仮想通貨の価格下落は、仮想通貨価格データを提供するCoin Market Capが独自の価格データから韓国市場のデータを削除したことによるものであることである可能性が浮上しました。
Coin Market Capは、仮想通貨の時価総額のランキングや各通貨の価格推移を短期から長期まで確認できるサイトであり、仮想通貨投資者なら一度は見たことがあるでしょう。
韓国のプレミア価格
実際に最近の韓国価格の乖離は異常であることは間違いないでしょう。
先日イーサリアムが高騰をした時の世界価格と韓国取引所価格の乖離は、6万円近くの差が生じてしまい、%にして30%の乖離があったことが報告されています。
イーサリアムのATH最高価格更新を後押ししたのは韓国市場
— CoinPost -仮想通貨情報サイト- (@coin_post) 2018年1月8日
イーサリアムが最高値更新時、韓国3大取引所の価格は世界と比較し534ドル高く、約30%の差があるほど価格を牽引していたこととなる。
2017年はビットコインの年、2018年はイーサリアムの年https://t.co/uzcuwpd36Phttps://t.co/w3mJ5YBrb7
実際に本日のBTC価格の乖離を見ても一目瞭然です。
画像引用元:Bitcoin日本語情報サイトこの背景には韓国の熱狂的な市場状況と韓国の取引所規制が関係すると予想されています。
実際韓国の一般市民の投機熱は世界的に見て熱狂的だとされており、その状況は仮想通貨取引量に表れています。
韓国大手3社(Bithumb, Korbit, Coinone)の取引量が世界の取引所上位10にすべて入っていることからも世界的に韓国ウォンの資金がどれ程仮想通貨市場に入っているかがわかるでしょう。
また韓国の仮想通貨規制の中で『外国人の仮想通貨口座禁止』という項目も大きな影響を与えています。
元々韓国の取引所作成時に韓国電話番号の認証が必要だったが、韓国の携帯SIM購入自体に韓国の居住内容の証明が必要であり、韓国人以外の人間が取引所口座開設作成の難易度は高いとされていました。
その上で政府からの外国人口座開設登録が禁止されたことにより、より一層厳しい状況となりました。
この状況が意味しているものは、海外に住む居住者が韓国の口座を使ってのアービトラージが難しい現状です。
アービトラージはそれぞれの取引所の価格差を利用したものだが、安いところで買い高いところで売るという性質上、盛んになればなるほど価格の乖離が縮まっていくことになります。
しかしこの韓国取引所の口座状況では韓国の取引は世界とは隔離された状態に近くなり、このようなプレミア価格を生み出す状況を作っています。
Coin Market Capの韓国プレミア価格削除
Coin Market Capは韓国の価格が世界と乖離を見せていることで世界全体の価格が押し上がってってしまうことを懸念してか、韓国の参考価格を削除を実行しました。
問題は以前から発表していたわけではなく、突如価格削除を行なったことにあります。
Coin Market Capは世界のトレーダーから価格参考に利用されるサイトであるため影響力は強く、価格を押し上げていた韓国価格が取り除かれたことによる見た目上の価格下落(サイト上でのマイナス%)は、実際の価格にも影響を及ぼした可能性があります。
XRPに関しては、特に韓国市場が世界の取引量を圧倒的に独占しているため影響が強く、一時30%の下落をサイト上で記録しました。
This morning we excluded some Korean exchanges in price calculations due to the extreme divergence in prices from the rest of the world and limited arbitrage opportunity. We are working on better tools to provide users with the averages that are most relevant to them.
— CoinMarketCap (@CoinMarketCap) 2018年1月8日