CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨取引所のセキュリティ比較・解説|ハッキング被害を避けるために

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨取引所のセキュリティ比較
ハッキング被害などが取り沙汰され、仮想通貨のセキュリティ懸念が強まる中、仮想通貨取引所の安全性・運営元の情報について、比較・解説しています。

仮想通貨に求められる安全性

2018年1月、社会を震撼させた、コインチェック社のハッキング事件。4年前に発生したMt.GOX事件に続き、日本の仮想通貨市場で巨額の資金が流出したことで、不信感を持った方も多かったのではないでしょうか。

特に問題となったのは、取引所による杜撰な管理体制でした。

その後、金融庁の監視・監督体制が伝統の金融業界基準まで厳しくなったこともあり、経営管理や安全性の面で大幅に改善されましたが、一部の「みなし事業者」が廃業に追い込まれるなど、淘汰が進みつつあります。

取引所比較

今回は、取引所のセキュリティに重点を置き、日本国内の大手仮想通貨取引所を比較、紹介していきます。

安全性の高い取引所を選定するにあたり、以下の点が一つの指標として挙げられます。

  • 金融庁の認可
  • 経営基盤(運営母体と金融ノウハウ)
  • 運営年数
  • 株主構成
  • 資本金(財務状況)
  • 経営者の資質(誠実な対応)

主要取引所の特徴を、比較検証してみました。

取引所名

(開設日)

注目ポイント
bitFlyer

(2014年5月)

資本金:41億238万円

・国内初のビットコインの販売所サービスを開始

・株主構成にメガバンクなどの大企業が名を連ねる

・三井住友海上と連携して事業者向け賠償責任保険を共同開発

・Sqreenのセキュリティスコアで最高評価を獲得

coincheck

(2014年8月)

資本金:1億円

・スマホアプリが充実、使いやすいUI/UXに定評

・東証1部上場企業、マネックスグループが運営

・マネックスグループの強固な経営基盤(筆頭株主は静岡銀行)

・米国事業を含めた豊富な金融ノウハウ

SBIVC

(2018年8月)

資本金:9億8,000万円

・東証1部上場企業、SBIホールディングスの経営基盤

・国内No.1ネット証券事業やネット銀行などの豊富な金融ノウハウ

・世界最高品質、米ナスダックの取引システムを導入

Zaif

(2015年3月)

資本金:27億5,513万円

・親会社のテックビューロがICOプラットフォームCOMSAやプライベートブロックチェーンmijinを開発

・内部への侵入が実質的に不可能なシステムセキュリティ環境を構築

・欧米型の数理モデルによる不正検知を導入

QUOINEX

(2014年11月)

資本金:約20億円

・大規模障害、サーバーダウン、盗難件数がゼロ

・100%コールドウォレットに加えて、プライベートサーバーを使用

・柏森CEOの誠実な対応(動画配信など)に定評

・経営陣に、クレディ・スイスやゴールドマン・サックス出身者多数

bitbank

(2014年8月)

資本金:11億3100万円

・スマホアプリが充実、使いやすいUI/UXに定評

・ビットコインセキュリティ専門企業のBitGoと提携

・マルチシグ・コールドウォレット運用管理を徹底

BITPoint

(2016年7月)

資本金:44億3000万円

・東証2部上場企業、リミックスポイントが運営

・即座に異常を検知できる24時間365日の監視体制

・「情報セキュリティ委員会」を発足

・日証金信託銀行との提携で破綻リスクを防止

GMOコイン

(2017年5月)

資本金:17億5800万円

・東証1部上場企業、GMOインターネットグループが運営

・サーバー貸出事業を行うなど、高度なサーバー管理ノウハウ

・証券会社の運営で豊富な金融ノウハウ

・三井住友海上火災保険との連携

DMM Bitcoin

(2018年1月)

資本金:12億9000万円

・DMMグループが運営

・DMM.com証券のセキュリティー管理態勢を応用

・社内外において、24時間365日での監視体制

まとめ

まだ発展途上である仮想通貨業界における「顧客保護の仕組み」は万全ではなく、どの仮想通貨取引所に預けたとしても、絶対に不正流出しない(破綻リスクがない)という保証はありません。

複数の仮想通貨取引所を分散して使用したり、自分自身で「ハードウェアウォレット」管理するなど、リスクヘッジを徹底することで、大事な資産を守っていきましょう。

ハードウォレットで保管する

CoinPost撮影

コールドウォレットで管理する「レジャーナノ(Ledger Nano S)」であれば、インターネット上から物理的に遮断しているだけでなく、送金時にデバイスの承認ボタン(PINコード入力)などの物理作業が必要になるため、安全性は極めて高いと言えるでしょう。

すぐに「レジャーナノ(Ledger Nano S)」などのハードウェアウォレットを入手できなかったとしても、仮想通貨取引所を複数開設しておき、大事な仮想通貨資産を分散させることで、リスクヘッジすることが重要です。

CoinPostの関連記事

レジャーナノ(Ledger Nano S)の使い方|仮想通貨を安全に管理する方法
仮想通貨取引所のハッキングリスクが問題になる中、仮想通貨資産を安全に保管できるコールドウォレット『Ledger Nano S(レジャーナノS)』の購入方法や初期設定方法、リップル(XRP)の送金・入金方法など使い方を詳しく解説。26種類の対応仮想通貨一覧もあるので、参考にどうぞ。
仮想通貨取引所Zaifがビットコインなど3通貨、計67億円相当のハッキング被害|フィスコと資本提携、50億円の金融支援も
日本の仮想通貨取引所Zaifは20日未明、日本円で約67億円相当(BTC、MONA、BCHを含む)のハッキング被害にあったこと報告した。株式会社フィスコのグループ企業と資本提携や金融支援などを検討する基本契約を締結に至ったとしている。
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
12/02 土曜日
08:30
Starknet独自通貨の無料配布、スナップショット実施済み
仮想通貨イーサリアムのL2「Starknet」は今週SNSで出回っていたSTRKトークンのエアドロップのスクリーンショットの真贋を確認し権利獲得にあたるスナップショットはすでに実施されたことを明かした。
07:20
グレースケール、来年向けの仮想通貨市況レポート公開
仮想通貨運用会社グレースケールは、2023年11月版の市況レポートを公開。2024年は複数の条件が重なることによって、ビットコインの価格に上昇圧力がかかる可能性があるとの見解を示している。
06:50
ビットコインETFの上場申請めぐり今週3社目のSEC面談、専門家が承認楽観視
米SECは、GBTCから現物型ビットコインETFへの転換申請について、今週29日に申請側のグレースケール(2度目)と会議を行ったことが判明した。仮想通貨ビットコインは年初来高値を更新した。
06:00
ソラナDEX「Jupiter」、仮想通貨JUP無料配布の事前確認ページ公開
ソラナ基盤の分散型取引所アグリゲーター「Jupiter Exchange」は独自トークン「JUP」の無料配布(エアドロップ)計画について、事前確認の公式ページを公開した。
12/01 金曜日
17:41
「暗号資産の投資状況と確定申告」に関する調査、年内取引で約7割が利益
Aerial Partnersが2023年の暗号資産取引調査結果を公開。ビットコインなどの現物取引だけでなく、PoS銘柄のステーキング利用度が高まりつつあり、利益を出している投資家増加に伴い「確定申告」の必要性も上がっている。
16:03
米投資会社タイガー・グローバル、BAYCやOpenSea投資の評価額を大幅下方修正
タイガー・グローバル・マネジメントが、有名なNFTコレクション「Bored Ape Yacht Club」(BAYC)と主要なNFTマーケットプレイスであるOpenSeaへの投資により、大幅な含み損を抱えていると報じられた。同社の直近の投資動向と報告内容についてまとめる。
16:00
「ビットコインがもたらす革命をSNSへ」Nostrasia特集を配信
第10回のGM Radio:Beyond The Priceは11月22日に公開。今回は11月に東京などで開催されたイベントNostrasiaを特集した。
14:00
「イルビウム」、eスポーツチームTeam Liquidと提携
Web3ゲームIlluviumは、世界最大級のeスポーツチーム「Team Liquid」と提携すると発表した。独自NFTのリリースやトーナメント開催を予定している。
13:21
4年越しの復帰、bitFlyerの加納CEOが“世界と戦う”ために求める人材は?
国内大手暗号資産(仮想通貨)取引所を運営するbitFlyer HD加納裕三CEOに独占インタビュー。bitFlyerの強みや求める人材、ビットコインETFの影響について注目される暗号資産市場の展望について伺った。
12:52
BAYCバーチャルバンド「KINGSHIP」、大手ゲーミングプラットフォームRobloxでデビュー
高級NFTコレクションBAYC(Bored Ape Yacht Club)キャラのバーチャルバンド「KINGSHIP」をフィーチャーした「KINGSHIP Islands」が、大手ゲーミングプラットフォームRobloxでプレイ可能になった。
12:40
ビットコイン38000ドル台復帰で年初来高値更新うかがう、ビットコインETF巡る報道続く
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインETF承認期待やFOMCの金利据え置き予想を背景に、BTCが高値更新を目前にしている。日足でアセンディングトライアングルを形成しており、ブレイクすれば4万ドルの心理的節目が視野に入る。
11:26
ビットコイン先物ETF「BITO」、運用資産額が過去最高値更新
米国初のビットコイン先物ETF「BITO」が運用資産で歴史的高値を更新。今年のBITOへの純流入額は11月24日時点で4億3,800万ドルであり、特に11月10日までの2週間で2億2,400万ドルが流入した。現物ビットコインETF承認への期待が高まり、BTC市場への機関投資は9週連続で純流入を記録している。
10:45
ビットコイン取引手数料で4億円超の過払い アントプールが返却へ
アントプールは、あるユーザーが過大に支払った83ビットコインの手数料を返却すると発表した。
09:45
大和証券ら4社、イーサリアムでST発行へ
大和証券グループは、パブリックブロックチェーン上でセキュリティトークンを発行するPOCを実施すると発表。基盤には仮想通貨イーサリアムのブロックチェーンを活用する。
08:30
NYダウ今年の高値更新 10月PCEがインフレ鈍化示唆
米株指数NYダウは本日+520ドル超と大幅続伸。11月には今年の高値を更新し2022年1月以来の高値をつけた。一方、仮想通貨ビットコインの11月の上昇率は8.8%だった。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア