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米ビットコインマイニング大手2社、計2.3万BTC売却 AIデータセンター投資と自社株買いに活用

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • RiotとHut 8がBTCを大量売却
  • Riotは建設と債務返済、Hut 8は自社株買い

ビットコインを大量に売却

米上場ビットコインマイニング企業のライオット・プラットフォームズ(Riot Platforms)とHut 8が、ビットコイン(BTC)を大量に売却していたことが第3四半期(Q3)決算で明らかになった。ライオットは売却資金をAIデータセンターの開発や債務返済に、Hut 8は自社株買いに充てており、マイニング企業の事業モデル転換が進んでいる。

ライオットは2026年に入ってビットコインの売却を加速させた。年初から9月末までの売却量は計2万264BTCで、調達額は約15億ドルにのぼる。Q3の売却は1万599BTCで、同四半期の生産量1,637BTCの約6.5倍に当たる。

9月末時点の保有量は2,418BTCで、年初の1万8,005BTCから大きく減少した。

売却資金は、テキサス州で進めるAIデータセンター建設や債務返済に充てられた。コインベースの信用枠2億ドルは全額返済して契約を終了し、担保に差し入れていたビットコインもすべて解除された。2026年は株式を発行せずに資金調達を終えており、Q3末時点で9億5,020万ドルの現金とビットコインを保有する。

Hut 8はQ3に、戦略的準備金として保有していた約954BTCを売却し、10月にも約2,148BTCを追加で売却した。Q3から10月までの売却量は計3,102BTC、売却額は約2億5,020万ドルとなった。

売却資金は自社株買いに充て、約333万株を取得した。11月2日には、自社株買いの承認枠を10億ドルに拡大している。株式の取得は発行済み株式数を減らし、残る株主の持分比率を高める効果がある。

9月末時点の保有量は、自社分が約8,360BTC、過半数の株式を持つ子会社American Bitcoinが約8,427BTCだった。

両社がビットコインの売却を進める背景には、マイニング事業の収益性低下もある。

ライオットのQ3のBTC生産量は1,637BTCで、前年同期比で16%増加した。それでもマイニング売上高は1億1,600万ドルと、前年同期の1億6,080万ドルから28%減っている。ビットコインの平均価格が前年同期の11万4,361ドルから7万855ドルへ下落したことが、売上高を押し下げた。

関連記事:マイニング企業のAIシフトは不可逆的か、完全撤退も相次ぐ=コインシェアーズ分析

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AIデータセンター事業を拡大

ライオットはマイニング事業で培った電力インフラと土地をAIデータセンター事業に振り向けている。

テキサス州コルシカナ(Corsicana)キャンパスでは、匿名のAI企業と15年間のトリプルネット・リース契約を結んだ。対象のIT容量は910 MWで、初期契約期間の総額は約280億ドル、平均年間賃料は約18億ドルを見込む。

既存のAMDおよびロックデールのリース契約を合わせると、契約済みのデータセンター容量は合計1,151 MW、長期契約収益は約380億ドルになる。ジェイソン・レスCEOは、フル稼働時の年間純営業利益(NOI)が20億ドルを超えるとの見通しを示した。

設備投資費はMWあたり約600万ドルで、ティア3(稼働を止めずに保守できる設計水準)データセンター建設費の半分程度に収まる。うち200万ドルを、ライオットが用地整備と電力インフラのために負担し、残りはテナントが負担する契約だ。施設の引き渡しは2027年9月から2028年7月の予定となっている。

Hut 8もAIデータセンターの開発を進めている。7月には、米テキサス州ヌエセス郡の「Beacon Point(ビーコン・ポイント)」で、第2フェーズにあたる352メガワット(MW)のIT容量を対象に、15年間・98億ドルの長期リース契約を結んだと発表した。

アッシャー・ジェヌートCEOは、「River Bend(リバー・ベンド)」とビーコン・ポイントの開発資金について、親会社による株式発行や債務負担を伴わず、プロジェクト単位で全額を調達する見通しを示している。

電力や土地といった既存資産をAI向けに転用する動きは、コア・サイエンティフィック(Core Scientific)やIRENなどでも加速している。

一方、米国ではAIデータセンター建設を巡る規制強化が懸念されている。11月3日の中間選挙のテキサス州知事選では、民主党候補のジーナ・ヒノホサ氏が勝利した。同氏は新規データセンターの承認を一時停止する方針を掲げており、電力網への負荷や水資源、地域住民への影響を巡る議論が、今後の開発計画に影響する可能性がある。

関連記事:米民主党勝利でAIデータセンターに規制懸念、マイニング企業のAI事業で不確実性高まる

米中間選挙で民主党が議会とテキサス州知事の座を握ることになった。投資銀行バーンスタインはAI向けデータセンター事業に乗り出す仮想通貨マイニング企業7社の目標株価を最大54%引き下げ、テキサス州を巡る不確実性を理由に挙げた。

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