソラナ基盤のPhantomウォレットが米AppStoreで無料ユーティリティアプリ部門1位を獲得。無料アプリの総合部門でも5位に躍進した。
11:25
半導体大手エヌビディア決算報告 過去最高の売上高
エヌビディアが8~10月期決算を発表。売上高は再び過去最高を記録した。AI需要拡大で業績好調も、成長率の鈍化予想で株価は下落している。
11:05
米SEC、仮想通貨指数ETFの上場判断を延期
ゲンスラー率いる米国証券取引委員会は、米大手資産運用企業フランクリン・テンプルトンの仮想通貨指数ETF「EZPZ」の承認判断を延期した。
09:40
「仮想通貨は申告分離課税で20%に」国民民主党の玉木代表が与党に要望
国民民主党の玉木代表が仮想通貨税制改正を与党に要望した。雑所得から申告分離課税にすることを提案している。
07:50
テザーUSDTが3000億円分新規発行、市場に流動性注入
今週仮想通貨ビットコインの上昇に際し、ステーブルコインのテザー(USDT)が大量に発行されたことが明らかになった。
06:50
米上場のバイオ企業、ビットコイン財務戦略を採用
米上場のバイオ医薬品企業のHoth Therapeuticsは、最大100万ドル相当の仮想通貨ビットコイン購入を取締役会で承認した。
06:40
トランプ次期政権、史上初の仮想通貨特命官ポストを検討
トランプ次期大統領の移行チームは仮想通貨政策に特化した史上初の常勤のホワイトハウスポジションの設置を積極的に検討しているようだ。
06:20
マイクロストラテジー時価総額が米国トップ100に、ビットコイン史上最高値更新受け
仮想通貨ビットコイン続伸を受け、BTCを大量に保有する米マイクロストラテジー社の株価も続伸し、史上最高値となる504.7ドルに到達し米国で時価総額トップ100にランクインした。
11/20 水曜日
17:03
韓国の仮想通貨課税、2025年1月から導入見込み
韓国政府が2025年初頭から実施予定の仮想通貨課税について解説。免税限度額を250万ウォンから5000万ウォンへ大幅引き上げで、年間利益560万円未満は非課税に。取得価格不明時の代替計算方法導入など、投資家に配慮した新制度の詳細を紹介。11月下旬の法案可決を目指す。
14:00
BONK急騰、アップビットでウォンペア提供開始
韓国最大の仮想通貨取引所Upbitは20日にソラナ基盤の犬系ミームコイン「BONK」の新規上場を実施し、韓国ウォンの通貨ペアを新たに提供し始めた。
13:57
Ledger Stax・Flex完全ガイド|仮想通貨の高性能ハードウェアウォレットを徹底比較
10周年を迎えたLedgerの次世代ハードウェアウォレット「Stax」と「Flex」を詳しく解説。大画面タッチパネル搭載の最新モデルの特徴から、定番のNanoシリーズとの違いまで完全網羅。セキュリティと使いやすさを兼ね備えたウォレットの全貌を紹介しています。
13:20
マイクロストラテジー会長、マイクロソフト株主総会でビットコイン投資を提案へ
米マイクロストラテジー社のマイケル・セイラー会長が、マイクロソフト株主総会で3分間のビットコイン投資プレゼンを実施すると発表。ビットコイン投資は株主にとっても、株価を左右する重要な議題であり、総会で議論されるべきだと述べた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/12/01 09:30 ~ 20:00
東京 墨田区文花1丁目18−13
重要指標
一覧
新着指標
一覧