
業界や専門家招き公開会議へ
米商品先物取引委員会(CFTC)のキャロライン・ファム委員長代理は27日、イノベーションと市場構造に関する公開ラウンドテーブル(会議)を行うと発表した。
暗号資産(仮想通貨)などデジタル資産、予測市場、利益相反などに焦点を当てたものとなる。今後数か月間、業界リーダー、市場参加者、市場構造の専門家、公益団体と、透明性ある公開会議を行う予定だ。
ファム氏は、「米国の経済成長と競争力を促進する明確なルールと安全策を確立するのに役立てる」として、次のように説明している。
イノベーションと新技術により、市場に新たな流れが起こり、より多くの人々がアクセスできる新たな機会が生まれた。同時に、新たなリスクも生まれた。
CFTCは、職員のラウンドテーブルを主催することで基本に立ち返り、様々な調査やデータ、専門家の報告、一般からの意見を取り入れた、運営のために役立つ記録を作成する。
具体的に、どのようなトピックが話し合われるのかはまだ公表されていない。これまでバイデン政権下では、CFTCは米証券取引委員会(SEC)よりも仮想通貨に寛容な姿勢を示してきた。
昨年11月時点では、トランプ政権がCFTCによる仮想通貨の監督権限を拡大する意向と報じられていたところだ。
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前委員長は選挙予測市場を認めず
CFTCのロスティン・ベナム前委員長は20日に退任しており、トランプ大統領はまだ新しい委員長を選任していない。
ベナム前委員長下でCFTCは2023年、Kalshiの政治イベントに関する取引市場、具体的には「米国議会を、どの政党がどのくらいの期間支配するか」という賭けを不承認としていた。
ベナム氏は、こうした賭けは民主的な選挙プロセスを商品化することで、その健全性を低下させると述べている。
一方でKalshiはその後、CFTCを提訴。2024年9月、地方裁判所はKalshiの選挙予測市場を却下したことは、CFTCの権限超越行為だという判決をくだした。CFTCは控訴したものの、これも却下されている。
ベナム氏はその後も、選挙に関する賭けを行う予測市場は違法であり、「議会が介入すべき分野だ」と呼びかけていた。
なお、米大統領選の予測市場で注目を集めた大手予測市場のポリマーケットは、CFTCとの和解の結果、米国居住者へのサービス提供は禁じられているところだ。
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